値上げ後に客数が落ちると、すぐ「失敗した」と感じますよね。 でも、ここで全部を元に戻すと、利益も一緒に消えてしまいます。
先に見るべきは感情より数字です。
先に要点
- 値上げ失敗の多くは、値上げそのものより「順番ミス」で起きます。
- まず2週間、商品別で客数と粗利(売上から原価を引いた残り)を見ます。
- 全戻しではなく、反応が強い商品だけ部分調整すると立て直しやすいです。
いまの経営環境(2026-02-17確認)
- 2025年の飲食店倒産は900件(帝国データバンク、2026-01-13公表)。
- 中小企業の価格転嫁率は53.5%(中小企業庁、2025-11-28公表)。
- 2025年度の最低賃金の全国加重平均は1,121円(厚生労働省、2025-09-05公表)。
値上げを避けても、コスト増は止まりません。 だから「戻す/戻さない」ではなく、どこをどう修正するかが大事です。
まずやる3ステップ
1) 値上げ前後の差を商品別で出す
差分 = 値上げ後客数 - 値上げ前客数
粗利差 = 値上げ後粗利 - 値上げ前粗利
ここで見るのは、店全体ではなく商品別です。
2) 「客数減が大きい商品」だけ分離
目安:
- 客数が15%以上落ちた商品
- 口コミで価格言及が増えた商品
この2つだけ先に触ります。
3) 修正は3択
- A: 値段を一部戻す(-30円〜-50円)
- B: 量やセット内容を見直す
- C: 説明文を追加して納得感を上げる
5分の実例
- 値上げ前: 親子丼 920円、客数120食/週
- 値上げ後: 1,000円、客数92食/週
- 原価: 360円
値上げ前粗利 = (920-360)×120 = 67,200円
値上げ後粗利 = (1,000-360)×92 = 58,880円
客数減で、粗利も下がっています。 この場合は「全体戻し」より、 対象商品だけ950円へ部分調整するほうが実務的です。
今週のチェックリスト
- 値上げ前後の客数を商品別で出した
- 客数15%以上減の商品を抽出した
- 対象商品だけ修正案を作った
- 2週間後の再判定日を決めた
まとめ
値上げ失敗は、すぐ全戻ししなくて大丈夫です。 商品別で切り分けるだけで、立て直しの道筋が見えます。