「原価管理、エクセルで十分でしょ?」
正直、スタートはそれで全然OKです。無料テンプレートでも原価管理は始められます。
ただ、2ヶ月で入力が止まる店が多いのも事実。作ること自体は簡単なんです。続けることが難しい。だからこそ、最初に「どこまでエクセルで回して、どこから限界が来るか」を知っておくと、無駄な挫折を防げます。
先に結論
- 無料エクセルは始めるのに十分。 でも「続く設計」にしないと2ヶ月で止まる
- 必要なのは機能の多さではなく、週次更新が続く最小構成
- 壊れやすいポイントは3つ。 単位の混在、半製品リンク切れ、複数人上書き
- 更新工数を時給換算して、限界ラインを先に決めておく
最低限のシート構成
凝ったテンプレートは不要です。必要なのは4シートだけ。
- 材料マスタ — 食材名、仕入単位、仕入金額、歩留まり、可食単価、更新日
- レシピシート — メニュー名、使用材料、使用量、1食原価、原価率
- 半製品シート — ソースやスープなど、複数メニューに使うものを分離
- 価格更新ログ — いつ、何の仕入れ値が変わったかの記録
エクセルが壊れる3つのパターン
1. 単位の混在 「g」で入力した食材と「kg」で入力した食材が同じ列に混在する。計算結果が100倍ズレる。
2. 半製品のリンク切れ 「タレ」のシートを修正したのに、「タレを使うレシピ」のシートに反映されていない。
3. 複数人の上書き 厨房長が更新中に、別のスタッフが別の端末で古いデータを上書き保存。
どれも「あるある」ですが、1つ起きるだけで原価表の信頼性がゼロになります。
更新工数を計算してみる
エクセル管理の本当のコストは「作る手間」ではなく「更新する手間」です。
週次更新工数 = 食材点数 × 1件あたり更新時間
運用コスト = 週次更新工数 ÷ 60 × 担当者時給
試算例:
- 食材70点、週1回更新、1件2分
- 週の更新工数:140分
- 時給1,500円なら、週あたり3,500円の運用コスト
- 月換算で約14,000円
この金額を超える利益改善効果があるなら続ける価値があります。なければ、別の方法を検討したほうがいい。
エクセルからの移行タイミング
以下の4つが重なったら、アプリや専用ツールへの移行を検討する時期です。
- 食材点数が50点を超えた
- レシピ数が20品を超えた
- 複数人で編集するようになった
- 仕入れ値の変更が週1回以上ある
KitchenCostのようなアプリなら、食材の価格を1箇所変えるだけで、関連する全レシピの原価率が自動更新されます。半製品のリンク切れも起きません。
今週やること
- 食材マスタの単位をg/ml/個に統一する
- 更新担当者と更新曜日を固定する
- 今週の更新にかかった時間を実測して記録する
- 「食材何点・レシピ何品を超えたらアプリに移行する」を決めて、シートに書いておく
エクセルは悪いツールではありません。ただ、続けられる設計にしないと意味がない。まずは「最小構成で週1回更新する習慣」を作ることから始めてみてください。
エクセルの限界を感じたら。KitchenCost を試してみてください。