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ケータリングの原価計算|人数別のコスト設計と利益が残る価格設定

ケータリングの原価率は何%が目安?人数・配達・設営コストを含めた正しい原価計算と、1人あたり価格の作り方を具体例で解説します。

更新 2026年2月6日
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目次

ケータリングは「まとまった売上が入る」一方で、人件費・配達・設営・容器代が重く、食材原価だけで判断すると赤字になりやすい業態です。

1人あたりコスト設計の考え方と、利益が残る価格の作り方を具体例で整理します。


要点まとめ

  • 食材だけでなく人件費・配送費・容器代を必ず含める
  • 原価率は案件の不確実性に合わせて低め設定が安全
  • 最低発注金額配送費を明記して利益を守る
  • 価格改定は「次の案件から」即適用

ケータリングの原価構造

ケータリングの実質原価は、食材だけではありません。

  • 食材費:メイン、サイド、デザート
  • 人件費:仕込み、盛り付け、配送、設営
  • 物流費:配送車両、駐車、燃料
  • 容器・備品:トレー、蓋、カトラリー、保温材
  • ロス:予備分、持ち帰り不可の廃棄

「食材原価30%」だけで価格を決めると、人件費で赤字になりやすいのが現実です。


目標原価率の目安

タイプ目標原価率理由
企業向けランチBOX30〜38%容器コストが重い
ビュッフェ(設営あり)28〜35%人件費が増える
ドロップケータリング25〜32%設営なしで効率化

重要:人件費が読めない案件ほど、原価率は低めに設定します。


基本式:1人あたり価格を作る

1人あたり価格 = (総原価 + 目標利益) / 参加人数

総原価には「食材」「容器」「人件費」「配送」をすべて含めます。


例:30名の法人ランチ(1人 1,800円設定)

前提(例):

  • 料理:メイン1品+サイド2品+デザート
  • 配達:片道15分
  • 設営なし(ドロップ)
項目合計1人あたり
食材費18,000円600円
容器・資材5,400円180円
人件費(仕込み+配達)12,000円400円
配送費(車両・燃料)3,000円100円
ロス(予備分)3,000円100円
総原価41,400円1,380円

販売価格:1人 1,800円

1,380 / 1,800 = 76.6%(実質コスト率)

この案件の利益は1人あたり420円、合計12,600円になります。


価格を守るための実務ポイント

1. 最低発注金額を設定する

  • 目安:30,000〜50,000円
  • 小口案件は配送・人件費が割に合わない

2. 配送費を明記する

基本配送費:1,500円
10km超:+1kmあたり150円

「無料配送」は利益を削りやすいので、明確に別料金にします。

3. メニューは「低原価+高満足」の構成にする

  • 低原価:パスタ、ライス、根菜
  • 中原価:鶏むね、豚ロース
  • 高原価:牛肉、海鮮

低原価ゾーンの比率を増やすことで、平均原価を抑えられます。


人数別の仕込み係数(目安)

人数が増えるほど「少しだけ多く作る」が重要です。

人数仕込み係数理由
10〜30名1.08予備が必要
31〜80名1.05廃棄を抑える
81名以上1.03量でブレを吸収

「常に1.10で作る」より、人数に合わせた係数で原価を守ります。


受注時に必ず聞くべき項目

  • 参加人数と年齢層
  • 提供方法(ビュッフェ / BOX / 個別)
  • 設営の有無と開始時間
  • アレルギー対応の有無
  • ゴミ回収や備品の回収有無

これらが曖昧だと、人件費とロスが膨らみます。


よくある失敗

  • 人数に対して作りすぎて廃棄が発生
  • 配送距離を見落として赤字化
  • 追加要望(紙皿・保冷材)を無料対応

週次チェックリスト

  • 1人あたり原価の推移
  • 配送費の実績と見積の差
  • 人件費の実績と予定の差
  • ロス率(予備分)の見直し
  • 最低発注金額の妥当性

人数別・価格目安(ざっくり)

実際は地域・メニューで大きく変わりますが、目安の価格帯を持つと判断が早くなります。

人数ライト(ドロップ)スタンダードフル(設営あり)
10〜30名1,200〜1,600円1,600〜2,200円2,200〜2,800円
31〜80名1,100〜1,500円1,500〜2,000円2,000〜2,600円
81名以上1,000〜1,400円1,400〜1,900円1,900〜2,500円

よくある質問

Q1. 人数が直前で変わる場合は?変更期限を明記し、期限後はキャンセル料を設定します。

**Q2. 料理の持ち帰りはOKにすべき?**衛生とロスの観点から、持ち帰りルールを事前に提示します。

Q3. 食材価格が急騰したら?次回見積からスライド条項を入れて価格調整します。


2025年の食料インフレを考慮する

総務省統計局のCPI(2025年平均・2020年基準)では、食料が前年比+6.8%

ケータリングは大量仕込みが多いため、数%の上昇がそのまま利益を削る構造です。

仕入価格が動いたら、次の案件から即反映するのが安全です。


まとめ:ケータリングで利益を残すポイント

  1. 食材だけでなく人件費・配送費・容器代を必ず含める
  2. 原価率は案件の不確実性に合わせて低め設定
  3. 最低発注金額と配送費を明記する
  4. 価格改定は「次の案件から」即適用

今すぐやること

  • 直近3件の1人あたり原価を計算する
  • 配送費の実績と見積の差を確認する
  • 最低発注金額を設定(または見直し)する
  • 人数別の仕込み係数を決める

関連ガイド


出典

大量注文ほど原価のブレが利益に直撃します。

KitchenCostで、人数・仕込み量に合わせた原価計算を自動化できます。


参考資料

よくある質問

ケータリングの原価率は何%が目安?

固定費と人件費が高くなりやすいので、通常の店内より低めの原価率設定が安全です。

配達・設営費は原価に含める?

含めます。人件費と交通費を人数あたりに配賦して計算してください。

小ロットの注文は断るべき?

最低発注金額を設定するか、人数が少ないほど単価が上がる価格階段にすると利益が残ります。

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