「帳簿上は黒字なのに、月末の支払いが怖い。」
これ、飲食店あるあるです。利益が出ているはずなのに、通帳の残高はギリギリ。仕入れの支払日と売上の入金日がズレていることが原因で、黒字なのに資金ショートするケースは珍しくありません。
先に結論
- 資金繰り表は月次では遅い。 週次で「入金日」と「出金日」を並べると、危険週が事前に見える
- 見るべきは利益ではなく残高。 会計上の利益と手元の現金は一致しない
- 資金が厳しいときは、値引きキャンペーンより先にキャッシュ流出を止める
- 固定費2週間分の安全資金を確保しておくと、急な出費にも対応できる
なぜ黒字倒産が起きるのか
飲食店の売上は主に2パターンで入金されます。
- 現金売上 — その日のうちに手元に入る
- キャッシュレス売上 — 数日〜数週間後に入金される
2025年時点でキャッシュレス決済比率は42.8%(経済産業省)。つまり売上の4割以上が、即日現金にならないんです。
一方、仕入れ代金は月末締め翌月払い。家賃は毎月固定日。人件費は月末。
入ってくるお金と出ていくお金のタイミングが合っていない。 これが黒字倒産の正体です。
週次の資金繰り表を作る
月末にまとめて見るのでは手遅れです。週次で残高を追うだけで「来週やばい」が事前にわかります。
週末残高 = 週初残高 + 今週の入金 - 今週の出金
安全資金 = 固定費2週間分(目安)
試算例:
- 週初残高:600,000円
- 今週の入金:420,000円
- 今週の出金:770,000円
- 週末残高:250,000円
来週の固定費が400,000円なら、150,000円足りません。 この危険を月末まで気づかなかったら?
資金が厳しいときの優先順位
「売上を増やそう」とキャンペーンを打つのは逆効果になることがあります。値引きで客数が増えても、粗利が減って資金繰りはさらに悪化する。
やるべき順番は——
- 仕入れ条件の交渉 — 支払いサイト(月末締め翌月末払いなど)を延ばせないか相談する
- メニュー数の圧縮 — 品数を減らして仕入れの種類を減らす。仕入れ額が下がる
- キャッシュレス入金サイクルの確認 — 決済会社によっては週次入金に変更できるケースもある
今週やること
- 4週間分の入金日と出金日を日付単位で書き出す
- 固定費と変動費を分けて記録する
- 残高が最も少なくなる「危険日」を特定する
- 支払条件を相談する仕入先を1社決める
資金繰りの不安は、見えていないから怖いだけです。週次で残高を追えば、怖さは「対策」に変わります。
まずは入金日と出金日を1枚の表に並べるところから始めてみてください。
メニューの原価を見える化して、利益の出る商品を把握するなら。KitchenCost を使ってみてください。