開店前、仕込み場でサーモンの柵を切り分ける。「今日は少し厚めに切れたな」——その「少し」が、1日の利益を数千円変えているかもしれません。
ポケボウルは「ヘルシーで高単価」を作りやすい業態ですが、魚のグラム数とトッピングの量で利益が簡単に消えます。原価の60〜70%が魚。ここの管理がすべてと言っても過言ではないでしょう。
先に結論
- 原価の中心は魚量(全体の60〜70%)とトッピング
- 米量はサイズ別に固定する(S/M/Lで明確に分ける)
- ソースと薬味もグラムを決めて統一する
- 価格は「スタンダード / プレミアム」の二段階が安定しやすい
ポケボウルの原価構造
ポケボウル原価 = 魚 + 米 + トッピング + ソース + 包材
原価率 = 原価 ÷ 税抜価格
魚のグラム管理が最重要
サイズ別の目安はこのくらいです。
- Sサイズ:70〜80g
- Mサイズ:90〜100g
- Lサイズ:120g
「少し多め」が1日30食で積み重なると、サーモン90gを100gにしただけで月1万2千円の利益が消えます(10g×4円/g×30食×10日)。量りを使う。それだけで防げるロスです。
原価例:スタンダードポケ(Mサイズ)
仕入れ単価は店ごとに異なります。自店の数字に置き換えてください。
| 項目 | 量 | 目安原価 |
|---|---|---|
| 魚(サーモン) | 90g | 360円 |
| 米 | 170g | 45円 |
| 野菜トッピング | 60g | 70円 |
| ソース・薬味 | 1セット | 25円 |
| 包材 | 1セット | 55円 |
| 合計 | 555円 |
原価率30%を狙うなら:
売価 = 555 ÷ 0.30 = 1,850円
1,800円で売ると原価率は30.8%。まだ許容範囲ですが、魚を10g多く盛ると32%を超えてきます。
価格設計の基本
- スタンダード:サーモン or マグロの単品(原価率を安定させるベース)
- プレミアム:2種盛り、アボカド追加(高単価で利益額を確保)
- 追加トッピングは別料金で回収する(枝豆+100円、いくら+200円など)
トッピングを「盛り放題」にすると、お客さんは高原価の食材を多く取ります。ビュッフェ形式にするなら、魚のグラム数だけは店員が盛るルールにしてください。
テイクアウト・デリバリーの注意点
- 包材は1注文あたり55円前後の固定費(容器+蓋+袋)
- ソースは小分け容器で量を固定する
- デリバリーは手数料(20〜35%)を加味した別価格を設定する
仕入れ価格のチェック方法
魚の単価は週単位で動きます。特にサーモンは為替や漁獲量の影響を受けやすい。東京都中央卸売市場の市況情報を週1回チェックしておくと、仕入れ値の変動に早めに対応できます。
2025年の消費者物価指数では食料が前年比**+6.8%**上昇。価格の見直し頻度を上げる判断材料になるでしょう。
今週やること
- 魚のグラム基準をサイズ別(S/M/L)に決めて量りで計量する
- 米量を固定する(Mサイズ=170gなど)
- ソースと薬味の1食あたり量を測定して統一する
- トッピングごとの原価を出して、追加価格を設定する
- 週次で魚の仕入れ単価をチェックするルーティンを作る
関連ガイド
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