ブログ

原価管理、Excelとアプリどちらを選ぶ?特徴を比較

スプレッドシートと原価計算アプリの違いを解説。エラー統計、時間コスト、仕込み品管理など、選択基準をまとめました。

更新 2026年2月6日
原価管理Excelスプレッドシートアプリ比較飲食店
目次

「原価管理を始めたいけど、どのツールを使えばいい?」

Excel(スプレッドシート)と専用アプリには、それぞれ長所と短所があります。実際の使用場面での違いを整理しました。


要点まとめ

  • スプレッドシートの88〜94%にエラーが含まれる
  • 仕込み品を使うならアプリが便利(連鎖計算の自動化)
  • 月1回の原価更新で月2時間以上の差が出る
  • 数式に慣れていないならアプリ推奨

スプレッドシートのエラー、想像以上に多い

まず知っておきたい事実があります。ハワイ大学のRay Panko教授の研究によると、ビジネスで使用されるスプレッドシートの88%に1つ以上のエラーが含まれています。2024年に発表された追跡調査では、この数字が**94%**にまで上昇しています。

原価計算のように繰り返し計算が多い作業では、数式エラーは売上に直結します。ツールを選ぶ前に、このリスクを把握しておくことをお勧めします。


Excel(スプレッドシート)の特徴

メリット

費用がかからない、または安いMicrosoft 365をすでに利用中か、Googleスプレッドシートを使うなら追加費用はありません。

自由度が高い好きな形式でシートを構成できます。ピボットテーブル、高度なグラフ、マクロなど分析機能も活用可能です。

大画面で作業しやすいPC環境で多くのデータを一覧しながら作業するのに向いています。

デメリット

数式の学習が必要原価管理をきちんと行うには、いくつかの関数を覚える必要があります:

  • SUM、AVERAGE(基本集計)
  • VLOOKUPまたはINDEX/MATCH(材料価格の参照)
  • セル参照の種類($A$1 vs A1の違い)
  • シート間連携の数式

数式に慣れていないと、初期設定に時間がかかります。

手動更新が必要材料価格が変わったら、関連するすべてのレシピを自分で探して修正する必要があります。数式が正しくリンクされていれば材料シートの変更だけで済みますが、その数式を最初に作るのが難しいのです。

仕込み品の管理が複雑化ソース、出汁、生地などの仕込み品が複数のメニューに使われると、数式の連携が指数関数的に増えます:

トマトソースの原価変更
→ パスタ3種の数式を確認
→ ピザ5種の数式を確認
→ リゾット2種の数式を確認
→ セットメニューの数式を確認
→ 漏れはないか?

数式が1つでも間違っていると全体の原価が狂い、エラーの発見も困難です。

バージョン管理が難しい「原価表_最終.xlsx」「原価表_最終_修正.xlsx」のようなファイルが増えると、どれが最新かわからなくなります。


原価計算アプリの特徴

メリット

数式なしで使える材料名、価格、容量を入力すれば、計算はアプリが処理します。関数を知らなくても大丈夫です。

自動連動材料価格を1回修正すれば、その材料を使うすべてのレシピ原価が自動で更新されます。仕込み品も同様です。

玉ねぎの価格を修正(1回)
→ 玉ねぎを使う15レシピが自動更新
→ 玉ねぎを含む仕込み品(ソース)の原価も自動
→ そのソースを使うメニューも自動

モバイルでアクセス可能市場で材料価格をすぐに入力したり、厨房でレシピ原価を確認したりできます。

数式エラーがない計算ロジックが固定されているため、セルを誤って編集してシステム全体が壊れることがありません。

デメリット

費用が発生する場合がある無料アプリもありますが、一部の機能はサブスクリプションや買い切り購入が必要です。

新しいツールの学習アプリごとにインターフェースが異なるため、最初は使い方を覚える必要があります。

機能に制限があるExcelのように好きなようにカスタマイズするのは難しいです。必要な機能がなければリクエストするしかありません。

データ移行別のアプリに乗り換える際、データの移行が面倒な場合があります。


時間コストの比較(例)

月1回の材料価格更新を想定した計算です。

Excel

  • 材料20個 × 価格確認・入力5分 = 約100分
  • 関連レシピの数式確認・修正 = 約60分
  • 合計:約2時間40分/月

アプリ

  • 材料20個 × 価格入力1分 = 約20分
  • 関連レシピ = 自動処理
  • 合計:約20分/月

差分:月あたり約2時間20分

2025年10月時点の日本の全国平均最低賃金1,121円(東京は1,226円)で計算すると、約2,600〜2,850円相当です。もちろん、これは単純計算で、実際にはExcelの習熟度やメニュー構成によって変わります。


選択基準のまとめ

Excelが向いているケース

状況理由
VLOOKUP、INDEX/MATCHに慣れている数式設定時間を短縮できる
すでによくできたExcelファイルがある作り直す必要がない
ピボットテーブルなど高度な分析が必要アプリより機能が多い
PC環境で集中して作業する大量データ処理に向いている

アプリが向いているケース

状況理由
Excel数式に慣れていない学習時間を節約
仕込み品(ソース、出汁)を自分で作る連鎖計算が自動化
材料価格がよく変わる自動更新で時間短縮
現場で頻繁に確認するモバイルでアクセス可能

ポイント:仕込み品を使うならアプリが便利です。メニューが3品だけでも、仕込み品が共通で使われると数式連携が複雑になります。


選択フローチャート

Q1: 仕込み品(ソース、出汁、生地)を自分で作りますか?
    → はい: アプリ推奨(連鎖計算の自動化)
    → いいえ: Q2へ

Q2: VLOOKUPなどのExcel数式を自由に使えますか?
    → はい: Excelでも十分
    → いいえ: アプリ推奨

Q3: 原価管理に時間を投資する余裕がありますか?
    → はい: Excel(初期設定に時間が必要)
    → いいえ: アプリ(すぐに始められる)

Excelからアプリに乗り換えるタイミング

以下の状況が繰り返されるなら、アプリへの移行を検討してみてください:

  • Excelを開くのが面倒で原価確認を後回しにしがち
  • 価格変動があっても「後で修正しよう」と放置
  • 新メニューの原価をざっくり推定で計算
  • どのファイルが最新かわからない
  • 数式がどこかで壊れていて原因がわからない

アプリ選びのチェックリスト

機能重要度
材料管理(価格、容量、単位)必須
レシピ原価の自動計算必須
仕込み品の連動仕込み品を使うなら必須
利益率・販売価格の計算あると便利
ロス率の反映あると便利
データのバックアップ・エクスポート確認推奨

まとめ

比較項目Excelアプリ
費用無料〜安価無料〜有料
学習コスト高い(数式学習)低い(入力のみ)
自動更新手動(数式設定が必要)自動
仕込み品連動複雑な数式が必要自動
モバイル利用不便便利
数式エラーリスクあり(88〜94%)なし
カスタマイズ自由度高い制限あり

結論:ツール選択は状況次第です。Excelに慣れていて複雑な分析が必要ならExcelが向いています。数式学習なしで始めたい、または仕込み品の連動が重要ならアプリが便利です。


Excelの数式管理から解放されたい方は、材料を入力するだけで原価が自動計算されるKitchenCostを無料でお試しください。


今すぐやること

  • 現在の原価管理方法の問題点を洗い出す
  • 仕込み品の連動が必要か確認する
  • 月次の原価更新にかかる時間を計測する
  • アプリの無料トライアルで比較する

関連ガイド


参考資料

よくある質問

Excelとアプリはどちらが向いている?

メニュー数が少なく更新頻度が低いならExcel、頻繁な価格変動や複数店舗ならアプリが向きます。

無料ツールでも十分?

初期は十分ですが、原価更新や仕込み品管理が増えると手作業の負荷が急増します。

移行のタイミングは?

月1回以上の原価更新が必要になったら、移行で時間コストを回収できます。

今すぐ原価を計算してみましょう

材料単価を入力するだけで、レシピ原価・利益率・販売価格を自動計算します。