2025年、飲食店の倒産は1,002件で過去最多。その中でも「宴会で利益が出なかった」という話は珍しくありません。
20人の予約が前日に15人に減る。仕込みはもう終わっている。5人分の食材は廃棄——こういう経験、1度や2度ではないはずです。宴会コースは売上が大きい一方で、人数ブレと仕込みロスが利益を直撃する業態です。
先に結論
- コースは必ず1人前原価で設計する(人数が変わっても原価率がブレない)
- 飲み放題は別立てにすると原価管理が安定する
- 最低人数と確定期限を明確にする(前日正午まで、など)
- 前菜と締めで原価を調整し、主菜で満足感を出す
基本の計算式
コース原価(1人前) = 各料理の原価合計
コース価格 = 原価 ÷ 目標原価率
料理構成を変えても、1人前原価を固定して考えます。
なぜ原価が崩れるのか
- 人数確定が遅く仕込みロスが出る——20人→15人で5人分が廃棄
- 高原価の刺身や肉が重なりすぎる——「豪華に見せたい」で主菜に集中させてしまう
- 追加注文の扱いが曖昧——「コース外の注文は別料金」が伝わっていない
- 飲み放題の原価を把握していない——「だいたい1人3杯くらいでしょ」は危険
原価配分の目安(1人前)
| パート | 原価配分 | 役割 |
|---|---|---|
| 前菜・小鉢 | 15〜20% | 原価を抑えて第一印象を作る |
| 主菜(魚・肉) | 35〜40% | 満足感のメイン。ここに予算を集中 |
| 温菜・揚げ物 | 20〜25% | ボリューム感を出すパート |
| 締め・デザート | 10〜15% | 原価の調整弁。ご飯ものは低原価 |
主菜で満足感を出し、締めで原価を調整する。この配分が崩れると、コース全体の原価率が35%を超えてきます。
価格設計の運用ルール
- 3段階コース(軽め・標準・プレミアム)を用意する——幹事に選択肢を渡すと予約率が上がる
- 人数確定は前日正午まで——仕込みのタイミングに合わせる
- 追加注文は単品価格で別計上——コース価格に含めない
- 飲み放題は別立てにする(コース4,000円+飲み放題2,000円)
人数減少への対策
予約時点でルールを明示しておくことがすべてです。
- 最低人数を設定する(例:8名以上)
- 前日キャンセル:料金の50%
- 当日キャンセル:料金の100%
- 人数減少は前日正午まで受付、それ以降は確定人数分の料金を請求
このルールを予約確認メールや電話で必ず伝えてください。「言った・言わない」のトラブルを防げます。
今週やること
- 主力コース3種の1人前原価を計算する
- 飲み放題をコースと別立てにする
- 人数確定ルール(前日正午まで)を予約フローに組み込む
- キャンセルポリシーを予約確認メールに記載する
- 前菜と締めの原価配分を見直す
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