「教室は回っているのに、 なぜか利益が残らない。」
書道教室では、 この悩みがよく出ます。
先に3行
- 月謝は「近隣の金額」より「1人あたり月間原価」で決める方がブレにくいです。
- 書道教室は授業外の作業(添削・清書確認)が多いので、その時間を入れないと赤字になりやすいです。
- 値上げは金額だけを伝えるより、回数・指導内容・添削体制を一緒に説明すると納得されやすいです。
2026年に見直しが必要な背景(2026-02-17確認)
- 総務省統計局の2025年平均CPI(全国)では、総合指数の前年比が +3.2%。
- 厚生労働省公表では、2025年度の最低賃金全国加重平均は 1,121円(前年度比 +66円)。
- e-Stat(小売物価統計「書道教室(習字教室)月謝」系列)を基にした集計では、2019年平均 3,585円 から2025年11月 3,968円 へ上昇しています。
固定費と人件費が上がる流れなので、 据え置き期間が長い教室ほど、 実質利益は薄くなりやすいです。
検索・コミュニティで見える悩み
Yahoo!知恵袋では、 次のような相談が実際に出ています。
- 小学生クラス: 「月3回・月謝2,500円(雑費別)は妥当か」
- 大人クラス: 「硬筆のみ月4回2,500円、フリー4,000円は安すぎないか」
また教室の公式告知でも、 2025年4月から、施設料・材料費高騰を理由に会費や指導料を変更する動きが出ています。
つまり現場で止まりやすいのは、 「上げるかどうか」より、 何を根拠に、いくら上げるか です。
むずかしい言葉を先に
- 原価: 指導1回に実際にかかる費用。
- 固定費: 生徒数に関係なく毎月かかる費用(家賃、光熱費など)。
- 按分(あんぶん): まとめて払う費用を、1コマや1人に分けて割ること。
まず使う3つの式
1コマ総コスト = 指導時間コスト + 添削/準備コスト + 教室維持費 + 教材費
1人あたり1コマ原価 = (1コマ総コスト ÷ 平均同時指導人数) + 1人あたり決済/管理費
必要月謝 = (1人あたり1コマ原価 × 月回数) + 目標生徒利益
5分試算(例)
- 指導時間コスト(1コマ): 3,100円
- 添削/準備コスト(1コマ): 900円
- 教室維持費(1コマ): 2,000円
- 教材費(1コマ): 500円
- 平均同時指導人数: 4.5人
- 1人あたり決済/管理費(1コマ): 100円
- 月回数: 3.8回
- 目標生徒利益: 600円
- 現在月謝: 5,900円
1コマ総コスト = 3,100 + 900 + 2,000 + 500 = 6,500円
1人あたり1コマ原価 = (6,500 ÷ 4.5) + 100 = 1,544円
必要月謝 = (1,544 × 3.8) + 600 = 6,467円
この場合、 現在の5,900円は 約570円不足 です。
失敗しにくい改定順
- 直近3か月の平均同時指導人数を出す
- 子どもクラスと大人クラスで原価を分けて計算する
- 改定案を2つ作る(例: +300円 / +600円)
- 予告期間を取って、変更理由を1枚で伝える
- 改定後は在籍数と生徒1人利益を2週間ごとに確認する
よくある失敗
- 近隣相場だけで月謝を決める
- 添削時間を原価から外す
- 値上げ後に在籍数だけ見て、利益を見ない
今日やること
- 1コマ総コストを出す
- 平均同時指導人数を確認する
- 1人あたり1コマ原価を計算する
- 改定案を2つ作る
- 2週間後の見直し日を決める
まとめ
書道教室の月謝改定は、 感覚より、 1人あたり原価の数字で決める方が続きます。
まずは今月分だけでも、 3つの式で1回計算してみてください。