クレープは「生地が安い」から儲かると思うと痛い目を見る。
実際はホイップとフルーツ、包材とロス、仕込みの手間で利益が削られやすい業態だ。
要点まとめ
先に押さえる要点は、生地はバッチの歩留まりで原価を出す、ホイップとフルーツは定量化が必須、包材は必ず原価に入れる、価格改定は月1回のチェックが安全です。
クレープ原価がブレる理由
- ホイップの盛り量が人で変わる
- フルーツは季節で価格が変わる
- 包材が意外に高い
- 食事系はチーズが重い
原価は「生地」ではなく「具材」で決まります。
原価計算の基本式
原価率(%) = 原価 / 価格 x 100
目標価格 = 原価 / 目標原価率
まずは1本あたりの原価を出し、そこから価格を逆算します。
生地の歩留まり計算(例)
バッチ例(約12本分):
| 材料 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| 小麦粉 | 400g | 120円 |
| 卵 | 6個 | 180円 |
| 牛乳 | 800ml | 200円 |
| 砂糖 | 60g | 20円 |
| バター | 40g | 80円 |
| 合計 | 600円 |
1本あたりの生地原価:
600円 ÷ 12本 = 50円
甘い系クレープの原価内訳(例)
バナナチョコホイップ
| パーツ | 原価 | メモ |
|---|---|---|
| 生地 | 50円 | 1本分 |
| ホイップ | 60円 | 80g |
| バナナ | 35円 | 1/2本 |
| チョコソース | 18円 | 15g |
| 包材(紙・袋) | 25円 | テイクアウト |
| 合計 | 188円 |
食事系クレープの原価内訳(例)
ハムチーズレタス
| パーツ | 原価 | メモ |
|---|---|---|
| 生地 | 50円 | 1本分 |
| チーズ | 45円 | 2枚 |
| ハム | 40円 | 2枚 |
| レタス | 15円 | 20g |
| ソース | 10円 | マヨ系 |
| 包材(紙・袋) | 25円 | テイクアウト |
| 合計 | 185円 |
食事系は材料数が多く、原価率が上がりやすい傾向です。
価格設定の目安
目標原価率 30% の場合:
- 甘い系 188円 → 630円前後
- 食事系 185円 → 620円前後
実際は 650〜750円 が一般的です。客単価を上げたい場合は、トッピングで単価を上げる方が安全です。
トッピングの利益設計
トッピングは利益の柱です。原価の3倍前後を目安に価格をつけます。
| トッピング | 原価 | 価格目安 |
|---|---|---|
| ホイップ増量 | 20円 | 80〜120円 |
| フルーツ追加 | 40円 | 150〜200円 |
| ナッツ | 25円 | 100〜150円 |
| アイス追加 | 60円 | 200〜250円 |
無料追加は利益を直接削ります。
包材コストは必ず入れる
クレープは持ち帰り比率が高い業態です。包材が1本あたり20〜30円でも、月間数千本なら大きな金額になります。
人件費の現実チェック
2025年度の全国加重平均最低賃金は1,121円。
例:
- 1時間に10本提供
- 1本あたりの人件費 = 1,121円 ÷ 10 = 約112円
材料費だけでなく、人件費もセットで管理する必要があります。
価格改定の目安
総務省統計局の2025年平均CPIでは、食料 +6.8%、サービス +1.5%。
原料も人件費も上がる前提で、月1回の価格チェックが安全です。
原価管理のポイント
- ホイップはスケールで計量
- フルーツはカット重量を固定
- 生地バッチは歩留まりを記録
- 月1回、原価表を更新
小さなズレが利益を削ります。
よくある質問
Q. 生地を厚くすると利益は増えますか?A. 生地原価は低いので大きくは変わりません。むしろトッピング量の管理が重要です。
Q. 食事系と甘い系、どちらが儲かりますか?A. 甘い系のほうがトッピングで単価を上げやすく、利益を取りやすい傾向です。
今すぐやること
- 生地バッチの歩留まりを計測する
- ホイップの1本あたり使用量を計量する
- フルーツの仕入単価を確認する
- 包材コストを1本あたりで計算する
- トッピングメニューの価格を見直す
関連ガイド
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