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キャッシュレス決済手数料の価格設計|売上の3%が消える前に

キャッシュレス比率42.8%時代、手数料は見えない変動費。決済ミックスから実効手数料率を出し、価格に織り込む方法を整理。

更新 2026年2月18日
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目次

2024年、日本のキャッシュレス決済比率は**42.8%**に達しました。つまり、売上のほぼ半分に手数料がかかっている計算です。

「うちは3%くらいだから大したことない」——本当にそうでしょうか。月売上300万円なら手数料は年間108万円。しかもこの金額は、売上が増えるほど膨らむ変動費です。原価率だけ合わせても利益が残らない店は、この「見えない3%」を価格設計に入れていないケースが多いですね。

先に結論

  • 手数料は「契約上の料率」ではなく実効手数料率(加重平均)で見る
  • 店内・テイクアウト・オンラインを分けて採算を計算する
  • 低単価メニューは最低注文金額やセット化で守る
  • 料率変更やキャンペーン終了時は、その週のうちに再計算する

日本はすでにキャッシュレス比率42.8%

経済産業省の2025年3月公表データによると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%。ほぼ半分の売上に手数料がかかる前提で価格を設計しないと、計画と実績の差がどんどん開きます。


まずは「決済ミックス」を作る

同じ売上でも、どの決済手段が何割かで実効手数料率は変わります。最初に直近4週間の売上を、販路と決済手段ごとに分解してください。

区分売上構成比(例)手数料率(例)
店内対面(カード/電子マネー)45%3.24%
QR決済25%2.95%
オンライン注文20%3.60%
請求書・手入力10%3.75%

この例の加重平均は3.29%

「うちは3%前後」と感覚で置くのと、実績から出すのでは、月売上300万円の店で月1〜2万円の差が出ることもあります。


価格設計の基本式

必要売価 = (食材原価 + 包材 + その他変動費) ÷ (1 - 実効手数料率)

例:

  • 食材原価 480円
  • 包材 40円
  • その他変動費 60円
  • 実効手数料率 3.29%
必要売価 = 580 ÷ (1 - 0.0329)
         = 580 ÷ 0.9671
         = 599.7円

この条件なら、600円未満で売ると手数料込みの粗利が崩れます。食材原価だけで「原価率30%だから大丈夫」と思っていても、決済手数料を入れると実質32〜33%になるわけです。


商圏別の考え方

都心オフィス街のランチ店

客単価が低めで回転が速く、キャッシュレス比率が高くなりやすい。このタイプは単品値上げよりもセットで客単価を上げるほうが、お客さんの抵抗が少ない傾向があります。

郊外ロードサイドのファミリー店

客単価は高めでも、週末の割引やクーポンで利益がぶれがち。販促原資と手数料を同じシートで管理し、値引き後の粗利で判断する運用が有効です。


今週やること

  • 直近4週間の決済ミックス(決済手段×売上構成比)を集計する
  • 実効手数料率(加重平均)を算出する
  • 売上上位20商品の必要売価を再計算する
  • 低単価商品は最低注文金額かセット化で再設計する
  • 月次で料率条件と販路構成比を更新するルーティンを作る

関連ガイド


KitchenCostなら、決済手数料を含めた価格シミュレーションを同じ画面で管理できます。レシピ原価の更新と価格見直しを、月次ルーティンとして回しやすくなります。

詳しくは KitchenCost をご覧ください。

Sources(確認日: 2026-02-12)

よくある質問

現金とキャッシュレスで価格を分けるべき?

店内運用は同一価格が現場としては楽です。価格を分けるとレジオペレーションが複雑になるので、セット内容や最低注文金額で差を吸収する設計のほうが実務的です。

手数料率はどこまで見込めばいい?

契約上の料率ではなく、実効手数料率(加重平均)で管理します。カード・QR・オンライン・手入力の構成比で計算すると、多くの店で3.2〜3.5%前後。まずは直近1ヶ月の決済ミックスで出してみてください。

手数料前提はいつ見直す?

月次が基本です。キャンペーン終了や契約条件の変更があった週は、臨時で再計算してください。キャンペーン料率(2.48%など)が通常料率(3.24%)に戻ると、月売上300万円の店で月2万円以上の差が出ます。

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