カフェの利益はドリンクで作る。これは間違いない。
コーヒー豆は1杯あたり25〜35円。原価率だけ見れば夢のような商品だ。でもラテにした瞬間、ミルクとカップで原価が4倍になる。
エスプレッソ30円 + ミルク80円 + カップ25円 = 135円。ここにシロップやホイップを足すと150円超え。
しかもミルクは目分量で注ぎがちで、1杯10〜20円のブレが出やすい。1日50杯なら月に15,000〜30,000円の差。カフェの利益は「ミルクの精度」で決まる。
先に結論
- ミルクはml単位で固定する。 目分量だと1杯20〜50mlのブレが出る
- カップ・フタ・ストローは必ず原価に入れる。 テイクアウトは1杯25〜35円のコスト
- アイスの氷量を基準化する。 氷が多すぎるとドリンク量が減りクレーム、少なすぎると原価増
- シロップは有料トッピングにする。 無料提供は原価率を1〜2ポイント押し上げる
ドリンクの原価が崩れる4つの原因
1. ミルクの注ぎ過ぎ
ラテの原価の60%はミルクだ。240mlのつもりが280ml注いでいたら、1杯あたり13円の差。1日50杯で月16,250円。
2. アイスの氷量がバラバラ
氷が少ないとミルクやジュースの量が増えて原価が上がる。氷が多すぎると「薄い」とクレームになる。スクープの回数を固定する。
3. シロップの量が一定でない
バニラシロップ1ポンプ10ml ≒ 5〜8円。「たっぷり」と言われて3ポンプ入れると15〜24円。無料提供していると原価管理が効かなくなる。
4. カップ・フタの原価を入れていない
| 項目 | ホット用 | アイス用 |
|---|---|---|
| カップ | 15〜20円 | 18〜25円 |
| フタ | 5〜8円 | 5〜8円 |
| スリーブ | 3〜5円 | — |
| ストロー | — | 3〜5円 |
| 合計 | 23〜33円 | 26〜38円 |
テイクアウト比率が50%の店なら、カップ代だけで月に数万円のコストだ。
ドリンク別の原価内訳
12ozカフェラテ(ホット・税抜500円)
| 項目 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| エスプレッソ | 2ショット(14g) | 30円 |
| ミルク | 240ml | 80円 |
| カップ+フタ+スリーブ | 1セット | 28円 |
| 合計 | 138円 |
原価率:138 ÷ 500 = 27.6%
アイスカフェラテ(16oz・税抜550円)
| 項目 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| エスプレッソ | 2ショット | 30円 |
| ミルク | 200ml | 67円 |
| 氷 | カップの40% | 5円 |
| カップ+フタ+ストロー | 1セット | 33円 |
| 合計 | 135円 |
原価率:135 ÷ 550 = 24.5%
アイスはミルクが少ない分、原価率が低い。ただしカップ代が高いので、その差は小さい。
キャラメルラテ(12oz・税抜580円)
| 項目 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| エスプレッソ | 2ショット | 30円 |
| ミルク | 220ml | 73円 |
| キャラメルシロップ | 2ポンプ(20ml) | 16円 |
| ホイップクリーム | 20g | 15円 |
| カップ+フタ | 1セット | 28円 |
| 合計 | 162円 |
原価率:162 ÷ 580 = 27.9%
シロップとホイップで31円追加。でも売価を80円上げられるから、粗利は増える。トッピング系ドリンクは客単価を上げる武器になる。
ミルクの管理方法
ミルクはカフェドリンクの最大コスト。目分量をやめるだけで利益が変わる。
サイズ別のミルク標準量
| サイズ | ミルク量 | ミルク原価(1L 330円の場合) |
|---|---|---|
| 8oz | 150ml | 50円 |
| 12oz | 240ml | 79円 |
| 16oz | 300ml | 99円 |
管理方法:
- 計量ジャグの内側にサイズ別の目盛り線を引く
- 新人は最初の1週間だけ計量カップで練習する
- ミルクの在庫と売上杯数を週1回照合して、ロス率を確認する
シロップの値付け
| シロップ | 1ポンプ原価 | 推奨売価 | 粗利 |
|---|---|---|---|
| バニラ | 6円 | +50円 | 44円 |
| キャラメル | 8円 | +50円 | 42円 |
| ヘーゼルナッツ | 7円 | +50円 | 43円 |
| チョコレート | 10円 | +80円 | 70円 |
シロップは有料にすべき。 1ポンプ6〜10円の原価で50円もらえるなら、原価率12〜20%。カフェの中で最も利益率が高い商品になる。
今週やること
- ミルク量をサイズごとにmlで固定する(計量ジャグに目盛り線)
- アイスドリンクの氷量をスクープ数で統一する
- シロップを有料トッピングにして、ポンプ数を固定する
- カップ・フタのサイズ別原価表を作る
- 週1回、ミルクの仕入れ量と売上杯数を照合する
関連ガイド
ドリンクのレシピを登録すれば、ミルク価格が変わった瞬間に全メニューの原価が更新されます。シロップやカップ代も含めた1杯の原価がひと目でわかる。KitchenCost を使ってみてください。