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生ドーナツ専門店の原価管理|クリーム3gのブレが月の利益を変える

生ドーナツの利益はクリーム充填量と揚げ油コストで決まる。1個あたりの原価を固定し、限定フレーバーも別価格で回収する方法を整理。

更新 2026年2月18日
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目次

生ドーナツを作るとき、クリームの充填量をスプーンで「だいたいこれくらい」とやっていませんか?

その「だいたい」が、1個あたり3〜5gのブレを生みます。クリーム1gは約1.55円。たった3gでも月3,000個なら1万4千円の差。スプーンをやめて量りを使う——それだけで月の利益が変わる業態です。

先に結論

  • クリーム量は「スプーン」ではなくグラムで管理する
  • 揚げ油は吸油分と交換分を分けて原価に入れる
  • 限定フレーバーは追加原価を別価格で回収する
  • 週1回、上位商品の原価と売価をチェックする

なぜ今、再計算が必要なのか

2025年の消費者物価指数では食料の上昇が続いています。さらに最低賃金が全国平均1,121円に引き上げられ、製造・販売の人件費も同時に上がっています。

つまり、生地原価だけ固定しても利益は守れません。「材料」「油」「包材」「人件費に連動する製造手間」をセットで見直す必要があります。


基本の計算式

可食量 = 仕入量 × (1 - ロス率)
単位原価 = 仕入金額 ÷ 可食量
商品原価 = Σ(単位原価 × 使用量) + 包材 + その他変動費
必要売価 = 商品原価 ÷ 目標原価率

原価例:カスタード生ドーナツ(1個)

前提:薄力粉 1kg 320円(ロス率2%)、クリーム 1kg 1,550円、使用量38g

薄力粉の可食量 = 1,000g × (1 - 0.02) = 980g
薄力粉の単位原価 = 320 ÷ 980 = 0.33円/g
項目計算原価
生地60g × 0.33円19.8円
クリーム38g × 1.55円58.9円
揚げ油(吸油+交換分)1個按分14.0円
仕上げ糖1個按分3.0円
包材袋・台紙・シール22.0円
その他変動費決済・販促按分6.0円
合計123.7円
必要売価 = 123.7 ÷ 0.30 = 412.3円

税込420円前後を起点にし、売れ行きと粗利で微調整するのが実務的です。


商圏別の運用ポイント

駅ナカ・都心テイクアウト型

回転は速いが、低単価帯の競合が多く値上げ幅を取りにくい。プレーンの価格を急に上げるより、限定フレーバーを別価格で設計して利益を守るほうが現実的です。

郊外ロードサイド型

客単価は上げやすいが、家族来店で「もう少し入れて」が起きやすい。製造担当ごとの充填量を毎日記録し、グラムのブレを先に止めるのが効果的です。


今週やること(週1回・20分のルーティン)

  • 上位5商品の充填量を実測し、基準グラムに固定する
  • 揚げ油の交換ルールを「日数」ではなく「使用量」で決める
  • 限定フレーバーの追加原価を計算し、別価格に反映する
  • 包材・決済手数料まで含めて必要売価を再計算する
  • 翌週に粗利率と廃棄率を並べて確認する

関連ガイド


KitchenCostなら、グラム単位の配合変更を入れるだけで原価率と必要売価を一括で更新できます。担当者ごとの手計算差を減らし、週次の価格点検をルーティン化しやすくなります。

詳しくは KitchenCost をご覧ください。

公的ソース(確認日: 2026-02-13)

よくある質問

生ドーナツの原価で一番高いのは?

多くの店ではクリームとフィリングです。カスタードクリーム38gで約59円。生地(60gで約20円)より高く、充填量が3gブレるだけで1個あたり5円、月3,000個で1万5千円の差になります。

揚げ油は原価に入れるべき?

必ず入れてください。1個あたりの吸油分(約14円)に加え、油の交換頻度に応じた廃油コストも含めます。交換を1日遅らせると品質が落ち、吸油量も増えるので逆効果です。

何円くらいで売るのが安全?

目標原価率30%なら、原価124円のカスタード生ドーナツで売価412円が起点。税込420円前後でテストし、売れ行きと粗利を見て微調整するのが実務的です。

限定フレーバーは通常価格のままでいい?

おすすめしません。ピスタチオやベリー系の限定品は原価が20〜50円高くなることが多く、通常価格に合わせると主力商品の利益で穴埋めする構造になります。限定は+50〜100円の別価格が安全です。

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