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歩留まり計算の実務ガイド|仕入れ価格ではなく可食量で原価を見る

鶏もも肉1kgの原価は1,400円じゃない。皮・脂・筋を除いた可食量900gで割ると1.56円/g。歩留まりを無視すると原価率は必ずズレます。

更新 2026年2月18日
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目次

正直に言うと、歩留まり計算は面倒です。肉の皮を取り、魚の骨を抜き、野菜の外葉を落とす——そのたびに「使えない部分」が出る。

でも、この面倒を飛ばすと原価率は確実にズレます。「仕入れ価格が安いから大丈夫」ではなく、実際に料理に使える量(可食量)あたりいくらかで見ないと、利益の計算が狂うわけです。

先に結論

  • 歩留まり = 可食量 ÷ 仕入れ量(使える割合のこと)
  • 単価は可食量ベースで計算する
  • ロス率を含めないと原価率が5〜15%ズレることもある
  • 主要食材は月1回の再計測で十分

基本の計算式

可食量 = 仕入れ量 × (1 - ロス率)
単価 = 仕入れ価格 ÷ 可食量
食材原価 = 単価 × 使用量

例1|鶏もも肉

  • 仕入れ量: 1,000g
  • 仕入れ価格: 1,400円
  • ロス率: 10%(皮・脂・筋)
可食量 = 1,000 × (1 - 0.10) = 900g
単価 = 1,400 ÷ 900 = 1.56円/g

1人前150gなら食材原価は234円。仕入れ価格の1,400円÷1,000g=1.40円/gで計算してしまうと、原価は210円。差額の24円は、1日50食で月3万6千円の計算ミスになります。


例2|玉ねぎ

  • 仕入れ量: 2,000g
  • 仕入れ価格: 600円
  • ロス率: 15%(外皮・根元)
可食量 = 2,000 × 0.85 = 1,700g
単価 = 600 ÷ 1,700 = 0.35円/g

玉ねぎは単価が安いので軽視しがちですが、使用量が多い食材ほどロス率の影響は大きくなります。


歩留まりが崩れる原因

  1. 皮や筋の処理が人によって違う——Aさんは薄く、Bさんは厚く剥く
  2. 仕込みで端材が増える——切り方で使えない部分が増減する
  3. 量りを使わず目分量——「だいたいこれくらい」が積み重なる
  4. 仕入れ単価の更新が遅い——3ヶ月前の価格で計算している

実務ルール

  • 主要食材は月1回計測する(肉・魚・野菜の上位5品目)
  • 仕込み担当ごとに歩留まりを比較する(差があれば手順を統一)
  • ロス率が前月より3%以上上がったら原因を確認する
  • 計算で分母が0になる場合は結果を0にして安全側に倒す

物価の動きと見直しタイミング

2025年の消費者物価指数では食料が前年比**+6.8%**上昇しています。仕入れ価格が動きやすい局面ほど、歩留まりの再計測が利益を守ります。「仕入れ値は据え置きだけど、品質が下がってロスが増えた」というケースも要注意です。


今週やること

  • 主要食材3品の仕入れ量と可食量を実際に量って記録する
  • ロス率をレシピの原価計算に反映する
  • 単価を可食量ベースで再計算する
  • 仕込み担当ごとの歩留まりを比べてみる
  • 月次の再計測をルーティンに組み込む

関連ガイド


歩留まりを反映した原価管理を自動化するなら、KitchenCost を確認してください。


参考資料

よくある質問

歩留まりは毎回測る必要がある?

毎回は不要です。ただし主要食材(肉・魚・野菜の上位5品目)は月1回の再計測をおすすめします。季節や仕入れ先の変更でロス率は変わります。

ロス率はどうやって決める?

実測が基本です。仕入れ重量から可食重量を引いた差がロス。鶏もも肉なら10〜15%、玉ねぎなら15〜20%が一般的な目安です。

分母が0になる時は?

仕入れ量が0の場合は計算結果を0として扱い、入力ミスがないか確認してください。ゼロ除算はシステムエラーの原因にもなります。

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