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飲食店の利益率、何%なら安心?──原価率との違いと週1チェック法

原価率は見ているのにお金が残らない。それは利益率を見ていないからかもしれません。原価率と利益率の違い、自店の基準の作り方を具体的な数字で解説します。

更新 2026年2月18日
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目次

「原価率は30%以内に抑えてるのに、なぜかお金が残らない。」

この悩み、飲食店の経営相談で最も多いものの一つです。

答えはシンプルで、原価率と利益率は別物だからです。原価率だけ見て「うちは大丈夫」と安心していると、足元で利益が漏れていることがあります。

先に要点

  • 原価率と利益率はまったく別の数字
  • 「一般的に○%」より「自店の12週平均」と比較する方が実用的
  • 週1回、3つの数字だけ見れば十分判断できる

いま利益率を見直すべき理由

2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多(帝国データバンク)。食品値上げは20,609品目。最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。

食材費も人件費も動き続けている。去年の感覚で「うちは利益率○%くらいだろう」と思っていると、実態とズレていることが多いわけです。

原価率と利益率の違い

原価率

食材費が売上のどれくらいかを見る数字です。

原価率 = 食材原価 ÷ 売上 × 100

利益率(営業利益率)

食材費だけでなく、人件費や家賃、光熱費など全部を引いた後に残った割合です。

営業利益 = 売上 − (食材費 + 人件費 + 家賃 + 光熱費 + 手数料など)
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上 × 100

原価率30%でも、人件費や家賃が重ければ営業利益率はマイナスになり得ます。

見るべき3つの数字

1. 粗利率

粗利(あらり)は売上から食材費を引いた残りのことです。

粗利率 = (売上 − 食材費) ÷ 売上 × 100

2. 営業利益率

全コストを引いた後の「最終的に店に残る力」を見ます。

3. 1食あたり粗利

メニューの値付けや量の調整を判断するときに使います。

1食あたり粗利 = 売価 − 1食原価

計算例(ある居酒屋の週次データ)

  • 週売上: 600,000円
  • 食材費: 210,000円
  • 人件費: 180,000円
  • 家賃・光熱費・手数料など: 150,000円
粗利 = 600,000 − 210,000 = 390,000円
粗利率 = 390,000 ÷ 600,000 × 100 = 65.0%

営業利益 = 600,000 − (210,000 + 180,000 + 150,000) = 60,000円
営業利益率 = 60,000 ÷ 600,000 × 100 = 10.0%

次にやるのは、この10.0%を「先週」「12週平均」と比べるだけ。上がっているか下がっているかが分かれば、対策を打てます。

よくある落とし穴

原価率30%だけで安心する。人件費率が40%なら、もう利益はほとんど残りません。原価率と利益率はセットで見ないと意味がないです。

売上が増えたのに利益率を見ない。売上が増えても、仕入れや人件費が同じ比率で増えていれば利益は変わりません。「売上が増えた=儲かっている」とは限らないわけですね。

全商品を一気に分析しようとする。これも「続かない原価管理」の典型パターン。まずは上位5品だけでOKです。

今週のチェックリスト

  • 週の売上・食材費・人件費・固定費を集計する
  • 粗利率と営業利益率を計算する
  • 12週平均と比較する
  • 下がった要因を1つだけ特定する
  • 来週の修正を1つ決める

まとめ

利益率の目安は、他店の「一般的な数字」では決められません。自分の店の12週平均と今週を比べる方が、ずっと実務で使えます。

まずは今週、3つの数字を出してみてください。「どこで利益が漏れているか」が見えると、次にやるべきことが明確になります。


KitchenCostでメニューごとの粗利を管理しておけば、週次の利益率チェックがスマホだけで完結します。

参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

飲食店の利益率は何%を目安に見ればいいですか?

「○%なら安心」という固定値はありません。まずは自店の12週平均を出して、今週と比較する方が実務で使えます。業態によって適正値が全然違いますから。

原価率と利益率は何が違いますか?

原価率は食材費だけの割合。利益率は人件費・家賃・光熱費なども引いた後に残る割合です。原価率30%でも利益率がマイナスということは普通にあります。

数字が苦手でも利益率管理はできますか?

できます。粗利率、営業利益率、1食あたり粗利の3つだけ見れば十分。電卓で計算できるレベルです。

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