「原価計算、やらなきゃとは思ってる。でもどこから手をつければいいのかわからない。」
これ、一番多い相談です。
いきなり全メニューの原価を出そうとすると、途中で挫折します。実は売上トップ5だけ先にやれば、利益のズレが見えるんです。
先に結論
- 全品ではなく、上位5品から始める。 そこだけで利益構造の大半が見える
- 原価率と粗利額を同時に見る。 同じ30%でも粗利額は全然違う
- エクセルは機能を増やすより、毎週更新できる最小構成にする
- 食材値上げが集中する時期は週1回更新が目安
エクセル原価管理が止まる理由
多くの飲食店で原価管理のエクセルが「作って3ヶ月で放置」になるのは、最初から完璧なものを作ろうとするからです。
列を増やしすぎる。全メニューを入力しようとする。誰かに任せるとフォーマットが崩れる。
必要なのは、上位5品の原価が毎週わかる仕組みだけです。
テンプレートの最小構成
列A: メニュー名
列B: 売価(税抜)
列C: 1食原価
列D: 原価率 (=C/B)
列E: 粗利額 (=B-C)
列F: 月間販売数
列G: 月間粗利 (=E×F)
列H: 最終更新日
これだけです。
計算式のおさらい
1食原価 = 仕入単価 × 使用量
原価率 = 1食原価 ÷ 売価
粗利額 = 売価 - 1食原価
試算例:
売価980円のメニュー。原価が343円なら粗利637円。
もし仕入れ値が上がって原価が384円になったら? 粗利は596円に下がります。1食あたり41円の減少。 1日80食出る商品なら、1日3,280円、月25日で82,000円の利益減。
原価が40円上がるだけで、月8万円以上の差が出る。だから「上位商品だけでも」正確な数字を持っておく必要があるんです。
2025〜2026年の仕入れ環境
- 2025年の食品値上げは20,609品目(帝国データバンク)
- 食料CPIは前年比**+6.8%**(総務省統計局、2025年平均)
- 飲食店倒産は1,002件、過去30年で最多(帝国データバンク)
仕入れ値が毎月変わる時代に、年1回の原価計算では追いつきません。
更新頻度の目安
| 状況 | 更新頻度 |
|---|---|
| 仕入れが安定している時期 | 月1回 |
| 値上げが集中する時期(春・秋) | 週1回 |
| 主力食材が急騰したとき | その週に即更新 |
「毎週更新なんてできない」と思うかもしれません。でも上位5品だけなら、1回15分もあれば終わります。
エクセルの限界と次のステップ
エクセルで十分な店も多いです。ただし——
- 食材数が50点を超えたとき
- 複数人で編集するようになったとき
- 仕入れ値を入れ直すたびにレシピ側も修正が必要になったとき
この3つが重なると、エクセルでは追いつかなくなります。KitchenCostのようなアプリなら、食材の仕入れ値を1箇所変えるだけで、関連するすべてのレシピの原価率が自動で更新されます。
今週やること
- 売上トップ5のレシピをグラム単位で書き出す
- 仕入れ単価を最新の伝票で更新する
- 原価率と粗利額で並べ替えて、「思ったより高い」メニューがないか確認する
- 来週もう一度同じことをやって、更新が15分以内でできるか試す
最初から完璧なエクセルを作る必要はありません。まず5品。それだけで、見えなかった利益のズレが見えてきます。
原価管理をエクセルから始めて、限界を感じたら。KitchenCost を試してみてください。