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アルバイト1人の採用に6.7万円——飲食店の求人コスト、払いすぎていませんか?(2026年版)

飲食業のバイト採用単価は平均6.7万円。求人媒体の掲載料・手数料を比較し、0円採用からスキマバイトアプリまで、小規模飲食店が採用コストを半分に減らす具体策。

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目次

先月、求人サイトに8万円を払った。応募は2件。面接に来たのは1人。初日で来なくなった。

8万円が、消えた。

このパターン、飲食店を経営していたら一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか。

飲食業のアルバイト採用単価は平均6.7万円(2025年時点)。全業種平均の約6.4万円よりも高い水準です。しかもこれは「採用できた場合」の金額。応募ゼロで掲載料だけ払って終わった分は含まれていません。

「人が足りないから求人を出す → お金がかかる → 応募が来ない → また出す」

この無限ループにはまっている店は多い。でも、「求人にいくら使っているか」を正確に把握している店は、意外と少ないんです。

この記事では、飲食店のアルバイト採用にかかるコストを分解して、どの方法が安いのか、どこを削れるのかを具体的に整理します。

先に結論

  • 飲食業のバイト採用単価は平均6.7万円。年に3人辞めれば、採用だけで年間20万円が消える
  • 求人媒体は「掲載課金」「応募課金」「成功報酬」の3タイプ。掲載課金は応募ゼロでもお金がかかる
  • 0円で使える求人手段は6つある(後述)
  • スキマバイトアプリ(タイミー、シェアフル)は急場しのぎに使えるが万能ではない
  • 一番のコスト削減は「辞めない仕組み」を作ること

まず、自分の店の「採用単価」を計算してみる

「採用単価」という言葉は難しそうに聞こえますが、計算はシンプルです。

採用単価 = 採用にかかった費用の合計 ÷ 採用できた人数

たとえば——

項目金額
求人サイト掲載料(3ヶ月)12万円
張り紙の印刷代500円
面接にかけた時間の時給換算約5,000円(2時間分)
合計約12.6万円
採用できた人数2人
1人あたりの採用単価約6.3万円

「うちは求人サイトしか使ってないから、掲載料÷採用数でOK」と思うかもしれません。でも、面接に使った自分の時間もコストです。店長が面接のたびに1時間使えば、その分だけ仕込みや営業が止まっている。

この「見えないコスト」まで含めて考えると、実際の採用単価は想像以上に高くなります。

求人方法の費用、ぜんぶ比較する

「どの方法がいくらかかるのか」が分かれば、選び方が変わります。飲食店で使える主な求人方法を、費用の安い順に並べました。

0円でできる求人方法

方法費用特徴
店頭の張り紙0円近所の住民にリーチ。通勤時間ゼロは最強のメリット
既存スタッフの紹介(リファラル)0〜1万円定着率が高い。紹介ボーナスを出しても安い
Googleビジネスプロフィール0円Googleマップ経由で見てもらえる。更新も簡単
ハローワークインターネットサービス0円完全無料。パート・バイトも掲載可能
Indeed(無料枠)0円無料でも掲載可。ただし上位表示には有料プランが必要
Instagram/SNS0円ストーリーズで「まかない+スタッフ募集」が有効

リファラル(スタッフ紹介) はとくに注目してほしい方法です。

「うちのバイト先、まかないおいしいよ」「店長いい人だよ」

こういう口コミでの紹介は、求人サイトでは絶対に作れません。しかも、紹介で入った人は辞めにくい。「友達が紹介してくれた手前、すぐ辞めるのは申し訳ない」という心理が働くからです。

やり方はシンプルです。

  1. 既存スタッフに「友達で働きたい人がいたら紹介して」と声をかける
  2. 紹介して、その人が1ヶ月続いたら紹介ボーナス5,000〜10,000円を渡す
  3. 求人サイトに8万円払うことを考えたら、1万円のボーナスは激安

有料の求人サイト(掲載課金型)

「掲載課金」とは、求人を載せた時点でお金がかかるタイプです。応募がゼロでも費用が発生します。

サービス目安費用特徴
タウンワーク1週間1万〜8万円紙媒体+Web。地域密着に強い
バイトル2週間2万〜16万円動画掲載ができる。若年層に強い
マイナビバイト4週間3万〜10万円学生バイトに強い

(費用は2025年時点の首都圏目安。地域やプランにより変動)

注意点: 掲載課金型は、応募が来ない場合でもお金がかかります。「2週間で5万円」のプランを出して応募0件なら、5万円がそのまま消える。小規模飲食店にはリスクが高い方法です。

有料の求人サイト(成功報酬型・応募課金型)

「成功報酬型」は採用が決まった時、「応募課金型」は応募があった時にお金がかかるタイプです。応募が来なければお金はかからない。

サービス目安費用特徴
飲食店ドットコム採用1人あたり数千円〜2万円飲食業界に特化。飲食経験者が多い
Indeed(有料枠)クリック単価制(1クリック数十円〜数百円)露出は増えるが、クリック≠応募

成功報酬型は「採用できなければ0円」なので、掲載課金型よりリスクが低い。ただし、1件あたりの単価は高めに設定されていることが多いので、何人も採用すると総額が膨らみます。

スキマバイトアプリ(タイミー・シェアフルなど)

最近よく耳にする「スキマバイト」。これは求人媒体とは違う仕組みです。

タイミー(Timee)

  • 登録ワーカー数:900万人以上(2025年時点)
  • 飲食関連の求人割合:約22.5%
  • 掲載料:無料
  • 費用:時給 + サービス手数料(時給の約30%)
  • 面接なし、履歴書不要で当日マッチング
  • 例)時給1,200円 × 4時間 = 4,800円 + 手数料1,440円 = 合計6,240円

シェアフル

  • タイミーと似た仕組み。複数日・長期の求人も出せる
  • 掲載料:無料
  • 費用:時給 + サービス手数料
  • 労務管理代行やQR打刻などの機能あり

スキマバイトアプリの使いどころ:

場面向いている?
急な欠員(「明日1人足りない」)◎ とても向いている
イベントや繁忙期の臨時人員◎ とても向いている
レギュラーのホールスタッフ△ 毎回違う人が来るので接客の質にバラつきが出る
調理補助△ 店のやり方を覚えてもらう時間がない
長期の戦力× 向いていない

大事なポイント: スキマバイトは「シフトの穴を埋めるツール」であって、「正規のアルバイトの代わり」ではありません。毎回違う人が来るので、教育コストは毎回かかる。レギュラースタッフを確保した上で、足りない部分を補うという使い方が正解です。

求人方法の選び方——3つのステップ

「どの方法を使えばいいか分からない」という方に、シンプルな判断フローを提示します。

ステップ1:まず0円の方法を全部やる

  • 店頭の張り紙を出す(5分でできる)
  • 既存スタッフに「紹介してくれたら1万円」と伝える
  • Googleビジネスプロフィールに求人投稿を出す
  • ハローワークに登録する
  • Indeedに無料掲載する
  • Instagramで「まかない+募集」のストーリーズを出す

この6つを全部やってから、有料媒体を検討してください。 多くの店は、無料の方法を1つか2つしか試さずに有料サイトに飛びつく。それが「お金をかけたのに来ない」の原因です。

ステップ2:有料媒体を使うなら「成功報酬型」から

掲載課金型は応募ゼロでもお金がかかる。小規模飲食店が最初に使うなら、成功報酬型か応募課金型を選ぶべきです。

ステップ3:急場しのぎにはスキマバイトアプリ

「明日シフトに穴が空いた」ならタイミーやシェアフル。ただし、あくまで応急措置。レギュラー採用の代わりにはならないことを忘れない。

一番のコスト削減は「辞めない仕組み」

ここまで求人の方法とコストを見てきましたが、一番安い採用は「採用しなくて済むこと」 です。

1人あたり6.7万円の採用コスト。もし年間で3人が辞めれば約20万円。これが1人になれば6.7万円。差額の13万円は、そのまま利益になります。

定着率を上げるポイントは、実はそんなに難しくありません。

対策コスト効果
シフトの希望を聞いて、なるべく反映する0円「融通がきく」は辞めない最大の理由
初日に「最初の1週間でやること」を紙で渡す印刷代のみ不安を減らして初週の離脱を防ぐ
まかないを充実させる食材原価のみ「まかないがおいしいから続けてる」は本当に多い
月1回、5分でいいから1対1で話す0円不満が小さいうちに気づける
時給を年1回見直す昇給額分「ここにいると上がる」という安心感

採用コストの「見える化」が、判断を変える

採用コストは、原価や家賃と同じで経営の固定費です。

でも、多くの飲食店は「求人に先月いくら使ったか」を正確に答えられない。「たぶん5万くらい?」という感覚値で動いている。

これを月ごとに数字で記録するだけで、判断が変わります。

  • 「先月は求人に6万円使って、採用ゼロ。この媒体はやめよう」
  • 「リファラルで2人入った。紹介ボーナス2万円だけで済んだ」
  • 「タイミーに月4万円使っている。レギュラーを1人採用したほうが安い」

数字が見えると、お金の使い方が変わる。

KitchenCostは、レシピごとの原価を可視化するアプリです。食材原価も人件費も、「いくらかかっているか」が見えることで、値付けやメニュー構成の判断ができるようになります。採用コストの管理と考え方は同じ——まず「見える化」して、そこから改善する。

今週やることチェックリスト

  • 過去3ヶ月の求人費用を合計する。何円使って、何人採用できたかを出す
  • 0円の求人方法を全部やっているか確認する(6つのうち、やっていないものをリストアップ)
  • 既存スタッフに「紹介ボーナス制度」を伝える
  • タイミーのアカウントを作ってみる(掲載料0円なのでリスクなし)
  • 直近で辞めたスタッフの離職理由を振り返る(同じ理由で次も辞めないか?)

出典・参考:

  • みんなの採用部「アルバイトの平均採用単価」(2025年時点データ)
  • ノーザンライツ「アルバイト採用単価とは?平均値や削減する5つの方法」
  • トルー「飲食業の採用単価の平均とは?採用コストを抑える方法も解説」
  • タイミー公式「スキマバイト主要4サービス徹底比較」
  • シェアフルマガジン「シェアフルとタイミーの違い」
  • digireka「飲食店求人サイト21選を徹底比較」(2025年版)

よくある質問

飲食店のアルバイト採用単価はいくらですか?

飲食業のアルバイト採用単価は平均6.7万円です(2025年時点)。全業種平均の約6.4万円と比べてもやや高い水準にあります。有料の求人サイトに月額3〜10万円を払い、応募が0件で終わるケースも少なくありません。

お金をかけずにアルバイトを採用する方法はありますか?

はい。無料で使える方法として、Googleビジネスプロフィールの求人投稿、ハローワークインターネットサービス、Indeedの無料掲載枠、店頭の張り紙、Instagram・SNS投稿、既存スタッフからの紹介(リファラル)があります。特にリファラルは定着率が高く、採用コストは0〜1万円程度に抑えられます。

タイミーやシェアフルなどのスキマバイトアプリは飲食店でも使えますか?

はい、飲食店でも使えます。タイミーの求人のうち約22.5%が飲食関連です。掲載料は無料で、実際に働いた時間分の時給+手数料(時給の約30%)を支払う仕組みです。面接不要で当日マッチングでき、急な欠員対応に向いています。ただし、毎回違う人が来るため、長期戦力としては不向きです。

採用コストを下げるために一番効果的な方法は何ですか?

最も効果的なのは『辞めない仕組み』を作ることです。採用単価6.7万円で年3人辞めれば約20万円の採用コスト。年1人に減らせれば6.7万円で済みます。定着率を上げるための施策(シフトの柔軟性、まかない、初日研修の充実)が、結果的に最大のコスト削減になります。

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