税込550円のカフェラテ。イートインでもテイクアウトでも同じ値段。
でも店側が受け取る税抜売上は違う。
- イートイン(消費税10%):550 ÷ 1.10 = 500円
- テイクアウト(消費税8%):550 ÷ 1.08 = 509円
たった9円の差。1杯ならどうでもいい金額に見える。
でも1日50杯のうちテイクアウトが30杯あるとしたら? 月に計算すると——実はこの差が原価率に効いてくる。さらにテイクアウトは包材コスト(容器・袋・ストロー)が別途かかる。ここを見落とすと、「テイクアウトのほうが儲かる」と思い込んだまま利益が削れていく。
先に結論
- 原価率は必ず税抜価格で計算する。 消費税は預かり金なので、税込で計算すると原価率が正しく出ない
- イートイン10%、テイクアウト8%。 同じ税込価格でも税抜売上に差が出る
- テイクアウトは包材コストを忘れない。 容器・袋・ストローで1食10〜30円かかる
- 酒類はイートイン・テイクアウトとも10%。 軽減税率の対象外
税率の基本(飲食店)
| 項目 | 税率 |
|---|---|
| イートイン(店内飲食) | 10% |
| テイクアウト(持ち帰り) | 8% |
| デリバリー(出前) | 8% |
| ケータリング | 10% |
| 酒類(ビール・ワインなど) | 10% |
同じ税込価格なのに原価率が違う
例:税込550円のメニュー(原価200円)
| 項目 | イートイン | テイクアウト |
|---|---|---|
| 税込価格 | 550円 | 550円 |
| 税率 | 10% | 8% |
| 税抜価格 | 500円 | 509円 |
| 原価 | 200円 | 200円 |
| 原価率 | 40.0% | 39.3% |
0.7ポイントの差。小さいように見えるけれど、月商200万円の店で全メニューに当てはめると、テイクアウト比率が高い店のほうが税抜売上が高くなる。
ただし包材コストがある
テイクアウトは容器代がかかる。
| 包材 | 1食あたり |
|---|---|
| テイクアウト容器 | 15〜30円 |
| 袋 | 3〜8円 |
| ストロー | 2〜5円 |
| 割り箸・スプーン | 2〜5円 |
| 合計 | 22〜48円 |
原価200円 + 包材30円 = 230円。テイクアウトの税抜509円で計算すると原価率は45.2%。
テイクアウトは税抜売上が高いけれど、包材コストを含めると原価率が逆転することがある。 ここが見落とされやすいポイントだ。
価格設計の3つの方法
方法1:店内と持ち帰りで税込価格を分ける
- イートイン:税込550円(税抜500円)
- テイクアウト:税込540円(税抜500円)
税抜売上を揃える方法。明朗会計だが、2重価格はオペレーションが複雑になる。
方法2:税込価格を統一する
- 共通:税込550円
お客さんにはわかりやすい。ただし税抜売上が変わるので、原価率管理は別々に行う必要がある。多くの個人店はこちらを採用している。
方法3:テイクアウトに包材代を上乗せする
- イートイン:税込550円
- テイクアウト:税込580円(+30円)
「包材代として+30円いただきます」と表示。環境意識の高い顧客には受け入れられやすい。
今週やること
- 主力メニュー5品の税抜価格を再計算する(10%と8%の両方で)
- テイクアウトの包材コストを1食あたりで計算する
- イートイン・テイクアウトの比率を先週のPOSデータで確認する
- 酒類メニューの税率が10%で設定されているか確認する
- テイクアウトの原価率が包材込みで目標以内か検証する
関連ガイド
イートインとテイクアウトの原価率を自動で分けて管理するなら。包材コストも含めた1食の原価がわかります。KitchenCost を使ってみてください。