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仕込み品の原価計算 - ソース・出汁・生地を体系的に管理する方法

自家製のトマトソース、出汁、カスタードクリームなどの仕込み品原価を正確に計算する方法。単位原価の算出からメニュー別適用まで。

更新 2026年2月6日
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目次

「トマトソースを作るのに材料費だけで5,000円かかった…パスタ1皿にいくら分入っているんだろう?」

自家製のソース、出汁、生地の原価がわからないと、メニュー価格を感覚で決めることになります。

仕込み品の原価を体系的に管理する方法をまとめました。


要点まとめ

  • 仕込み品 = 自家製で作り、複数メニューに使う材料
  • 単位原価 = 総材料費 ÷ 生産量(g/ml)
  • 材料価格が変わると連鎖的に全メニュー原価が変わる
  • 完成後に必ず計量し、ロス込みの単価を出す

仕込み品とは?

仕込み品 = 自家製で作り、複数のメニューに使用する材料

  • トマトソース → パスタ、ピザ、リゾットに使用
  • 出汁 → ラーメン、うどん、煮物に使用
  • カスタードクリーム → シュークリーム、クリームパン、タルトに使用
  • パン生地 → 食パン、バゲット、ロールパンに使用

仕込み品の原価がわからないと、それを使うすべてのメニューの原価が間違います。


仕込み品原価計算の3ステップ

Step 1: 総生産量を測定

ソースを一度作ったら、何g(またはml)できるかを測定します。

例:トマトソース

完成量 = 2,500g(約2.5L)

調理過程で水分が蒸発すると、予想より少なくなります。完成後に必ず計量してください。

Step 2: 総材料費を計算

使用したすべての材料の原価を合算します。

材料使用量単価原価
ホールトマト缶2缶(800g)350円/缶700円
玉ねぎ300g0.3円/g90円
にんにく50g0.8円/g40円
オリーブオイル100ml1.5円/ml150円
バジル20g2円/g40円
塩・こしょう20g-10円
合計1,030円

Step 3: 単位原価を計算

単位原価 = 総材料費 ÷ 生産量
        = 1,030円 ÷ 2,500g
        = 0.41円/g

これで、どのメニューにトマトソースを使ってもg単位0.41円で計算できます。


実践:メニュー別仕込み品原価の適用

トマトパスタ(トマトソース150g使用)

項目原価
スパゲッティ 100g30円
トマトソース 150g62円
オリーブオイル 15ml23円
にんにく 10g8円
パルメザンチーズ 10g40円
合計163円

マルゲリータピザ(トマトソース80g使用)

項目原価
ピザ生地 1枚100円
トマトソース 80g33円
モッツァレラチーズ 150g180円
バジル 5g10円
合計323円

同じソースを使うメニュー同士の原価が自動で連動します。


主な仕込み品別原価例

出汁類:鶏ガラスープ(10L分)

材料原価
鶏ガラ 3kg900円
長ネギ 200g60円
にんにく 100g80円
玉ねぎ 300g90円
生姜 50g30円
合計1,160円
単位原価 = 1,160円 ÷ 10,000ml = 0.12円/ml
ラーメン1杯(スープ400ml) = 48円

ベーカリー類:カスタードクリーム(1kg分)

材料原価
牛乳 500ml120円
卵黄 4個100円
砂糖 100g20円
コーンスターチ 30g6円
バニラエッセンス30円
合計276円
単位原価 = 276円 ÷ 1,000g = 0.28円/g
シュークリーム1個(クリーム40g) = 11円

ドリンクベース:バニラシロップ(750ml分)

材料原価
砂糖 600g120円
水 400ml-
バニラビーンズ 1本400円
合計520円
単位原価 = 520円 ÷ 750ml = 0.69円/ml
ラテ1杯(シロップ20ml) = 14円

自家製バニラシロップ:14円/杯 市販シロップ使用:約30円/杯

1杯あたり約16円の節約。1日50杯なら月2.4万円の差。


仕込み品管理のポイント

1. 生産量を正確に測定

「だいたい2Lくらいかな」→ ❌「正確に2,350gだった」→ ✅

調理過程で水分が蒸発すると、生産量は予想より少なくなります。完成後に必ず計量してください。

2. ロス率を反映

仕込み品に使う材料にもロス率があります。

玉ねぎ1kg購入 → 皮をむくと900g(ロス率10%)
実際の単価 = 300円 ÷ 900g = 0.33円/g

3. 賞味期限を考慮

ソースを作っても、使い切る前に廃棄すると損失になります。

仕込み品冷蔵保存冷凍保存
トマトソース5〜7日3ヶ月
出汁3〜5日1ヶ月
クリーム類2〜3日不向き
パン生地1〜2日1ヶ月

販売量に合わせて適量のみ生産するか、賞味期限内に消費可能な量を逆算してください。


材料価格変動時の対応

トマト缶の価格が350円→400円に上がったら?

手動管理(スプレッドシート)

  1. トマトソースの原価を再計算
  2. トマトソースを使うすべてのメニュー原価を再計算
  3. パスタ、ピザ、リゾット…すべて修正

アプリで管理

  1. トマト缶の価格のみ修正
  2. 終わり。連鎖的に自動更新。

仕込み品の仕込み品:多段階構造

複雑なメニューでは、仕込み品が何段階も重なります。

例:クリームパスタ

第1段階:ベシャメルソース(小麦粉 + バター + 牛乳)
第2段階:クリームソース(ベシャメル + 生クリーム + パルメザン)
第3段階:クリームパスタ(麺 + クリームソース + ベーコン)

各段階の原価が正確でなければ、最終メニューの原価も間違います。

ベシャメルソース 500g → 単位原価 0.5円/g
クリームソース 1kg(ベシャメル300g含む)→ 単位原価 1円/g
クリームパスタ1人前(クリームソース150g含む)→ ソース原価 150円

スプレッドシートでこの構造を管理すると、1箇所変わるだけで全体を手動で再計算する必要があります。


まとめ:仕込み品原価管理チェックリスト

生産量を正確に測定(gまたはml単位)✅ すべての材料費を合算(ロス率反映)✅ 単位原価を計算(原価÷生産量)✅ メニュー別使用量を記録(どのメニューにどれだけ使うか)✅ 材料価格変動時に更新賞味期限内に消費可能か確認


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今すぐやること

  • 主要な仕込み品3品の完成量を計測する
  • 仕込み品ごとの単位原価(円/g)を計算する
  • 仕込み品を使うメニューの原価を再計算する
  • 材料価格変動時の更新ルールを決める

関連ガイド

参考資料

よくある質問

仕込み品の原価はどのタイミングで更新する?

主要材料の仕入れ価格が変わったとき、または月1回の見直しが基本です。

仕込み時のロスや蒸発はどう扱う?

完成量で割り返し、ロス込みの単位原価を出します。

単位はgとmlのどちらで管理すべき?

仕込み品は計量しやすい単位に統一し、レシピ側も同じ単位で管理します。

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