「給料明細に食事手当があるのに、同じ金額が引かれている。これで合ってるの?」
この相談、飲食店では本当によく出ます。
結論から言うと、表示 だけでは判断できません。
先に結論
- 同額控除は、食事管理のための
記載方法として使われることがあります。 - ただし、非課税かどうかは
実態で決まります。 - まず「現物支給(食事そのものを渡す)」か「現金補助(お金を渡す)」かを分けてください。
なぜ今このテーマが検索されるのか
2025年の飲食店倒産は 900件 で過去最多。 価格転嫁率は 32.3% で、全業種平均 39.4% を下回っています。
2026年2月の値上げは 674品目、 最賃は全国加重平均 1,121円。
人件費と食材費が同時に重い時期なので、 「まかないの処理を間違えて追徴になる」不安が強くなっています。
コミュニティで実際に多い疑問
Yahoo!知恵袋でも、同じ悩みが繰り返し投稿されています。
共通点はシンプルです。 「同額控除の意味が、現場で共有されていない」ことです。
税務の分かれ目をやさしく整理
1) 現物支給の条件
国税庁 No.2594 では、次の2つが基本です。
- 従業員が食事価額の半分以上を負担
- 会社負担が月3,500円(税抜)以下
この条件を満たすと、給与課税しない扱いの考え方です。
2) 現金補助の扱い
国税庁の質疑応答事例では、 従業員が立て替えて、あとで会社が金銭補助する運用は、 原則として給与課税の考え方が示されています。
ここでいう 給与課税 は、
「給料として税金計算の対象になる」という意味です。
3) 給料明細の同額控除だけでは足りない
食事手当 +5,000 / 食事代負担金 -5,000 と書いていても、
実際の食事価額や負担割合が説明できなければ安全とは言えません。
税務では、表示より 誰がどこへ支払ったか が見られます。
5分でできる月次チェック
会社負担(月額) = (食事価額 - 従業員負担)× 食数
この金額を税抜で集計し、 月3,500円ラインを超えていないかを確認します。
あわせて、 従業員負担が食事価額の50%以上かも確認してください。
かんたん例
例A: 整っているパターン
- 1食価額: 500円
- 従業員負担: 260円
- 会社負担: 240円
- 月の食数: 12食
会社負担 = 240 × 12 = 2,880円(税抜ベース判定)
この形なら、条件整理がしやすいです。
例B: 危ないパターン
- 従業員立替の昼食代を月5,000円補助
- 給料明細では同額控除で見た目を合わせている
- 食事価額・食数の記録なし
見た目が同額でも、 現金補助の実態なら課税リスクが残ります。
よくある失敗
- 「同額控除なら自動で非課税」と思い込む
- 税抜ではなく税込で3,500円判定してしまう
- 1食価額を決めずに、月額だけで運用する
- まかない台帳と給料明細の数字が一致しない
今週やること
- 食事支給フローを
現物支給と現金補助に分ける - 1食価額、食数、従業員負担を月次で記録する
- 給料明細の支給欄/控除欄の定義を社内で統一する
- 税抜3,500円ラインと50%負担ラインを毎月確認する
- 迷う月は税理士に月次でチェックしてもらう
まとめ
食事手当の同額控除は、 「書き方のテクニック」ではありません。
実態を説明できる運用にして、 給料明細と台帳を一致させる。 ここまでできると、税務でも現場でも迷いが減ります。
関連ガイド
参考(確認日: 2026-02-17)
- 国税庁: No.2594 食事を支給したとき(令和7年4月1日現在)
- 国税庁: 使用者が使用人等に対し食事代として金銭を支給した場合(令和7年8月1日現在)
- 帝国データバンク: 「飲食店」の倒産動向(2025年)
- 帝国データバンク: 「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年2月)
- 厚生労働省: 令和7年度 地域別最低賃金改定状況
- Google Suggest(給料明細 食事手当 引かれる)
- Google Suggest(食事手当 同額 控除)
- Google Suggest(食事手当 給与明細 書き方)
- Yahoo!知恵袋: 給料明細の食事手当について(q14196969079)
- Yahoo!知恵袋: バイトの給料明細で食事手当が引かれてる(q14323429679)
- Yahoo!知恵袋: 毎月食事手当が支給され同額引かれている(q10305423440)