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ホットサンドの原価——パン30円、チーズ40円、ハム35円。「軽食だから安い」は本当か

ホットサンド1個の原価は130〜200円。パンより具材とチーズのほうが原価に効きます。「軽食=低コスト」と思って価格を安くすると利益が出ない。具材のグラム管理とセット設計で利益を作る方法をまとめました。

更新 2026年2月18日
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目次

「ホットサンドなんてパンに具を挟んで焼くだけ。原価は安いでしょ」

そう思って始めた人が、3ヶ月後に「忙しいのに利益が残らない」と頭を抱えるパターンがある。

理由は単純だ。パンは安い(30〜40円)が、チーズと具材は安くない(70〜100円)。しかも「軽食」のイメージから売価を400〜500円に設定してしまうと、原価率が40%を超える。

ホットサンドの利益は、具材のグラム管理セット販売で作る。

先に結論

  • 原価の中心はチーズと具材。 パンではなく中身で原価が決まる
  • パンの厚みを統一する。 厚みがバラつくと具材量も不安定になる
  • 単品だと粗利が小さい。 ドリンクやスープとのセットで客単価を上げる
  • 包材コストは1個25〜35円。 テイクアウト前提ならこれも原価に含める

ハムチーズホットサンドの原価を分解する

ハムチーズホットサンド(税抜450円)

項目金額
食パン(8枚切り2枚)35円
ハム(30g)38円
チーズ(20g)35円
バター(10g)15円
マスタード3円
紙スリーブ12円
合計138円

原価率:138 ÷ 450 = 30.7%。シンプルな構成なら悪くない。

BLTホットサンド(税抜550円)

項目金額
食パン(8枚切り2枚)35円
ベーコン(2枚・30g)50円
レタス(15g)10円
トマト(1スライス)15円
マヨネーズ5円
バター(10g)15円
紙スリーブ12円
合計142円

原価率:142 ÷ 550 = 25.8%。BLTはベーコンが高いが、売価を100円上げれば原価率は下がる。

ツナメルトホットサンド(税抜500円)

項目金額
食パン(8枚切り2枚)35円
ツナ(40g)45円
チーズ(20g)35円
玉ねぎ(10g)3円
マヨネーズ5円
バター(10g)15円
紙スリーブ12円
合計150円

原価率:150 ÷ 500 = 30.0%

3種とも原価率25〜31%。 ホットサンドは具材をシンプルに保てば原価は安い。問題は「もっと豪華にしたい」欲求との戦いだ。

具材の「気前よさ」が原価を壊す

ホットサンドで原価が崩れる最大の原因は具材の盛りすぎ

変更原価差
チーズ 20g → 30g+18円
ハム 30g → 50g+25円
ベーコン 2枚 → 3枚+25円
アボカド追加(30g)+40円

全部足すと**+108円**。450円のホットサンドの原価が138円→246円になり、原価率は54.7%。

「ちょっとだけ多めに」の積み重ねが、利益を半分にする。具材はグラムで固定し、レシピシートに書き出す。

パンの厚みは「固定」が鉄則

8枚切り(12mm)と6枚切り(18mm)では:

パン厚みパン原価(2枚)具材の「見た目に必要な量」
8枚切り30〜35円標準量でOK
6枚切り40〜50円パンが厚い分、具材も増やしがち

6枚切りを使うと、パン代が15円上がるだけでなく、具材の量も自然に増える。パンが厚い分、断面がスカスカに見えないように中身を増やしてしまうからだ。

8枚切りに統一して、具材のグラムを固定する。 これが最もシンプルで効果的な原価管理。

セット販売で客単価を上げる

ホットサンド単品は400〜600円と単価が低い。利益を安定させるにはドリンクやサイドとのセット販売が必須

セット価格の設計例

セット内容原価売価(税抜)原価率粗利
ホットサンド単品138円450円31%312円
+コーヒー173円650円27%477円
+コーヒー+ミニサラダ208円800円26%592円

コーヒーの原価は35円。セット割引で50円安くしても、原価率は下がる。 ドリンクの高利益率がセット全体の原価率を引き下げてくれる。

セットにすると客単価が200〜350円上がり、粗利は165〜280円増える。ホットサンド専門店の利益は、ドリンクのセット率で決まると言っていい。

今週やること

  • 主力ホットサンド3品の原価を「パン・具材・チーズ・包材」で分解する
  • 具材のグラム数をレシピシートに書き出して統一する
  • パンの厚みを8枚切りに固定する
  • ドリンクセットの価格を設計する(セット割引しても原価率が下がることを確認)
  • 包材コストを1個あたりで計算して原価に加える

ホットサンドは「シンプルな軽食」に見えて、具材管理を怠ると利益が消える。まずは主力3品の原価を出して、「チーズとハムにいくらかかっているか」を数字で確認してみてほしい。


ホットサンドの原価をレシピ単位で管理するなら。具材の仕入れ値を更新するだけで、メニューごとの原価率がリアルタイムで変わります。KitchenCost を使ってみてください。

よくある質問

ホットサンドの原価で一番影響が大きいのは何ですか?

チーズと主役の具材(ハム、ベーコン、ツナなど)です。パン自体は1個30〜40円ですが、チーズ20gで30〜40円、ハム30gで35〜45円。具材を気前よく入れると、あっという間に原価率40%を超えます。

パンの厚みは統一すべきですか?

はい。8枚切り(12mm)と6枚切り(18mm)ではパン代が15円ほど変わるうえ、厚いパンは具材を多く挟まないとスカスカに見えるため、結果的に原価がさらに上がります。厚みを固定することで、具材量も自然と安定します。

テイクアウトの包材は原価に入れますか?

必ず入れます。紙スリーブ10円、紙袋15円、ナプキン3円。1個あたり25〜35円の包材コストになります。月500個売れる店なら包材だけで月1.5万円。原価計算に含めないと利益を過大評価してしまいます。

ホットサンドの適正な原価率は?

単品で30〜35%が目安です。ただしホットサンドは単価が400〜600円と低めなので、原価率よりも粗利額で判断してください。1個あたりの粗利が250円以上あれば、回転率次第で十分利益が出ます。

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