棚卸しは会計のためだけの作業じゃない。利益の漏れを止めるための作業だ。
「なんとなく原価率が高い気がする」「食材費が予算より膨らんでいる」——その原因は棚卸しをしないと特定できない。
月1回のフル棚卸しと週1回のスポットチェックを組み合わせれば、ロスに早く気づける。
先に結論
- 月1回のフル棚卸し + 週1回の上位5品目スポットチェック
- 使用量の目安 = 期首在庫 + 仕入 − 期末在庫
- 主要食材の差異5%超、全体の差異が売上の2〜3%超は要確認
- 慣れれば45分で終わる
1) 準備(15分)
- 受け取りと移動を1時間止める
- 棚の並び順どおりのカウントシートを用意する
- 直近30日の請求書をまとめる
- コスト上位20品をハイライトする(肉、乳製品、油、ドリンク)
2) 2人1組でカウント(30分)
- 開封済みケースは必ず計量する
- 数量と重量を統一単位に変換する
- 破損・廃棄は別にメモする
- 冷凍庫 → 冷蔵庫 → 常温棚の順番で回る
- 仕込み品(ソース、スープ、生地)は別枠で記録する
3) 差異の計算
使用量の目安 = 期首在庫 + 仕入 − 期末在庫
差異 = 実使用量 − 理論使用量(レシピ×販売数から算出)
計算例(小さな定食店)
- 期首の鶏もも:12kg
- 仕入:40kg
- 期末:8kg
使用量の目安 = 44kg
販売実績から出した理論使用量が40kgなら、差異は4kg(約10%)。ポーション管理か仕込みロスに問題がある。
ロスが出やすい5つの原因
- ポーションのばらつき。 目分量で盛り付けると1食ごとに数十gズレる
- 仕込みロスの未記録。 切れ端や廃棄部分を計上していない
- 開封ケースのカウント漏れ。 半端なパックが冷蔵庫の奥に埋もれている
- 納品の数量違い。 受け取り時にチェックしないと気づかない
- まかない・サービス分の未記録
すぐ効く対策
- 計量器とスクープでポーションを固定する
- ロスが多い食材の歩留まりテストをする
- 仕込み品をサブレシピ化して原価を集計する
- 上位5品だけは週次でスポット棚卸しする
今月やること
- 棚の並び順どおりのカウントシートを用意する
- コスト上位20品をリストアップする
- 月末の棚卸し日を決める
- 週1スポットチェックの対象5品目を決める
- 差異の許容範囲を設定する(主要食材5%以内、全体2%以内が目安)
関連ガイド
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