厨房でマカロンを天板から外す瞬間。きれいに焼けた生地もあれば、ひび割れた生地もある。その「割れた1個」は廃棄か、よくてもB品セット行き。
マカロンは直径4cmの小さなお菓子に見えて、原価は1個145円。アーモンドプードル、卵白、バタークリーム——材料は高級品ばかりで、焼成ロスも他のスイーツより出やすい。「可愛いから売れるだろう」で価格を決めると、売れるほど利益が減る構造に陥ります。
先に結論
- 原価の中心はアーモンドプードル + クリーム(1個120円以上)
- サイズと重さをグラム単位で固定する
- 焼成ロス(5〜10%)を必ず原価に計上する
- セット価格は値引きしすぎない(5〜8%が限度)
基本の計算式
マカロン原価 = 生地 + クリーム + 包材 + ロス
原価率 = マカロン原価 ÷ 税抜価格
原価例:マカロン1個
自店の仕入れ価格に置き換えてください。
| 項目 | 原価 |
|---|---|
| 生地(アーモンド・砂糖・卵白) | 65円 |
| クリーム(バタークリーム or ガナッシュ) | 55円 |
| 包装 | 15円 |
| ロス見込み(焼成不良分の按分) | 10円 |
| 合計 | 145円 |
原価率30%で逆算すると:
145 ÷ 0.30 = 483円
450〜520円が現実的な価格帯です。「高い」と感じるかもしれませんが、原価が145円ある以上、400円以下で売ると利益がほとんど残りません。
焼成ロスを減らす工夫
- 仕込み量を減らして回転を上げる(大量に焼くと後半のロット品質が落ちやすい)
- 規格外はセット or B品として販売する(廃棄ゼロを目指す)
- 季節限定フレーバーを作りすぎない(少量生産→早期完売が理想)
- 焼成条件を標準化する(温度・時間・天板の位置をマニュアル化)
セット販売の注意点
6個セットの場合:
箱価格 = (単品価格 × 6) × 0.92〜0.95 + 箱代
箱代(80〜120円)は必ず上乗せ。値引き率は5〜8%まで。10%以上引くと、単品で買うお客さんが減って全体の利益率が下がります。
今週やること
- 1個あたりの重量(生地+クリーム)をグラムで固定する
- 焼成ロス率を1週間記録する(良品数÷焼成数)
- セット価格の値引き率が適正か確認する
- 包装コスト(個包装・箱・シール)を原価に含める
- アーモンドプードルの最新仕入れ価格で原価を再計算する
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