ブログ

ケータリングの原価計算|人数・配送・人件費を含む見積例

30名の法人ランチを例に、食材費・容器・人件費・配送費・予備分を計算。食材原価率と案件の残額、最低発注金額の考え方を分けて確認します。

著者 KitchenCost
·
更新 2026年9月17日
ケータリング 原価率ケータリング 原価ケータリング 価格設定パーティー料理 原価率法人ランチ飲食店経営イベント料理
目次

ケータリング弁当と配送バッグ、原価計算資料が並ぶ厨房の準備台

ケータリングでは、料理の原価に加えて、容器・仕込み・積み込み・配送・設営・回収の費用を確認します。食材原価率が同じでも、人数と作業条件が違えば残る金額は変わります。

30名の法人ランチを見積もる

以下は計算方法を示す架空例です。価格帯や業界平均ではありません。金額は同じ税抜基準にそろえ、料理を届けるだけで設営・回収はない条件にします。

項目案件合計1人あたり範囲
注文分の食材18,000円600円30名分
容器・資材5,400円180円容器・箸・袋
仕込み・配達の人件費12,000円400円この案件に割り当てる作業分
車両・燃料等3,000円100円上の人件費を含めない
予備分の食材3,000円100円注文分18,000円には含めていない
合計41,400円1,380円上記の範囲のみ

予備分を含む食材費は21,000円です。食材費に予備分や廃棄をすでに含めた場合は、もう一度「ロス」として足しません。

レシピの食材費を確認するなら

KitchenCostに材料の購入価格・容量とレシピの使用量を登録すると、食材原価を確認できます。案件の人数・配送費・人件費・全体の採算は、別の見積表で集計してください。

App Storeで見る / Google Playで見る

1人1,800円で販売した場合

売上 = 1,800円 × 30名 = 54,000円
上記費用の割合 = 41,400 ÷ 54,000 × 100 = 約76.7%
上記費用を引いた残額 = 54,000 − 41,400 = 12,600円
1人あたり残額 = 12,600 ÷ 30 = 420円

12,600円は、表にない家賃・保険・管理業務などを払う前の残額です。案件の最終利益と呼ぶには、必要な費用をさらに確認します。割り当てた人件費を月次集計でも再び引かないようにします。

注文分だけなら食材費率は33.3%ですが、予備分を含む21,000円では38.9%です。比較する際は「食材費」に含めた範囲をそろえてください。

目標から見積額を計算する

表の費用を引いた後に売上の25%を残したいと仮定すると、次の式になります。25%はこの例で選んだ目標であり、業界の推奨値ではありません。

必要売上 = 41,400 ÷ (1 − 0.25) = 55,200円
1人あたり価格 = 55,200 ÷ 30 = 1,840円

この目標で残る13,800円も、表にない費用を払う前の金額です。最終利益率を決める式として使う場合は、費用の範囲を変更する必要があります。

少人数では案件ごとの費用を分ける

別の架空例として、1人あたり変動費800円、案件ごとの費用15,000円とします。

人数合計費用1人あたり費用
10名800円 × 10 + 15,000円 = 23,000円2,300円
30名800円 × 30 + 15,000円 = 39,000円1,300円

同じ設備・人員で対応できる範囲の比較です。人数が増えて追加の車両やスタッフが必要になれば、案件ごとの費用も変わります。この計算から最低人数・注文金額・配送条件を検討し、一律の相場表にはしません。

予備分と変更条件を見積に書く

予備分は人数だけで機械的に決めず、提供方式、注文量の変動、追加調理の可否と過去の残食を見て設定します。仕込み係数と材料費に同じ予備分を重複して入れないでください。

受注時には人数の確定日、提供時刻、設営・回収、食物アレルギーへの対応範囲、容器や備品の条件を確認します。人数変更や追加作業の料金条件は、合意した見積に明記します。

次の見積前に確認すること

  • 材料価格・使用量と予備分を更新する。
  • 仕込みから配達・回収までの時間を見積もる。
  • 車両費と人件費の重複を確認する。
  • 案件の残額で、表にない固定費等をどこまで負担できるか確認する。

KitchenCostはレシピの食材原価の更新に使い、案件全体の見積と採算は上のような別表で確認してください。

関連ガイド

よくある質問

ケータリングの原価率は何%にすべきですか?

食材費率だけでは採算を判断できません。人数、容器、作業時間、配送、予備分と残りの固定費を見積もり、自店の価格を決めます。本文の数字は架空例です。

配達費や設営費は見積に含めますか?

その案件で必要な作業時間と車両・燃料・備品等の費用を含めます。人件費と車両費の範囲を分け、同じ費用を重複して足さないようにします。

少人数の注文はどう計算しますか?

人数に応じて増える費用と、案件ごとに発生する費用を分けて計算します。その上で最低注文人数・金額や配送条件を決めます。

今すぐ原価を計算してみましょう

材料の仕入価格と使用量からレシピ原価を計算し、自分で決めた販売価格で粗利率を確認できます。