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フルーツ大福専門店の原価ガイド——いちご1個150円。季節で原価が2倍になる

フルーツ大福1個の原価を果物・餡・求肥・包材に分解。いちごが1個80円→150円に跳ね上がる季節変動の乗り切り方と、餡のg管理、求肥の標準化、廃棄ロスの削減方法まで、個人経営の専門店向けにまとめました。

更新 2026年2月18日
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目次

フルーツ大福は「映える和菓子」として大人気。でも原価管理は洋菓子より難しいかもしれません。

理由はシンプルで、主役の果物の価格が季節で2倍になるからです。

いちごが1個80円の12月と、1個150円の4月。同じいちご大福を同じ値段で売っていたら、4月は原価率が一気に10ポイント以上跳ね上がる。

「季節メニューだから仕方ない」——その”仕方ない”が、気づかないうちに利益を食い潰していませんか?

先に結論

  • フルーツ大福の原価の核は果物。 いちごは季節で80円→150円に変動
  • 餡は30gで固定。 5g増やすだけで月8,000円の差
  • 求肥の厚みを標準化する。 バラつくと月に数万円のブレ
  • 消費期限が短い。 仕込みは2回転制でロスを防ぐ

フルーツ大福1個の原価を分解する

例:いちご大福(税抜売価380円)——冬季

項目原価
いちご(Lサイズ)1個80円
白あん30g24円
求肥(白玉粉+砂糖)35g12円
片栗粉(打ち粉)2g1円
包材(個包装+箱)1セット15円
合計132円

原価率:132 ÷ 380 = 34.7%

冬は問題ない。でも春になると——

季節変動の影響

時期いちご原価大福原価原価率(380円)
12〜2月80円132円34.7%
3月110円162円42.6%
4〜5月150円202円53.2%

春に同じ380円で売っていたら、原価率53%。 これでは利益がほぼ残りません。

対策

  1. 季節で価格を変える。 春は420〜450円にする。「旬の味・季節限定」と伝えれば抵抗は小さい
  2. 果物のサイズを調整する。 高騰期はMサイズ(1個100円前後)に切り替える
  3. 季節の安い果物に切り替える。 春→マンゴー・メロン、夏→桃・ぶどう、秋→梨・柿

餡のg管理

餡は「適量」で入れている店が多い。でもgで管理しないと、原価がジワジワ膨らみます。

餡量1個原価30gとの差月間差額(100個/日)
25g20円▲4円▲10,000円
30g24円
35g28円+4円+10,000円
40g32円+8円+20,000円

5gの差で月1万円。 餡を自家製で作っている場合は、バッチ原価を出しておくことが大事です。

自家製こしあん1バッチ(約2kg)

材料原価
小豆500g500円
砂糖350g70円
--
ガス代3時間150円
合計720円

仕上がり約2,000g。1個30gなら66個分。

餡原価(1個)= 720 ÷ 66 = 約11円

自家製なら市販の半額以下になりますが、煮る時間=人件費を含めると差は縮まります。

求肥の標準化

求肥はフルーツ大福の「皮」。厚すぎると重くなり、薄すぎると果物が透けて見た目は良いが破れやすい。

求肥の厚さ重量原価
薄め30g10円
標準35g12円
厚め45g15円

5円の差は小さく見えるが、月100個×25日で12,500円。

対策: 求肥を伸ばす際の大きさ(直径)を決めておく。「直径12cm、厚さ3mm」のように基準を作れば、重量は自動的に揃います。

廃棄ロスの管理

フルーツ大福の消費期限は当日〜翌日。パン屋以上にロスが出やすい業態です。

ロス率の影響

廃棄率月間廃棄額(原価132円×100個/日)
3%9,900円
5%16,500円
10%33,000円

廃棄率10%で月3.3万円。 年間40万円です。

対策

  1. 仕込みを2回転にする。 朝に60個、午後に売れ行きを見て追加40個
  2. 売れ筋に集中する。 10種類のフルーツを並べるより、3〜4種類を確実に売り切る
  3. 端材を転用する。 余った果物はフルーツパフェやスムージーに。余った餡はどら焼きや最中に

今週やること

  • 主力3品の果物仕入れ価格を月次で記録する仕組みを作る
  • 餡を30gに固定し、1個ずつ計量する
  • 求肥の直径と厚さの基準を決める
  • 仕込みを朝+午後の2回転に変える
  • 端材の転用メニューを1品作る

関連ガイド

出典


季節ごとの果物原価を登録すれば、大福1個の利益が時期別にすぐ見えます。仕入れ値が変わったら全商品自動更新。KitchenCost を使ってみてください。

よくある質問

果物の価格が上がる時期はどうする?

いちごは12〜2月が安く(1個60〜80円)、4月以降は100〜150円に跳ね上がります。高騰期は小ぶりの果物に切り替えるか、サイズを小さくして価格を維持。もしくは「季節限定・プレミアム価格」として50〜100円上乗せするのが現実的です。

餡の量はどれくらいが基準?

白あん25〜30gが標準です。こしあんは30gで約21円、白あんは30gで約24円。5g増やすと+4円、月に8,000円の差。サイズ別にgを固定し、季節で変えないのが安定します。

皮(求肥)の原価は大きい?

求肥1個分は白玉粉15g+砂糖10g+水で約12円。果物と比べると小さいですが、厚みがバラつくと1個5円程度ブレます。月に1万個作る店なら5万円の差。型を使って厚みを統一するのが有効です。

ロスを減らすコツは?

フルーツ大福の消費期限は当日〜翌日。前日仕込みを減らし、午前中の仕込み+午後の追加仕込みの2回転制がロスを最小化します。端材(果物の切れ端や余った餡)はパフェやドリンクに転用してください。

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