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抹茶スイーツ専門店の原価ガイド——抹茶粉2gで30円。「濃い抹茶」は利益も濃く削る

抹茶スイーツの原価を抹茶粉・ベース材料・トッピング・包材に分解。抹茶粉1gで15円もする高級食材を使いこなすための計量管理、グレード別の価格設計、テイクアウト容器の原価計上まで、個人経営の専門店向けにまとめました。

更新 2026年2月18日
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目次

抹茶は「高級感のあるスイーツが作れる」魅力的な食材です。

でも原価管理の観点では、抹茶粉は1gあたり5〜30円もする超高級食材。小麦粉が1gあたり0.3円であることを考えると、50〜100倍の単価です。

「濃い抹茶が人気だから」と抹茶粉を多めに使うと、1杯の原価が50〜100円跳ね上がる。「抹茶の濃さ」は味の魅力であると同時に、原価管理の最大のリスクでもあります。

先に結論

  • 抹茶粉は1gあたり5〜30円の高級食材。 2g多いだけで月に20,000〜60,000円
  • グレード(製菓用 vs 高級宇治)で価格帯を分ける。 ベーシックとプレミアム
  • トッピング(生クリーム・あんこ)の盛りを固定する。 ディッシャーで統一
  • テイクアウト容器は1個30〜50円。 必ず原価に含める

抹茶ティラミス1杯の原価を分解する

例:抹茶ティラミス(税抜売価680円)

項目原価
抹茶粉(製菓用)3g15円
マスカルポーネチーズ50g80円
生クリーム30g24円
ビスケット(スポンジ)20g10円
砂糖15g3円
卵黄1個15円
仕上げの抹茶粉0.5g3円
容器(イートイン)1個15円
合計165円

原価率:165 ÷ 680 = 24.3%

一見よい数字ですが、抹茶粉を「高級宇治抹茶」に変えると——

抹茶粉のグレードで原価がどう変わるか

グレード1gあたり3.5g使用時製菓用との差月間差額(50杯/日)
製菓用5円18円
中級抹茶10円35円+17円+21,250円
高級宇治20円70円+52円+65,000円
最高級(薄茶用)30円105円+87円+108,750円

高級宇治抹茶に変えるだけで月6.5万円。 売値を変えずにグレードだけ上げると、利益が消えます。

抹茶粉の計量管理

抹茶粉は軽いので、目分量だと大幅にブレます。

計量方法ブレ幅月間コスト差(50杯/日)
目分量±2g±25,000円
大さじ(山盛り)±1g±12,500円
精密スケール(0.1g)±0.2g±2,500円

精密スケールを使うだけで月に2万円以上の差が出ます。 抹茶粉は軽くてふわふわしているので、大さじでは不正確。0.1g単位のスケールが必須です。

トッピングの盛り管理

抹茶スイーツはトッピングも原価に効きます。

トッピング標準量原価ブレ量ブレ時の原価差
生クリーム30g24円50g+16円
あんこ(こしあん)20g14円35g+11円
白玉2個(20g)8円3個(30g)+4円
きなこ3g2円6g+2円

生クリームとあんこの盛りがブレると、1杯で27円の差。 月に33,750円。

対策

  1. 生クリームはディッシャーで統一。 #30ディッシャー1杯=約30g
  2. あんこは計量スプーンで固定。 大さじ1.5杯≒20g
  3. 白玉は個数で管理。 「2個」と決めれば計量不要

グレード別の価格設計

ライン抹茶粉メニュー例原価売価原価率
ベーシック製菓用 3g抹茶ラテ85円480円17.7%
プレミアム高級宇治 3g濃茶ラテ130円680円19.1%
ベーシック製菓用 5g抹茶ティラミス165円680円24.3%
プレミアム高級宇治 5g濃茶ティラミス265円980円27.0%

プレミアムラインは原価が上がるが、売値の上乗せ幅が大きい。 粗利額は プレミアム > ベーシック になります。

「高級抹茶を使っています」と明示すれば、お客さんは+200〜300円を納得します。

テイクアウト容器の原価

抹茶スイーツのテイクアウトは容器代が意外と高い。

容器1個あたり
プラスチックカップ(蓋付き)25〜35円
紙カップ(抹茶ラテ用)20〜30円
ティラミス用ガラス風容器40〜60円
手提げ袋5円

ティラミスのテイクアウト容器は1個40〜60円。 イートインの器(洗って再利用15円)と比べると3〜4倍。テイクアウト価格を+50〜100円にするか、容器を安いものに変える必要があります。

今週やること

  • 抹茶粉の計量を精密スケール(0.1g単位)に変える
  • 生クリームとあんこの盛りをディッシャー/計量スプーンで固定する
  • 製菓用とプレミアム(高級宇治)の2グレードでメニューを分ける
  • テイクアウト容器の原価を計上する
  • テイクアウト価格をイートインと分ける(+50〜100円)

関連ガイド

出典


抹茶粉のグレードとトッピングの原価を登録すれば、メニューごとの利益がすぐ見えます。仕入れ値が変わったら全商品自動更新。KitchenCost を使ってみてください。

よくある質問

抹茶スイーツで一番高いのは?

抹茶粉です。製菓用で1gあたり5〜8円、高級宇治抹茶なら1gあたり15〜30円。抹茶ティラミス1杯に5g使えば75〜150円。抹茶粉だけで原価の30〜40%を占めることもあります。

抹茶のグレードで価格を変えるべき?

はい。製菓用抹茶(1g=5円)をベーシック、高級宇治抹茶(1g=15円)をプレミアムに分けて、売値も200〜300円の差をつけるのが安全です。味の違いがわかるお客さんはプレミアムを選びます。

テイクアウトは高くしていい?

テイクアウト容器は1個30〜50円かかります。イートインと同じ価格だと容器分が持ち出し。+50〜100円にするか、テイクアウト用にサイズを小さくして価格を維持するのが現実的です。

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