「原価は分かるのに、売価をどう決めるかで止まる」
このときに混乱しやすいのが、
値入率、原価率、粗利率です。
名前が似ているので、 最初は誰でも迷います。
先に要点
- 式は3つだけで十分です。
- 原価率と値入率は、足すと100%です。
- 価格決めは「原価に足す」より「目標率から逆算」がズレにくいです。
いま数字管理が必要な背景(2026-02-17確認)
- 2025年の飲食店倒産は900件(帝国データバンク)。
- 同資料では、飲食店の価格転嫁率は32.3%(全業種平均39.4%)とされています。
- Foodist調査(回答297)では、 「売上は見えるが利益が減った」という趣旨の声も見られます。
売上だけでなく、 売価の中身を分けて見ることが大事です。
まず言葉をそろえる
原価率(げんかりつ)
売価のうち、原価が何%か。
原価率 = 原価 ÷ 売価 × 100
値入率(ねいれりつ)
売価のうち、粗利が何%か。
値入率 = (売価 - 原価) ÷ 売価 × 100
粗利率(あらりりつ)
この文章では、値入率と同じ式で扱います。
粗利率 = (売価 - 原価) ÷ 売価 × 100
つまり、
原価率 + 値入率 = 100
この関係だけ覚えれば、かなり迷いません。
すぐ分かる実例
前提:
- 原価: 480円
- 売価: 1,200円
粗利額 = 1,200 - 480 = 720円
原価率 = 480 ÷ 1,200 × 100 = 40%
値入率 = 720 ÷ 1,200 × 100 = 60%
この商品は、 「原価率40%、値入率60%」です。
売価を先に決める逆算式
目標の値入率を先に決めると、 売価は次の式で出せます。
必要売価 = 原価 ÷ (1 - 目標値入率)
例:
- 原価 430円
- 目標値入率 65%(0.65)
必要売価 = 430 ÷ (1 - 0.65)
= 430 ÷ 0.35
= 1,228.6円
現場では 1,230円 など、運用しやすい価格に丸めます。
よくあるミス
ミス1: 「原価に60%上乗せ」を値入率60%だと思う
- 原価500円に60%上乗せ → 売価800円
- このとき粗利は300円
値入率 = 300 ÷ 800 × 100 = 37.5%
60%にはなりません。 ここで価格設計がズレやすいです。
ミス2: 店内で式がバラバラ
スタッフごとに式が違うと、 同じ商品で売価が変わってしまいます。
まず「この店はこの式で計算する」を1つ決めてください。
今週のチェックリスト
- 原価率の式を店内で統一した
- 値入率(粗利率)の式を統一した
- 主力3商品の原価率と値入率を出した
- 目標値入率から必要売価を逆算した
- 来週の見直し日を決めた
まとめ
値入率は、難しい言葉ではありません。 売価の中で「どれだけ残るか」を見るだけです。
原価率とセットで見ると、 値上げや据え置きの判断がかなり速くなります。