「値上げしなきゃいけないのは分かった。でも、何円上げればいいんだろう。」
この悩み、2026年の小さな店で本当に多いです。 中小企業庁の調査では価格転嫁率は53.5%。上がったコストの半分近くを店が吸収している状態です。
感覚で「とりあえず50円」と決めると、足りなかったり、上げすぎたりします。 1品あたりの追加コストから逆算すれば、根拠のある数字が出せます。
先に結論
- 値上げ幅は「割合」ではなく1品あたり何円で決める
- 一律値上げより、原価増加が大きい商品から順番に
- 1回で終わらせず2段階で実施すると客離れを抑えやすい
なぜ今、何円設計が必要か
- 2025年の食品値上げ: 20,609品目(帝国データバンク)
- 2025年の飲食店倒産: 1,002件(過去最多)
- 価格転嫁率: 飲食業で32.3%
仕入れが細かく上がる年ほど、「なんとなく値上げ」は失敗しやすいです。
値上げ幅はこの2式で決める
1品あたり追加コスト = 月のコスト増加額 ÷ 月の販売数
必要改定幅 = 1品あたり追加コスト ÷ (1 - 目標利益率)
実例
- 月のコスト増加: 15万円
- 月の販売数: 5,000食
- 目標利益率: 10%
1品あたり追加コスト = 150,000 ÷ 5,000 = 30円
必要改定幅 = 30 ÷ (1 - 0.10) = 約33円
この場合、+30〜40円帯で調整するのが実務的です。
失敗しにくい進め方
1) 商品を3つに分ける
| 分類 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| A | 原価増加が大きい | 先に改定 |
| B | 影響が中くらい | 2段階目で改定 |
| C | 影響が小さい | 据え置き検討 |
2) 1回目はAだけ改定する
全部同時より、反応を見ながら進めるほうが安全です。 「まず5品だけ」で十分。
3) 2週間後に数字を確認する
販売数、客単価、粗利額を見て2回目を決めます。 ここで「意外と客数は変わらなかった」と分かる商品が出てきます。
今週やること
- 主力5品の追加コストを算出する
- A/B/Cで優先順位をつける
- 1回目の改定対象を決める
- 告知文を3行で準備する
- 2週間後の確認日を決める
商品ごとの原価がKitchenCostで出せると、追加コストの計算が楽になります。値上げ幅に根拠が出ますよ。