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イートインとテイクアウトの消費税:8%・10%と原価率

イートインとテイクアウトの消費税:8%・10%と原価率の要点を整理。経費・税金・手続き・資金繰りの確認ポイントをチェックリストで見直せます。

更新 2026年5月10日
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目次

イートインとテイクアウトの消費税は、飲食店の原価率に直接効きます。店内飲食は10%、持ち帰りは8%が基本なので、同じ税込価格でも店側の税抜売上が変わるためです。

たとえば税込550円のメニューなら、店内飲食の税抜売上は500円、テイクアウトの税抜売上は約509円です。ただしテイクアウトには容器・袋・箸・スプーンなどの包材コストが加わるため、税率だけ見て「持ち帰りの方が儲かる」と判断すると危険です。

店内10%、持ち帰り8%、包材コストを並べた飲食店の消費税と原価率の比較

先に結論

項目税率の基本原価率で見るポイント
店内飲食10%税抜売上で原価率を計算する
テイクアウト8%税抜売上は増えるが包材を足す
宅配・出前8%配送・手数料・包材を別に見る
酒類10%持ち帰りでも軽減税率の対象外
ケータリング等10%飲食料品の譲渡ではなく役務提供として見る

2026年5月1日時点で、国税庁のタックスアンサーでは標準税率10%、軽減税率8%が示され、軽減税率の対象は酒類・外食・ケータリング等を除く飲食料品などとされています。この記事では、その税率前提を価格設計と原価率管理に落とし込みます。

税込550円なら税抜売上はいくらか

同じ税込550円でも、税率が違うと税抜売上は変わります。

店内飲食 10%:
550円 ÷ 1.10 = 500円

テイクアウト 8%:
550円 ÷ 1.08 = 約509円

同じ税込価格から店内飲食と持ち帰りの税抜売上を比較する価格計算ワークスペース

原価200円の商品で比べると、税抜売上の差だけで原価率が変わります。

項目店内飲食テイクアウト
税込価格550円550円
税率10%8%
税抜売上500円約509円
食材原価200円200円
食材原価率40.0%約39.3%

ここだけ見ると、テイクアウトの方が少し有利に見えます。

包材を入れると逆転することがある

テイクアウトは、税抜売上が少し大きくなる一方で包材コストが増えます。

包材1注文あたりの例
容器20円
5円
箸・スプーン3円
ナプキン・シール2円
合計30円

先ほどの原価200円に包材30円を足すと、テイクアウト原価は230円です。

テイクアウト原価率 = 230円 ÷ 509円 × 100
                  = 約45.2%

同じ税込550円でも、包材を入れると店内飲食の40.0%より高くなります。テイクアウト価格を決めるときは、税率差より包材差を先に見ます。

税率判定で迷いやすい場面

1. 持ち帰りとして売る

持ち帰り用の容器に入れて渡すテイクアウトは、飲食料品の譲渡として軽減税率8%が基本です。

2. 店内で食べる

飲食設備のある場所で食事を提供する店内飲食は、外食として軽減税率の対象外です。標準税率10%で扱います。

3. 持ち帰り後に店内で食べる

国税庁の個別事例Q&Aでは、ファストフードのテイクアウトかどうかは、提供時点でその場で飲食するか持ち帰るかを相手方に確認するなどして判定するとされています。レジで確認する、POPで案内する、店内利用時の声かけを決めるなど、現場運用をそろえることが重要です。

4. 店内で食べ残しを持ち帰る

店内で食べるために提供された料理は、その時点で食事の提供です。その後に残りを持ち帰っても、軽減税率の対象にはなりません。

5. セットの一部だけ店内で食べる

セット商品の一部を店内飲食し、残りを持ち帰る場合も、セット全体が店内飲食として扱われる可能性があります。メニュー設計やレジ分けで迷う場合は、税理士・税務署に確認してください。

価格設計は3パターン

パターン1:税込価格を同じにする

店内: 550円
持ち帰り: 550円

お客さまには分かりやすい方法です。ただし、税抜売上と包材コストが違うので、原価率は店内と持ち帰りで分けて見ます。

パターン2:税抜売上をそろえる

店内: 税抜500円 + 10% = 税込550円
持ち帰り: 税抜500円 + 8% = 税込540円

店側の税抜売上はそろいます。価格表示が2つになるため、メニュー、POS、スタッフ説明を合わせる必要があります。

パターン3:包材コストを反映する

店内: 税込550円
持ち帰り: 税込580円

包材30円を反映する方法です。値上げではなく、持ち帰り専用の実コストを価格に含める考え方です。

原価率は税込ではなく税抜で見る

消費税は店の売上そのものではなく、預かった税金です。原価率を税込価格で見ると、店内と持ち帰りの比較がずれます。

原価率 = 原価 ÷ 税抜売上 × 100

テイクアウトは次のように分けると見やすくなります。

テイクアウト原価 = 食材原価 + 包材 + ロス
テイクアウト原価率 = テイクアウト原価 ÷ 税抜売上 × 100

今週やること

  • 主力メニュー5品について、店内10%と持ち帰り8%の税抜売上を出す
  • 持ち帰り1注文あたりの包材を足す
  • 店内原価率とテイクアウト原価率を別々に見る
  • 酒類、ケータリング、セット商品を別ルールで確認する
  • POSの税率設定と店頭表示を確認する

参考資料

Method Notes

この記事は2026年5月1日に国税庁資料を確認し、飲食店の価格・原価率管理向けに整理したものです。個別の税務判断は店舗の販売方法、表示、会計処理によって変わるため、迷う場合は税理士または税務署に確認してください。

よくある質問

イートインとテイクアウトの消費税率は違いますか?

はい。店内飲食は標準税率10%、持ち帰り・宅配は飲食料品の譲渡として軽減税率8%が基本です。ただし酒類、外食、ケータリング等は軽減税率の対象外です。

同じ税込価格でも原価率は変わりますか?

変わります。税込550円なら、店内10%の税抜売上は500円、持ち帰り8%の税抜売上は約509円です。原価率は税抜売上で見ます。

テイクアウトで店内利用されたら税率はどうなりますか?

税率判定は、飲食料品を提供する時点で店内飲食か持ち帰りかを意思確認するなどして行います。実務上はレジ・POP・スタッフ案内をそろえ、判断に迷う場合は税理士や税務署に確認してください。

店内と持ち帰りで価格を分けるべきですか?

どちらも可能です。同じ税込価格にするなら税抜売上と包材コストを別々に管理します。価格を分けるなら、税抜売上をそろえる方法と包材代を反映する方法があります。

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