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焼きそば専門店、麺は安いのに利益が出ない——原価を食っているのは豚肉と油

焼きそばの麺は1食45円。でも豚バラ・油・ソースを足すと原価は200円近くになる。並盛の利益が薄いなら、大盛りとトッピングで利益を作る設計に変えるべき。

更新 2026年2月18日
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「焼きそばなんて、麺が安いんだから儲かるでしょ?」

そう言われることが多い。実際、麺は150gで45円。原価率だけ見れば夢のような商品に見える。

でも月末に通帳を見ると、期待したほど利益が残っていない。

原因は豚肉と油だ。豚バラ40gで80円、油とソースで28円。麺以外のコストが麺の3倍以上かかっている。さらに目分量で盛っていると、日によって原価が50円以上ブレることもある。

焼きそば専門店の利益は、「麺以外」の管理で決まる。

先に結論

  • 原価は麺よりも豚肉と油が支配する。 麺45円に対して豚肉+油で88円
  • ソースは濃度と使用量で原価が大きく変わる。 自家製は味で差別化できるが、廃棄ロスに注意
  • 大盛りは「麺倍率」だけで価格を決めない。 固定コストがあるので上げ幅は控えめでOK
  • トッピングは利益の主戦場。 目玉焼き、肉増し、チーズは必ず原価を出して値付けする
  • 食材価格は動く前提で、季節ごとに見直す

焼きそばの原価がブレる5つの原因

  1. 麺量が日によって変わる — 計量せずに目分量で出している
  2. 豚肉の使用量が目分量 — 「気持ち多め」が1食20円の差になる
  3. 油の使用量を把握していない — 鉄板にたっぷり引くと10g→20gに倍増
  4. ソースの濃度がバラつく — 自家製だと仕込みロットで味が変わる
  5. トッピングの原価を計算していない — 肉増し・目玉焼きの追加コストが見えていない

ソース焼きそば(並)の原価内訳

項目原価
150g45円
豚バラ40g80円
キャベツ60g18円
ソース30g20円
10g8円
かつお節・青のり1食分12円
容器(テイクアウト)1食分15円
合計198円

原価率30%で売価を逆算すると:

198 ÷ 0.30 = 660円

売価目安は650〜700円。 イートインなら容器代が不要なので、原価は183円(原価率28%)。

ただし、この数字はすべての食材を標準量で守った場合の話だ。豚バラを50gに増やしただけで原価が+20円、原価率は33%に跳ね上がる。

まず決めるべき3つの基準

焼きそば専門店で最初にやるべきことは、この3つの標準量を決めること。

  • 麺の標準量(g)— 並150g、大盛230g、特盛300gなど
  • 豚肉の標準量(g)— 並40g、肉増し+30gなど
  • ソースの標準量(g or ml)— 並30g、味濃いめ+10gなど

ここがブレると、どんな価格設計も意味がない。計量スプーンと秤を使って統一するだけで、月の利益が1〜2万円変わるケースは珍しくない。

大盛り・トッピングの価格設計

大盛りの原価

  • 麺 +80g(150g→230g):+24円
  • ソース +10g:+7円
  • 油は固定

原価の増分は約31円。価格は+120〜150円で設定すると利益が残る。

「原価が31円しか増えないのに150円も取っていいの?」と思うかもしれないけれど、麺以外の固定コスト(油・ガス代・容器・人件費)は変わらないから、これくらい取らないと大盛りの利益率が並盛より低くなる。

トッピングの原価と値付け

トッピング原価推奨売価粗利
目玉焼き15円+80円65円
肉増し(+30g)60円+150円90円
チーズ25円+100円75円
海老(3尾)90円+200円110円
明太マヨ20円+80円60円

トッピングは焼きそば専門店の利益の主戦場。 1品あたりの粗利が60〜110円で、原価率も低い。メニュー表で目立たせて、セットで提案する価値がある。

価格見直しのタイミング

2025年の食品値上げは20,609品目。2026年も約15,000品目が値上げ予定だ。焼きそばの主要食材——豚肉、小麦粉(麺)、食用油、ソース——はすべて価格が上がっている。

食材価格は動く前提で、3か月ごとに原価を再計算するのが安全だ。特に豚バラ肉は季節で100gあたり20〜30円の変動がある。夏場のBBQ需要期は高くなりやすい。

今週やること

  • 麺・豚肉・ソースの標準量をグラムで決める
  • 油の1食あたり使用量を計測する(秤で3日間)
  • 大盛り・トッピングの追加価格を原価から逆算する
  • 並盛の原価率が30%以内か確認する
  • トッピングメニューを追加・目立たせる

関連ガイド


麺・肉・ソースを登録すれば、焼きそば1食の原価が自動で出ます。トッピングの原価も含めて管理できる。KitchenCost を使ってみてください。

よくある質問

焼きそばの麺の原価はどのくらい?

麺自体は150gで45円前後と安いです。ただし豚バラ40gで80円、油とソースで28円。合計すると1食の原価は200円近くになります。麺だけで判断すると利益を見誤ります。

大盛りはどのくらい値上げすべき?

麺が1.5倍(+80g)なら原価は+24円。でも価格は1.3〜1.4倍(+120〜150円)にするのが目安です。麺以外の固定コスト(油・鉄板のガス代・容器)があるので、原価の増分よりも多めに上げて大丈夫です。

ソースは自家製と市販どちらが得?

自家製は味で差別化できますが、使い切れないと廃棄ロスが出やすい。ロス率まで含めて比較すると、小規模店では市販ソースのほうが原価が安定するケースが多いです。

目玉焼きや肉増しは儲かる?

追加トッピングは利益を作りやすい領域です。目玉焼き(原価15円、売価+80円)、肉増し(原価60円、売価+150円)。原価を明確にして、追加料金を必ず取る設計にしてください。

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