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プライムコストとは?FLコスト(flコスト・fl コスト)の計算方法と目安60%

「プライムコスト とは」「flコストとは」「fl コストとは」に答える基礎ガイド。食材費+人件費の計算式、適正比率、改善手順を解説。

更新 2026年2月7日
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目次

「原価率は30%なのに、なぜ利益が残らない?」

食材費だけ見ればちゃんと管理できている。メニュー別の原価率も計算した。でも月末の精算で、手元にお金が残らない。

この悩みを持つ飲食店オーナーは多いです。原因はほぼ間違いなく人件費

本当に見るべき数字は、原価率ではなく**FLコスト(プライムコスト)**です。


要点まとめ

  • FLコスト = 食材費(F)+ 人件費(L)
  • 60%が限界ライン — 超えると利益がほとんど残らない
  • 業態によって**55〜65%**が適正範囲
  • 食材費・人件費を別々に分析して問題箇所を特定する

プライムコストとは?(flコスト / fl コスト)

検索では「プライムコスト とは」「flコストとは」「fl コストとは」など、表記ゆれで探されることが多いです。

意味はすべて同じで、食材費 + 人件費をまとめて見る指標です。

プライムコスト(FLコスト)= 食材費 + 人件費

ポイントは、原価率だけでなく人件費まで含めて利益構造を確認できることです。


FLコストって何?

FLコスト = 食材費(Food Cost)+ 人件費(Labor Cost)

英語では「Prime Cost(プライムコスト)」とも呼ばれます。日本では「FLコスト」のほうが馴染みがあるかもしれません。

なぜこの2つを足すのか?

飲食店のコストは大きく分けて3種類あります。

  1. 食材費と人件費(FLコスト)— 経営者が直接コントロールできる
  2. 家賃・ローン・保険(固定費)— 一度決まると変えにくい
  3. 光熱費・消耗品(その他経費)— ある程度コントロール可能

食材費と人件費は全コストの50〜70%を占めます。そしてこの2つは自分の努力で改善できる費用です。だからセットで管理する価値があります。


なぜ「60%」が基準なのか

数字で見るとわかりやすいです。

一般的な飲食店のコスト構造

項目比率
食材費(F)28〜35%
人件費(L)25〜30%
FLコスト合計55〜65%
家賃10〜15%
その他経費10〜15%
純利益5〜15%

FLコストが60%を超えるとどうなる?

FLコスト60% + 家賃15% + その他15% = 90% → 純利益10%
FLコスト65% + 家賃15% + その他15% = 95% → 純利益5%
FLコスト70% + 家賃15% + その他15% = 100% → 純利益0%(赤字)

60%を超えると、利益を出すための余裕がどんどんなくなります。65%でギリギリ、70%でアウトです。


業態によって目安は違います

すべての飲食店が同じ基準、というわけにはいきません。

業態FLコスト目安特徴
一般的な飲食店55〜65%最も標準的な範囲
ファストフード50〜55%セルフサービスで人件費を抑えている
カフェ45〜55%原価は低いが、人件費比率が高くなりがち
高級レストラン60〜70%サービス重視で人件費が高い。客単価でカバー
デリバリー専門店50〜60%ホールスタッフ不要だが、手数料が別途かかる

フルサービスの店は60〜65%、セルフサービス型は55〜60%が目安です。

自分の業態で何%が適正なのか、まず知ることが第一歩です。


FLコストの計算方法

3ステップで完了します。

ステップ1:期間を決める

通常は1ヶ月単位で計算します。

ステップ2:数字を集める

項目内容
月間売上税抜の総売上500万円
食材費期首在庫 + 仕入れ − 期末在庫160万円
人件費給与 + 社会保険料 + 賞与130万円

ステップ3:計算する

FLコスト比率(%) = (食材費 + 人件費) ÷ 売上 × 100

例:
= (160万円 + 130万円) ÷ 500万円 × 100
= 290万円 ÷ 500万円 × 100
= 58%

58%なら健全な水準です。ここから食材費と人件費を別々に見て、どちらに改善余地があるか分析します。


問題箇所の見つけ方

FLコストが高い場合、食材費と人件費のどちらが問題かを特定するのが最初の一手です。

パターン1:食材費が高い

食材費:42%
人件費:20%
────────────
合計:62% ⚠️

よくある原因:

  • ロス(廃棄)が多い — 発注量の見直し、在庫チェックの頻度を上げる
  • レシピが標準化されていない — 人によって使用量がバラバラ
  • 原価率の高いメニューばかり売れている — メニュー構成の見直し

まずやること: 週1回の在庫チェック、主力メニュー3品の使用量をグラム単位で固定

パターン2:人件費が高い

食材費:28%
人件費:37%
────────────
合計:65% ⚠️

よくある原因:

  • 売上に対してスタッフが多すぎる
  • シフトの組み方に無駄がある(閑散時間帯に人が多い)
  • ピークタイム以外の余剰人員

まずやること: 時間帯別の売上とシフト時間を並べて、ギャップがないか確認


FLコストを下げる具体的な方法

食材費を下げる

方法期待効果始めやすさ
レシピの標準化(g単位で固定)材料費5〜10%削減すぐできる
ロス率の管理(週次在庫チェック)廃棄5〜10%削減すぐできる
代替食材の検討材料費5〜15%削減試作が必要
仕入先の見直し・比較材料費3〜5%削減時間がかかる

人件費を下げる(サービスを落とさずに)

方法期待効果注意点
シフト最適化(30分単位で調整)人件費10〜20%削減ピーク対応は維持
仕込み品の事前準備・冷凍保存調理時間30%短縮品質チェック必要
セルフサービス一部導入(水・お茶)ホール1名分の動き削減客層による
調理動線の改善効率15%向上初期投資がかかる場合も

やってはいけないこと

食材の品質を落として原価を下げると、お客さんは必ず気づきます。給与カットは離職を招き、採用コストで逆に高くつきます。

削るのではなく、同じ品質でもっと効率よくやる方法を探す。 これがFLコスト管理の基本です。


FLコスト vs 原価率、何が違う?

項目原価率FLコスト
計算式食材費 ÷ 売上(食材費 + 人件費) ÷ 売上
範囲食材費のみ食材費 + 人件費
目安28〜35%55〜65%
使いどころメニュー別の収益性事業全体の収益性

原価率は「木」を見る指標、FLコストは「森」を見る指標です。

個別メニューの価格を決めるときは原価率を使い、店全体の経営状態を判断するときはFLコストを使う。両方必要です。


週次チェックと月次分析

週次チェック(5分でOK)

  • 今週の食材仕入れ額
  • 今週の人件費(時給 × 勤務時間)
  • 今週の売上
  • ざっくりFLコスト比率を計算

月次分析(30分かけて)

  • 月間FLコスト比率を正確に計算
  • 前月との比較(上がったか下がったか)
  • 食材費・人件費のどちらが変動したか特定
  • 来月の目標と具体的なアクションを決める

今すぐやること

  • 今月の食材費と人件費を集計する
  • FLコスト比率を計算する(目標60%以下)
  • 食材費と人件費、どちらが高いか特定する
  • 高いほうの改善策を1つだけ決めて実行する

全部一度にやる必要はありません。まず1つだけ。それだけでも数字は変わり始めます。


関連ガイド


食材費と人件費をメニュー単位で正確に管理したいなら、KitchenCostを無料でお試しください。


参考資料

よくある質問

プライムコストとは?

プライムコストとは、飲食店の食材費と人件費を合計したコストです。式は「食材費 + 人件費」。英語のPrime Costを日本ではFLコストと呼ぶこともあります。

flコストとは?

flコストとは、Food(食材費)とLabor(人件費)を足した管理指標です。表記は「FLコスト」「flコスト」「fl コスト」など揺れますが、意味は同じです。

FLコストとプライムコスト、違いは?

同じものです。FLコスト(Food+Labor)は日本の飲食業界でよく使われる呼び方で、プライムコスト(Prime Cost)は英語圏の呼び方です。どちらも食材費+人件費のことを指します。

FLコスト60%を超えたら即赤字?

即赤字ではありませんが危険信号です。家賃10〜15%、その他経費10〜15%を差し引くと、FLコスト60%で純利益は10〜15%程度。65%を超えると利益が5%以下になり、70%で赤字ラインです。

FLコストの計算は毎日必要?

毎日は不要です。週1回の簡易チェック(食材仕入れ額+人件費÷売上)で傾向を掴み、月1回の詳細分析で対策を立てるのが現実的です。

食材費と人件費、どちらを先に見直すべき?

FLコストが高い場合、まず食材費と人件費を別々に見てどちらが高いか特定します。食材費が高い場合はレシピ標準化やロス率管理から。人件費が高い場合はシフトの見直しから始めるのが効果的です。

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