確定申告の直前、ふと不安になる。
「そういえば、自分が食べてるまかない……これ、経費でいいんだっけ?」
毎年この時期に同じことを調べている人、実は多いんです。
まず結論
- 個人事業主の店主本人分と従業員分は、分けて管理する
- 記録は「誰が食べたか」を書くだけで整理しやすくなる
- 迷った処理は申告直前ではなく、月次で税理士に確認が安全
なぜこの話が大事なのか
2025年の食品値上げは2万609品目(帝国データバンク、2025年11月公表)。 飲食店の倒産は900件で過去最多。
小さい店ほど、食材1回分の処理ミスが利益に響きます。 「たかがまかない」と思っていると、年間で数万円の差になることも。
用語をかんたんに
- 経費: お店の運営に必要な支出
- 自家消費: 事業用の食材を、事業主本人の生活で使うこと
- まかない: 従業員や店主が食べる食事
ややこしく見えますが、ポイントは「誰が食べたか」で分かれるだけです。
国税庁のルールで押さえるポイント
国税庁 No.2594では、従業員に食事を支給した場合の取り扱いが示されています。
実務で使う基準は2つ。
- 従業員が食事価額の半分以上を自己負担していること
- 会社の負担額が月3,500円以下(税抜ベース)であること
ただしこの基準は「従業員向け」の整理。 店主本人分を同じ箱に入れて処理すると、税務調査で説明しづらくなります。
小さい店の運用ルール
1) 食事台帳を2列にする
| 日付 | 店主本人 | 従業員 |
|---|---|---|
| 2/1 | 1食 | 2食 |
| 2/2 | 1食 | 3食 |
これだけで、年末の仕分け作業が格段に楽になります。
2) 1食の金額を決める
1食価額 = その日のまかない食材原価 ÷ 食数
ざっくりで構いません。毎月同じ計算式で出すことが大事です。
3) 月末に3つだけ確認する
- 店主本人分の合計額
- 従業員分の合計額
- 従業員の自己負担額
この3つが見えていれば、税理士への相談もスムーズにいきます。
数字で見る
- 1食価額: 380円
- 月の食数: 店主20食 / 従業員30食
- 従業員の自己負担: 1食200円
店主本人分 = 380 × 20 = 7,600円
従業員総額 = 380 × 30 = 11,400円
従業員の自己負担 = 200 × 30 = 6,000円
会社負担 = 11,400 - 6,000 = 5,400円
ここまで分かれていれば、「どこを見直すか」がすぐ決められます。
ありがちな失敗
- 店主分と従業員分を同じメモで管理 → 申告前に分けられなくなる
- 月次記録がなく、確定申告前にまとめて計算 → 数字が曖昧になる
- ルールを決めず、毎回なんとなく処理 → 毎年同じ不安が続く
今週やること
- 食事台帳を「店主本人/従業員」の2列にする
- 1食価額の計算式を1つに固定する
- 従業員の自己負担額を記録し始める
- 月末に確認する3項目をメモしておく