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カクテルバーの原価管理|ジントニック1杯277円の内訳を知っていますか

カクテルの原価はボトル代だけじゃない。副材料・ガーニッシュ・ロスまで含めた1杯コストの出し方と、目標原価率からの価格逆算を整理。

更新 2026年2月18日
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目次

「カクテルは原価が安いから儲かる」——これは半分しか正しくありません。

たしかにベースの酒は安い。でも実際に1杯の原価を積み上げると、トニック、シロップ、ガーニッシュのライム、氷、さらにオーバーポアや仕込みミスのロス。副材料を入れない原価計算は赤字の近道です。

2025年の消費者物価指数では食料が前年比**+6.8%**。材料費の上昇を前提に、1杯ごとの原価を把握しておく必要があります。

先に結論

  • 原価計算はボトル1本あたりの杯数が起点
  • 副材料(トニック・シロップ・ガーニッシュ)を無視すると利益が消える
  • 目標原価率を決めて価格を逆算する(市場相場ではなく自店の原価から)
  • ロス(オーバーポア・サービスドリンク)を2〜5%で吸収する

カクテル原価の内訳

カクテル原価は「お酒代だけ」ではありません。

  • ベーススピリッツ
  • 副材料(ジュース・トニック・リキュール)
  • ガーニッシュ(ライム、オリーブ、ミントなど)
  • 氷・グラス破損
  • 仕込み時間(自家製シロップ・ピールなど)

基本の計算式

原価率(%) = 原価 ÷ 価格 × 100
目標価格 = 原価 ÷ 目標原価率

価格は「周りの店がこれくらいだから」ではなく、自店の原価から逆算して決めるのが鉄則です。


ボトル1本から何杯取れるか

日本のスピリッツは700mlが主流です。

ボトル容量30ml提供45ml提供
700ml約23杯約15杯
1L約33杯約22杯

ロスを考えると、ここから1〜2杯分は切り下げて計算するのが安全です。


例:ジントニックの原価計算

前提:ジン700ml=2,800円、1杯45ml、トニック120ml=70円、ライム15円、氷・ロス5円

ジン単価:

2,800 ÷ 15杯 = 187円
項目原価
ジン187円
トニック70円
ライム15円
氷・ロス5円
合計277円

目標原価率25%なら:

277 ÷ 0.25 = 1,108円

1,100円が妥当な価格帯です。「うちは900円で出してる」という店は、知らないうちに原価率30%を超えているかもしれません。


目標原価率は「店の設計」で決める

目標原価率向いている店
20%高付加価値・高単価バー(雰囲気やサービスで価値を作る)
25%標準的なバー運営(バランスが良い)
30%価格を抑えたい店(利益は薄いので回転が必要)

人件費と家賃を先に確認し、「手元に残す金額」から逆算して決めてください。


ロスを見える化する

ロスの主な原因はこの4つ。

  • オーバーポア(ジガーを使わない注ぎ方)
  • グラス破損
  • サービスドリンク(常連へのおまけ)
  • 仕込みミス(自家製シロップの失敗など)

月次棚卸しでロス率を出し、価格に2〜5%のバッファを加えると利益が安定します。


メニュー設計のコツ

  • 定番カクテル(ジントニック、モスコミュールなど):回転率を作る柱
  • シグネチャー(オリジナル):利益とストーリーを作る(原価を自分でコントロールできる)
  • プレミアム(希少酒ベース):原価率は高くても粗利額で回収

「全部同じ価格帯」は避けて、800円・1,200円・1,800円のように段差を作ると、お客さんの選択が分散して利益が安定します。


ハッピーアワーの設計

値引きは集客に効きますが、利益が飛びやすい。ポイントは対象を限定することです。

  • 対象ドリンクを3〜5種に絞る(仕込み済みの簡単なカクテル)
  • 時間を60〜90分に制限する
  • 一律ディスカウントは避ける(高原価の酒まで割引になる)

ノンアルも原価計算が必要

アルコールが無い分「安くしていい」と思うと利益が抜けます。シロップ・果汁・ガーニッシュは意外と高い。レシピ → 原価 → 目標原価率 → 価格の順で決めてください。


棚卸しの最低ライン

毎日やる必要はありません。これだけで十分です。

  • 週次:上位10銘柄の残量チェック
  • 月次:全ボトル棚卸し + ロス率算出 + 価格見直し

継続できることが最優先。完璧な棚卸しを年1回やるより、ざっくりでも月1回のほうが利益を守れます。


今週やること

  • 上位10銘柄のボトル単価と杯数を計算する
  • 副材料・ガーニッシュの原価を1杯ごとに出す
  • ロス率を見込んで2〜5%を原価に加算する
  • 目標原価率から各カクテルの価格を逆算する
  • 価格帯に3段階の段差を作る

関連ガイド


出典


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よくある質問

カクテルの原価率は何%がいい?

店の設計で変わります。高付加価値のバーなら20%、標準的な店で25%、価格重視で30%が目安。まず人件費と家賃から逆算して目標を決めてください。

ボトル1本から何杯取れる?

700mlボトルの場合、30ml提供で約23杯、45ml提供で約15杯。ロスを考えて1〜2杯分は切り下げて計算するのが安全です。

ロスやオーバーポアはどう管理する?

月次棚卸しでロス率を見える化してください。多くのバーで2〜5%のロスが発生します。このバッファを価格に織り込んでおけば、月末に『思ったより利益が少ない』という事態を防げます。

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