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デリバリー専用メニュー開発 - 利益が残るメニュー設計

出前館・Uber Eatsの手数料とパッケージ代を考慮しても利益が出るメニュー設計法。原価率調整、品質維持、客単価アップ戦略まで実践ガイド。

更新 2026年2月18日
デリバリーメニュー原価管理メニュー開発ゴーストキッチン
目次

要点まとめ

  • イートインメニューをそのまま配達すると手数料分だけ損失が発生する
  • デリバリー専用メニューは原価率25〜30%以下で設計する
  • 30分後に食べても美味しくなければリピートは生まれない
  • セットメニューで客単価アップ、容器代の比率を下げる

デリバリー専用メニュー開発 - 利益が残るメニュー設計

「100件配達したのに、なぜ利益が残らない?」

出前館・Uber Eatsの手数料(約35%)、容器代(100〜300円)、決済手数料…イートインで販売するよりも利益率が大幅に下がるケースが多いです。

この構造で利益を出すには、最初からデリバリーコストを反映して設計したメニューが必要です。


イートインメニュー vs デリバリー専用メニュー

項目イートインメニューデリバリー専用メニュー
味の基準できたての味30分後でも美味しい味
原価計算材料費中心材料費+容器代+手数料
調理設計注文後調理事前仕込み+素早い仕上げ
価格設定店内価格デリバリーコスト反映価格

店内メニューをそのまま容器に入れて配達すると、手数料分だけ損失が発生します。


デリバリーで利益が出るメニューの3条件

1. 原価率を低く設計

イートイン原価率: 30〜35%
デリバリー原価率: 25〜30%以下推奨

手数料(約35%)と容器代が追加で発生するため、同じ利益を確保するには材料費比率を下げる必要があります。

2. 時間が経っても品質維持

配達平均所要時間: 約30分

この間に、しんなりする揚げ物、伸びてしまう麺、冷めると固まるソースは、レビュー評価を下げます。30分後に食べても美味しくなければリピートは生まれません。

3. 調理がシンプル

ピーク時に注文が集中すると、複雑なメニューはボトルネックになります。調理工程が少なく、事前準備が可能なメニューがオペレーションに有利です。


原価率を下げる設計方法

方法1: 主材料の比率調整

高価な材料の比率を減らし、安価な材料でボリュームを補います。

変更前

ステーキ丼
- ステーキ 200g(800円)
- ご飯、野菜、ソース(200円)
- 原価: 1,000円 / 販売価格: 2,200円
- 原価率: 45%

変更後

ステーキキューブ丼
- ステーキ 150g+きのこ・玉ねぎ炒め(650円)
- ご飯、野菜、ソース(200円)
- 原価: 850円 / 販売価格: 2,200円
- 原価率: 39%

方法2: 高原価材料はトッピングに

メイン料理に高価な材料を入れると原価が上がります。トッピング選択オプションに分けると:

  • 基本メニューの原価が下がる
  • トッピング追加のお客様 → 客単価アップ
  • 選択権はお客様に
❌ エビ丼(エビ 150g) → 原価高い
✅ 丼+エビトッピング選択(エビ 80g) → 原価調整可能

方法3: 半製品の活用

手作りより半製品の方が安くて品質も安定する場合があります。

項目自家製半製品
冷凍コロッケ1個 100円1個 60円
とんかつ1枚 450円1枚 280円
パスタソース1人前 150円1人前 80円

デリバリーでは安定した味+早い調理+低い原価が手作りより重要な場合が多いです。


30分後も品質が維持されるメニュー

デリバリーに不向きなメニュー

メニュータイプ問題点代替案
サクサク揚げ物しんなりするタレ系、ソース揚げ
ラーメン麺が伸びるつけ麺、まぜそば
サラダ野菜がしなびるドレッシング別容器

デリバリーに向いているメニュー

丼もの

  • ソースが染み込んで時間が経っても味を維持
  • ご飯が温度維持の役割
  • 例: 牛丼、カレー、麻婆丼

別容器セット

  • 麺とスープ/ソースを分けて包装
  • 食べる直前に合わせる
  • 例: つけ麺、冷やし中華

焼き物

  • 冷めても電子レンジで復元可能
  • 例: 焼肉、焼き鳥

タレ系チキン

  • ソースコーティングでサクサクではなくしっとり系
  • 冷めても味を維持
  • 例: ヤンニョムチキン、甘辛チキン

客単価を上げるセット構成

デリバリー手数料は割合(%)、容器代は定額です。

1,500円注文 → 容器代 200円 = 13%
3,000円注文 → 容器代 200円 = 6.7%

注文金額が高いほど容器代の比率が下がります。

セットメニューの効果

構成価格原価粗利
丼単品1,200円420円780円
丼+ドリンク1,400円470円930円
丼+ドリンク+サイド1,800円550円1,250円

200円追加で売っても粗利が150円増えます。

セット構成のコツ

  1. ドリンクは高粗利

    • 原価50円のドリンクを200円で販売 → 粗利率75%
  2. サイドは低原価で

    • 漬物、味噌汁、サラダ、卵
  3. お得感の演出

    単品合計: 1,600円
    セット価格: 1,400円
    → 「セット注文で200円お得!」

2025〜2026年デリバリーメニュートレンド

ワンボウル健康食の成長

日本でも「一皿完結」メニューが急成長中です。丼もの、ボウル系、カレーなど、手軽に栄養バランスが取れるメニューへの需要が高まっています。

背景:

  • 単身世帯の増加
  • 洗い物の手間削減
  • 健康意識の高まり

メニュー例:

  • チキンサラダボウル
  • プロテイン丼
  • タコライス

カロリー・タンパク質表記

健康を意識するお客様が増え、栄養情報への関心が高まっています。

適用方法:

  • メニュー名に健康キーワード: 「高タンパク鶏胸肉丼」
  • カロリー表記: 「このメニューは約450kcalです」

容器の簡素化

一人暮らしはゴミ処理が大変です。

❌ 容器5個、ビニール3個、ソース4個
✅ 容器2個でスッキリ

容器を減らせば、コスト削減+エコイメージ+顧客満足度アップにつながります。


デリバリー専用メニューチェックリスト

原価チェック

  • 材料費原価率 30%以下か?
  • 容器代込みでも 35〜40%以下か?
  • 手数料(約35%)を差し引いても利益が出るか?

品質チェック

  • 30分後に食べても美味しいか?
  • 容器の状態で揺れても問題ないか?
  • 電子レンジで温めても美味しいか?

オペレーションチェック

  • 15分以内に調理完了できるか?
  • 事前に仕込みできる工程があるか?
  • ピーク時にボトルネックなく対応できるか?

マーケティングチェック

  • 写真映えするか?
  • メニュー名が分かりやすく目立つか?
  • 客単価を上げるセット構成があるか?

実践例: 丼専門店のメニュー再設計

Before(イートインメニューをそのまま配達)

メニュー価格原価原価率
牛カルビ丼1,000円380円38%
チキン丼900円320円36%
エビ丼1,100円450円41%

After(デリバリー専用に再設計)

メニュー価格原価原価率
牛カルビ丼1,100円350円32%
チキンマヨ丼1,000円280円28%
プロテイン鶏胸肉丼1,000円250円25%
セット(丼+ドリンク+卵)1,400円350円25%

変更ポイント:

  • 原価率の高いエビ → 低原価の鶏胸肉に変更
  • 健康キーワード追加(プロテイン)
  • セットメニュー構成
  • 価格 100円引き上げ(デリバリーコスト反映)

まとめ

デリバリー専用メニュー = 低い原価率 + 品質維持力 + 早い調理
  1. イートインメニューをそのまま配達すると手数料分損する
  2. 原価率 25〜30%以下で設計
  3. 30分後に美味しくなければリピートは生まれない
  4. セットメニューで客単価アップ
  5. 調理時間 15分以内が目標

今すぐやること

  • 現在のデリバリーメニューの原価率を計算する(容器代込み)
  • 30分後の品質テストを実施する
  • 客単価を上げるセットメニューを設計する
  • 調理時間15分以内に収まるかオペレーションを確認する

デリバリーメニューの実際の利益率を事前に計算したい方は、KitchenCostで原価シミュレーションをお試しください。

関連ガイド


参考資料

よくある質問

デリバリーの手数料はどのくらいかかりますか?

Uber Eatsや出前館の手数料は売上の15〜35%です。さらに容器代が1注文あたり30〜80円。店内提供と同じ価格で出すと利益がほぼ残らないので、デリバリー用に10〜20%高い価格設定にするか、デリバリー専用の高利益メニューを用意する必要があります。

デリバリーで利益を出すにはどんなメニューがいいですか?

丼もの・カレー・パスタなど、容器1個で済み、時間が経っても品質が落ちにくいメニューが適しています。原価率25%以下で、客単価1,500円以上を狙える構成が理想です。セットメニューで客単価を上げる工夫も効果的です。

デリバリーと店内で同じ価格にすべきですか?

同じにする必要はありません。手数料と容器代を考慮すると、デリバリー価格を10〜20%高く設定するのが一般的です。ただしプラットフォーム上で割高感が出すぎると注文率が下がるので、セット割引で見た目の割安感を出す方法もあります。

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