PayPayを導入して客数が増えた。クレカも使えるようにした。売上は伸びている。
なのに、なぜか前より利益が減った気がする。
その「気がする」は正しいかもしれません。キャッシュレス決済の手数料を原価に入れていないと、売上が伸びるほど利益が薄くなるという逆転現象が起きます。
先に結論
- 手数料は変動費。 売上が増えるほど負担も増える。固定費ではない
- 1食あたりの手数料を計算するだけで、放置してはいけないメニューがわかる
- 価格設計は「原価+人件費+手数料+最低利益」で考える
- 主力商品から順に確認。 全品見直す必要はない
「たった3%」の正体
キャッシュレス決済比率は42.8%(経済産業省、2025年)。つまりお客さんの4割以上がキャッシュレスで払っています。
手数料率は決済方法や契約プランで異なりますが、仮に3.25%で計算してみます。
1食あたりの手数料 = 売価 × キャッシュレス比率 × 手数料率
試算例:
- 売価:1,000円
- キャッシュレス比率:42.8%
- 手数料率:3.25%
- 1食あたりの手数料:13.9円
「たった14円」に見えますか?
1日200食で2,780円。月25日で69,500円。年間なら約83万円。
これを原価に入れずに放置しているのは、年間83万円を見えないまま失っているのと同じです。
手数料を含めた価格設計
必要売価 = (食材費 + 人件費 + 1食手数料) ÷ (1 - 目標利益率)
手数料を含めて価格を設計し直すと、「今の売価で利益が出ているのか」がはっきりします。
主力商品3品だけでも計算してみてください。**「このメニュー、手数料込みで見たら赤字だった」**という発見があるかもしれません。
今週やること
- 売上トップ10のメニューで、1食あたりの手数料を計算する
- 手数料込みの粗利額で並べ替えて、利益の薄いメニューを特定する
- 改定対象を3品に絞る(粗利が最も圧迫されているものから)
- POSとデリバリーの価格反映日を統一する
「3%くらい、まあいいか」で放置すると、年間の利益に大きな差が出ます。まずは主力メニューの手数料だけ、数字にしてみてください。
メニューごとの原価率と粗利額を一覧で確認するなら。KitchenCost を使ってみてください。