チャーハンは「安くて早い」メニューの代表格です。
でも利益を出しているチャーハン専門店と、忙しいのに残らない店の差は、実は米の量と油の量を固定できているかどうかで決まります。
「うちの炒飯は米たっぷり」が、そのまま「利益薄い」と同義になっていませんか?
炊き上がり230gと250gの差は、1皿たった8円。でもこれが1日80皿、月25日で積み重なると——月に16,000円。油の量ブレも加えると、月に4万円近く変わることもあります。
先に結論
- チャーハンの原価は「米量」で決まる。 20gの差が月16,000円
- 油量は計量カップで固定する。 お玉ですくう癖が利益を削っている
- 大盛りは必ず有料。 米+50gで原価+20円。無料にすると月12,000円の持ち出し
- 具材のトッピングは別料金で回収する
チャーハン1皿の原価を分解する
例:チャーシューチャーハン(税抜売価850円)
| 項目 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| ご飯(炊き上がり) | 230g | 44円 |
| 卵 | 1個 | 25円 |
| チャーシュー | 35g | 85円 |
| ねぎ | 10g | 4円 |
| サラダ油 | 25ml | 9円 |
| 調味料(醤油・塩・胡椒) | - | 5円 |
| 紅生姜 | 3g | 2円 |
| 合計 | 174円 |
原価率:174 ÷ 850 = 20.5%
テイクアウト用の包材を含めると+20円で194円、原価率22.8%。それでも優秀な部類です。
ただし——この数字は「量を毎回正確に守っている」前提。 ここがブレると話が変わります。
米量のコントロールが月の利益を決める
米の仕入れ価格は2025年に急騰しました。CPI前年比+70.9%。10kgが3,500円→7,000円近くまで上がった時期もあります。
炊き上がり倍率2.2倍で計算すると:
生米価格 700円/kg → 炊き上がり単価 0.318円/g
230g = 73円(生米ベース)
250g = 80円(+7円)
※ 実際の仕入れ価格で再計算してください。ここでは420円/kgの例を使います。
| 米量(炊き上がり) | 米原価 | 230gとの差 | 月間差額(80皿/日) |
|---|---|---|---|
| 210g | 40円 | ▲4円 | ▲8,000円 |
| 230g | 44円 | — | — |
| 250g | 48円 | +4円 | +8,000円 |
| 280g | 54円 | +10円 | +20,000円 |
対策: 炊き上がったご飯を230gずつ計量してバットに並べる。ラッシュ時に「ひとすくい多め」を防ぐには、事前に分けておくのが最も確実です。
油量のコントロール
チャーハンの仕上がりは油の量で大きく変わります。多すぎるとベタつき、少なすぎるとパラパラにならない。
ただ「美味しさのため」に油を多く使っていると、コストが積み重なります。
| 油量 | 1皿原価 | 25mlとの差 | 月間差額(80皿/日) |
|---|---|---|---|
| 20ml | 7円 | ▲2円 | ▲4,000円 |
| 25ml | 9円 | — | — |
| 35ml | 12円 | +3円 | +6,000円 |
| 45ml | 16円 | +7円 | +14,000円 |
ラードを使っている店はさらに差が大きくなります。ラードは1kgあたりサラダ油の1.5〜2倍。
対策: 計量カップまたはスプーンで固定。お玉ですくうと毎回10〜15ml変わります。
大盛り・トッピングの価格設計
チャーハン専門店で利益を伸ばすには、サイズ展開とトッピングを「有料オプション」として設計するのが基本です。
サイズ別の原価(例)
| サイズ | 米量 | 原価 | 推奨売価 | 原価率 |
|---|---|---|---|---|
| 並 | 230g | 174円 | 850円 | 20.5% |
| 大盛り | 300g | 201円 | 1,000円 | 20.1% |
| メガ盛り | 400g | 234円 | 1,200円 | 19.5% |
大盛りやメガ盛りは、追加原価より追加売価のほうが大きくなるため、サイズが上がるほど粗利率が改善する設計にできます。
トッピングの価格設計
| トッピング | 原価 | 推奨売価 | 粗利 |
|---|---|---|---|
| 追加卵 | 25円 | 100円 | 75円 |
| チャーシュー追加 | 85円 | 200円 | 115円 |
| 明太子 30g | 45円 | 150円 | 105円 |
| ネギ増し | 8円 | 50円 | 42円 |
トッピングは原価率が低く、追加するだけで客単価と粗利の両方が上がります。「大盛り無料」よりも「トッピング+100円」のほうが、店にとっても客にとっても選択肢が広がります。
今週やること
- 炊き上がりのご飯を230gずつ計量して分けておく仕組みを作る
- 油の量を計量カップで25mlに固定する
- 大盛りを有料化する(+100〜150円)
- 売上上位3メニューの原価を再計算する(卵・チャーシュー・調味料込み)
- トッピングメニューを2品追加する
関連ガイド
出典
米量と油量を登録すれば、チャーハン1皿の原価が自動で出ます。仕入れ値が変わっても全メニューがリアルタイムで更新。KitchenCost を使ってみてください。