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閉店にもお金がかかる:飲食店の廃業・売却・M&Aという選択肢(2026)

2025年の飲食店倒産は過去最多の900件超。閉店コスト・M&A売却相場・後継者不在の現実を数字で整理。廃業前に知っておくべき3つの選択肢。

飲食店廃業M&A売却閉店事業承継2026
目次

「もう続けられないかもしれない。」

そう思ったとき、頭に浮かぶのは「閉店」の2文字だと思います。でも、閉店にもお金がかかることを知っていますか?

2025年の飲食店倒産件数は過去最多の900件超。小規模事業者が約9割を占めています。ただ、倒産した店の中には「もっと早く売却を検討していれば」というケースが少なくありません。

先に結論

  • 閉店コストは100〜500万円。 原状回復・リース残債・違約金で想像以上にかかる
  • M&A(売却)なら手元にお金が残る可能性がある。 赤字でも立地や設備に価値があれば買い手はつく
  • 後継者不在率は50.1%。 自分だけの問題ではなく、業界全体の構造的な課題
  • 判断が遅れるほど選択肢が減る。 資金が底をつく前に動くのが鉄則

閉店にかかるお金

「やめるだけ」と思いがちですが、実際にはこれだけかかります。

項目目安
原状回復工事(スケルトン戻し)100〜300万円
設備リース残債契約による(数十万〜100万円超)
テナント違約金家賃3〜6ヶ月分
従業員への解雇手当30日分の平均賃金 × 人数
在庫廃棄・処分費数万〜数十万円
手続き費用(行政届出・会計処理)数万円〜

家賃20万円の店舗で試算すると、原状回復150万+違約金60万+リース残50万+雑費20万=約280万円。営業で使い切る前に知っておくべき数字です。

3つの選択肢を整理する

1. 廃業(自主閉店)

自分で閉める方法。最も多い選択肢ですが、出ていくお金が最も多い選択肢でもあります。

  • 原状回復が必要(契約次第でスケルトン戻し)
  • 設備は買い取り手がいなければ廃棄
  • 手元に残るお金はほぼゼロ、場合によってはマイナス

2. 居抜き売却(造作譲渡)

内装・設備をそのまま次のオーナーに引き継ぐ方法。原状回復が不要になるケースが多く、コスト面で圧倒的に有利です。

  • 東京10〜30坪の相場: 50〜300万円
  • 厨房設備が新しいほど高値がつきやすい
  • 立地が良ければ赤字店舗でも買い手がつく

3. M&A(事業売却)

店舗だけでなく、ブランド・レシピ・顧客リスト・スタッフごと引き継ぐ方法。中堅チェーンや異業種からの参入者が買い手になるパターンが増えています。

  • 評価額の目安: 純資産 + 営業利益 × 2〜5年分
  • 営業利益が年300万円ある店なら、設備価値を合わせて1,000万円以上の値がつくこともある
  • 主なプラットフォーム: Batonz(8,152件の飲食案件)、TRANBI、飲食店.com M&A

後継者不在という現実

帝国データバンクの2025年調査によると、中小企業の50.1%が後継者不在。飲食店オーナーの平均年齢は60.7歳で過去最高を更新し、51.7%が60歳以上です。

つまり、自分の店を誰かに引き継ぐつもりでも、その「誰か」がいない可能性が高いということです。だからこそ、M&Aという選択肢が現実的になっています。

売却を考えるタイミング

「もう無理」と追い込まれてからでは、交渉力がありません。以下のサインが出たら、情報収集だけでも始めてください。

  • 3ヶ月連続で営業利益がマイナス
  • 運転資金が3ヶ月分を切った
  • 体力的に厳しくなってきた
  • 後継者がいない
  • 値上げしても利益が改善しない

売却前に準備しておくこと

買い手が最初に見るのは「数字」です。

  1. 直近12ヶ月の月別損益を出せるようにしておく
  2. メニューごとの原価率を把握しておく(これがあると評価額が上がりやすい)
  3. 設備リストと購入年をまとめる
  4. 賃貸契約書の譲渡条項を確認する(大家の承認が必要な場合が多い)

今週やること

  • 閉店した場合のコストをざっくり試算する
  • Batonzなどの売却プラットフォームで近隣の相場を見る
  • 直近12ヶ月の月別損益を1枚にまとめる
  • テナント契約書の中途解約・譲渡条項を確認する

数字を把握している店は、閉めるにしても売るにしても判断が早くなります。まず自分の店の原価と利益を見える化するところから。


メニューごとの原価・利益を自動計算して、いつでも数字が出せる状態に。KitchenCost を試してみてください。

参考データ(確認日: 2026-03-03)

よくある質問

飲食店の閉店にはいくらかかりますか?

原状回復工事だけで100〜300万円、リース残債や違約金を含めると500万円を超えるケースもあります。

飲食店をM&Aで売るといくらになりますか?

東京10〜30坪の居抜き譲渡で50〜300万円が相場です。営業利益が出ている店舗は、利益×2〜5年分が加算されることもあります。

赤字の店でも売れますか?

立地と設備に価値があれば売れます。買い手は「その場所で自分の業態をやりたい」ので、現在の損益だけでは判断しません。

廃業とM&A、どちらが手元に残りますか?

廃業は確実に出費が発生します。M&Aは手元に資金が入る可能性がある分、経済的にはほぼ常に有利です。

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