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弁当屋・惣菜店の「売り切れたら勝ち」は本当か?——完売しても利益が出ないカラクリ

毎日完売しているのに通帳が増えない。500円弁当の利益はわずか115円。仕込みロス、おまけ、相場合わせの値付け——弁当屋・惣菜店で利益を残すためのコスト管理をまとめました。

更新 2026年2月18日
弁当屋惣菜店完売戦略廃棄ロスポーション管理利益管理
目次

「今日も完売しました」

SNSにそう投稿する弁当屋のオーナーは多い。お客さんの反応もいい。「人気店ですね」と褒められる。

でも通帳を見ると、なぜか残高が増えていない。

完売=利益が出ている、とは限らない。弁当屋・惣菜店には「売り切れても儲からない」構造的な落とし穴がある。

先に結論

  • 500円弁当の利益はわずか115円。 全コスト込みだと利益率23%
  • 1日100個完売でも月の利益は約28.8万円
  • 仕込みロス10%で原価率は35%→38.9%に跳ね上がる
  • 「ちょっと多め」のおまけ、月5万円の利益が消える

弁当1個500円で、いくら残るのか

500円の弁当を例に、コストを全部分解してみよう。

項目金額備考
食材費175円原価率35%
容器・割り箸・袋40円1食あたり
人件費(仕込み+調理+販売)120円時給1,100円で換算
光熱費15円ガス・電気・水道
家賃按分25円1日の販売数で割る
その他(広告・消耗品)10円
合計コスト385円
利益115円利益率23%

1個売って115円の利益。1日100個売り切れても1日の利益は11,500円。月25日営業で約28.8万円。

年収にすると345万円。 ここから社会保険料や税金を引く。

「毎日100個完売」の裏で、オーナーの手取りはこの水準だ。

「売り切れたら勝ち」の裏にある3つの問題

問題1:売り切れる前に「廃棄」が出ている

弁当屋の仕込みは朝の数時間で一気にやる。100個分の食材が実際には90個分しか使い切れなかった——日常的に起きる。

仕込みロスは売上に計上されないが、コストには確実に乗る。

仕込みの10%がロスだとすると、100個分の食材で作れたのは90個。原価率は見かけ上35%でも、実質**38.9%**に跳ね上がる。1個あたりの利益は95円に下がり、月の利益は2.4万円減る。

問題2:「おまけ」が利益を食っている

「いつも来てくれるから、ちょっと多めに入れておこう」「隣のおばちゃんにポテトサラダをサービスで」

この「ちょっと多め」が積み重なると、原価率は計算通りにならない。

1個あたり20円分の「おまけ」を1日100個やると、月5万円の利益が消える。

気前のいいオーナーほど、気づかないうちに利益を削っている。

問題3:値付けが「相場合わせ」になっている

「近所の弁当屋が500円だから、うちも500円」——この考え方は危ない。

近所の弁当屋と自分の店では、家賃も人件費も仕入れルートもまったく違う。同じ値段にする合理的な理由はない。

値段は「周りに合わせる」のではなく、「自分の原価に合わせて」決めるもの。 原価を計算していなければ、適正な値段はわからない。

惣菜店の「ロス問題」はもっと深刻

弁当屋以上に廃棄が深刻なのが惣菜店だ。

弁当は「作り置き→売り切り」だが、惣菜はショーケースに並べて見た目の品揃えを維持しなければならない。閉店まで棚が空っぽでは見栄えが悪い。だから多めに作る。残ったら廃棄する。

惣菜店の廃棄ロスは売上の5〜15%と言われている。月商200万円で廃棄率10%なら月20万円が捨てられている。

この20万円を半分に減らすだけで、年間120万円の利益改善になる。

今週やること

  • 主力弁当3品の「容器込み総コスト」を出す。 「鶏の唐揚げ弁当は原価183円、鮭弁当は162円」のレベルで把握する。食材が値上がりしたときに「どの弁当の利益が削られているか」がすぐわかる
  • 1週間だけ仕込みロスを記録する。 仕込んだ量と実際に作れた量の差を記録するだけでいい。ロスの大きさに気づけば対策が打てる
  • 曜日・天候ごとの販売実績を記録し始める。 「火曜の雨は70個」「金曜の晴れは110個」が見えたら、仕込み量を調整できる
  • 原価管理を仕組み化する。 KitchenCostのようなアプリなら、レシピごとの食材と分量を登録するだけで原価が自動計算される。食材価格が変わったら影響を受ける全メニューの原価率が即更新される

売り切れは嬉しい。でも**「完売=成功」と思い込む前に、通帳を見てほしい。**

利益が残る弁当屋と残らない弁当屋の差は、腕前ではない。自分の商品の原価を、正確に知っているかどうかだ。


弁当と惣菜の完売後利益まで管理するなら。KitchenCost を使ってみてください。

よくある質問

弁当屋で完売しても利益が出ないのはなぜですか?

500円弁当のコストを分解すると、食材費175円+容器40円+人件費120円+光熱費15円+家賃25円+その他10円=385円。1個の利益は115円。さらに仕込みロスやおまけが利益を削ります。

500円弁当の利益はどの程度が目安ですか?

全コスト込みで1個115円前後。1日100個完売で月の利益は約28.8万円。年収にすると345万円。そこから社会保険料と税金を引いた手取りが実態です。

惣菜店のロスはどう抑えれば良いですか?

時間帯別の販売実績に合わせて仕込みを分割するのが効果的です。閉店間際の値引きルールも事前に決めておくと廃棄を減らせます。月商200万円で廃棄率10%→5%にすれば、年間120万円の利益改善です。

まず着手するべき改善は何ですか?

主力弁当3品の「容器込み総コスト」を正確に出してください。利益が薄い商品から分量か価格を見直すだけで、月の利益が変わります。

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