「出前館のお店価格って書いてあるのに、店と同じじゃない」
この一言がレビューに入ると、店側は説明にも採算にも追われます。まず確認するのは、対象店舗・対象商品・表示条件です。そのうえで店側は、税抜売上から食材費、包材費、決済・配達関連コスト、追加対応時間を引いた1注文粗利を見ます。
問題は制度名そのものではありません。お客さまが見ている商品が対象なのか、店側がその注文でちゃんと残せているのか、この2つが混ざることです。

先に結論
- 対象: 出前館のお店価格について問い合わせ・レビューが増えた飲食店
- 問題: 表示条件の説明と店側の採算確認が混ざると、不信感も粗利漏れも起きる
- 計算式:
1注文粗利 = 税抜売上 - 食材費 - 包材費 - 決済/配達関連コスト - 追加対応コスト - 例: 税抜1,500円、合計コスト910円なら1注文粗利は590円
- 今日やること: 対象商品一覧と上位10商品の店頭/アプリ価格を同じ表に並べる
| 店側の確認 | 見る場所 | 判断 |
|---|---|---|
| 対象店舗か | 公式案内、管理画面、掲載条件 | まず自店が対象か確認 |
| 対象商品か | 商品一覧、価格設定 | 全品対象か一部対象か分ける |
| 表示価格 | 店頭価格、アプリ価格 | 説明と表示のズレをなくす |
| 1注文粗利 | 原価表、包材費、決済/配達コスト | 注文数ではなく残る金額で判断 |
| 説明文 | 店頭POP、商品説明、SNS | 同じ文言に統一 |
お客さま向けには「嘘か本当か」を長く説明するより、対象条件を短く示すほうが伝わります。 店側では、対象確認と同時に1注文粗利を見てください。
なぜ「嘘」に見えてしまうのか
検索している人は、制度資料を読みたいわけではありません。 自分が見ている注文が本当に対象なのか、店頭とアプリでなぜ違うのかを知りたいだけです。
店側でズレが起きやすいのはこの3つです。
- 対象店舗だが、一部商品だけ条件が違う
- 商品更新のタイミングで店頭メニューとアプリ表示がずれる
- 送料無料やキャンペーンと価格表示が一緒に見えて、条件が伝わらない
出前館は2026年4月1日時点で「お店価格で出前館」の対象店舗が15,000店舗を突破したと発表しています。 全国展開で見られる機会が増えるほど、店側の説明精度も必要になります。
店側が先に計算する数字
注文数が増えたかどうかだけを見ると危険です。 店側が見るべきなのは、店頭注文と配達注文の1件あたり粗利差です。
1注文粗利 = 税抜売上 - 食材費 - 包材費 - 決済/配達関連コスト - 追加対応コスト
例:
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 税抜売上 | 1,500円 |
| 食材費 | -470円 |
| 包材費 | -90円 |
| 決済/配達関連コスト | -290円 |
| 追加対応コスト | -60円 |
| 1注文粗利 | 590円 |
この590円を店頭注文の粗利と横に並べます。 差が大きいなら、値上げの前にメニュー構成、対象商品、セット化、オプション導線を見直すほうが安全です。

説明文は短くそろえる
現場で一番まずいのは、スタッフごとに説明が違うことです。 長い説明より、同じ文言を同じ場所に置くほうがクレームを減らせます。
店頭POP
「出前館の価格表示は、対象店舗・対象商品・キャンペーン条件により異なります。対象商品は注文画面でご確認ください。」
商品説明欄
「対象商品の価格表示を順次確認しています。最終価格と適用条件は注文画面でご確認ください。」
SNS固定投稿
「出前館の価格表示についてお問い合わせが増えています。対象商品・条件は注文画面に記載しています。店頭とアプリで表示条件が異なる場合があります。」
採算を守るための7日チェック
- 対象商品を全品/一部/対象外に分けます。
- 上位10商品の店頭価格とアプリ価格を横並びにします。
- 上位10商品の食材費と包材費を更新します。
- 1注文粗利を店頭注文と配達注文で比較します。
- 粗利差が大きい商品だけ、セット化やオプション追加を試します。
- 店頭、商品説明、SNSの説明文をそろえます。
- 7日後に問い合わせ件数、レビュー文言、対象商品の粗利を見直します。
KitchenCostで管理するなら
KitchenCostにレシピ原価と包材費を入れておくと、店頭販売と配達販売の差を同じ商品単位で見られます。 出前館の表示条件を追いかけるだけでなく、「この商品は配達でも残るのか」を週次で確認できます。
お店価格の問い合わせが増えたときほど、感覚で説明しないことです。 対象確認は短く、採算確認は数字で行います。
関連ガイド
参考データ
確認日: 2026-04-24
- 出前館公式ニュースリリース、2026年4月1日時点で「お店価格で出前館」対象店舗が15,000店舗を突破: https://corporate.demae-can.co.jp/pr/news/20260401_omisekakaku.html
- 出前館「お店価格で出前館」加盟店向け案内: https://service.demae-can.co.jp/restaurant/omisekakaku/
制度や対象範囲は更新されます。記事公開後も、自店の管理画面と公式案内を優先して確認してください。