韓国チキンは「カリカリの衣」と「甘辛ソース」で人気のテイクアウトメニューです。
でもその魅力の裏に、原価を崩す要因が4つ重なっていることを知っておく必要があります。
二度揚げで油代がかかる。ヤンニョムソースは1ピース25円。骨付きの歩留まりは60%。テイクアウト包材は1セット30〜50円。——「韓国チキンは唐揚げの延長」と思っていると、利益が想像以上に薄いことに気づきます。
先に結論
- 韓国チキンは「味付け別の原価管理」が必須。 ヤンニョムとオリジナルで1ピース20円の差
- 二度揚げは油代+ガス代で1ピース+5〜8円。 月に1.2〜2万円
- 骨付きの歩留まりは60〜65%。 骨なしの90%と全然違う
- テイクアウト包材は1セット30〜50円。 必ず原価に含める
韓国チキン1ピースの原価を分解する
例:ヤンニョムチキン・骨なし1ピース(税抜売価280円)
| 項目 | 量 | 原価 |
|---|---|---|
| 鶏もも肉(骨なし) | 80g | 104円 |
| 衣(片栗粉+米粉) | 15g | 5円 |
| 揚げ油(二度揚げ・吸油分) | 30g | 8円 |
| ヤンニョムソース | 30g | 25円 |
| 合計 | 142円 |
原価率:142 ÷ 280 = 50.7%
高い。韓国チキンは1ピース単位では原価率50%前後になりやすい業態です。セット(5ピース+サイド)にして客単価を上げることで、全体の利益を確保します。
味付け別の原価比較
| 味付け | ソース原価(30g) | 1ピース原価 | オリジナルとの差 |
|---|---|---|---|
| オリジナル(塩コショウ) | 3円 | 120円 | — |
| ガーリック醤油 | 12円 | 129円 | +9円 |
| ヤンニョム(甘辛) | 25円 | 142円 | +22円 |
| ハニーバター | 30円 | 147円 | +27円 |
| スパイシー | 18円 | 135円 | +15円 |
ハニーバターはオリジナルより1ピースで27円高い。 5ピースなら135円差。月間で考えると大きな金額です。
対策
- 味付けごとに売価を変える。 オリジナル 1,200円 / ヤンニョム 1,350円 / ハニーバター 1,400円
- ソースの量をレードルで固定する。 目分量だと50g以上かけてしまうスタッフもいる
二度揚げのコスト
韓国チキンの特徴である「カリカリ食感」は二度揚げで実現します。でもこれにはコストがかかります。
| 項目 | 1回揚げ | 2回揚げ | 差 |
|---|---|---|---|
| 油の吸収量 | 20g | 30g | +10g |
| 揚げ時間 | 5分 | 8分 | +3分 |
| 油代(1ピース) | 5円 | 8円 | +3円 |
| ガス代(1ピース) | 3円 | 5円 | +2円 |
| 合計 | 8円 | 13円 | +5円 |
1日100ピース × 25日 × 5円 = 月に12,500円。
対策: 二度揚げ自体はやめない(味のクオリティに直結するため)。ただし油の交換頻度を記録して按分することで、正確な原価を把握する。
骨付き vs 骨なしの歩留まり
| 部位 | 仕入れ1kg | 歩留まり | 実質単価 |
|---|---|---|---|
| 骨付きもも | 800円 | 60〜65% | 1,230〜1,333円/kg |
| 骨なしもも | 1,300円 | 90〜95% | 1,368〜1,444円/kg |
| 骨付き手羽先 | 600円 | 55〜60% | 1,000〜1,091円/kg |
骨付きは仕入れが安いが、歩留まりを含めると骨なしと大差ない。 手羽先だけが実質単価で明らかに安い。
骨付きの方が「見た目のボリューム」が出るので、骨付きをメインにしつつ、骨なしを+50〜100円で提供するのが利益設計として安全です。
テイクアウト包材の原価
韓国チキンはテイクアウト比率が高い業態。包材費が意外と高い。
| 包材 | 1セットあたり |
|---|---|
| チキンボックス | 20〜30円 |
| ソースカップ | 5円 |
| 紙ナプキン | 2円 |
| 手提げ袋 | 5円 |
| 合計 | 32〜42円 |
100セット/日 × 37円(平均)× 25日 = 月に92,500円。必ず原価に含めてください。
セット販売で客単価を上げる
| セット | 原価 | 売価 | 原価率 |
|---|---|---|---|
| 5ピース(ヤンニョム) | 710円 | 1,350円 | 52.6% |
| 5ピース+フライドポテト+ドリンク | 810円 | 1,680円 | 48.2% |
| 10ピース+ポテト+コールスロー+ドリンク2杯 | 1,520円 | 3,200円 | 47.5% |
セットにポテトとドリンクを加えると、原価率が下がる。 ドリンクの原価率は15%前後なので、セットに含めるほど全体の利益率が改善します。
今週やること
- 味付け別の原価を計算し、売価に差をつける
- ソースの量をレードルで固定する(30g/ピース)
- 揚げ油の交換頻度を記録し、1ピースあたりの油コストを算出する
- テイクアウト包材の原価を計上する
- セットメニュー(ポテト+ドリンク込み)を導入する
関連ガイド
出典
味付け別の原価を登録すれば、ヤンニョムとオリジナルの利益差がすぐ見えます。仕入れ値が変わったら全メニュー自動更新。KitchenCost を使ってみてください。