月末に通帳を見て「あれ?利益出てるはずなのに残高が減ってる」と思ったこと、ありませんか?
この問題、原価率をいくら管理しても解決しないことがあります。原因は原価ではなく、お金の出入りのタイミング──支払いサイトと入金サイトのズレです。
先に要点
- 黒字でも、入金より支払いが先に来れば資金は減る
- 支払いサイトは「日数」で管理すると見えやすくなる
- 週1回、入金日と支払日を並べるだけでも改善は進む
いま資金繰りが苦しくなりやすい背景
2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多(帝国データバンク)。食品値上げは20,609品目。最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。
仕入れと人件費が上がると、支払い額が大きくなる。入金のタイミングが変わらなければ、その分だけ手元資金が削られます。
支払いサイトと入金サイトを整理
支払いサイト: 仕入れから実際に支払うまでの日数。たとえば月末締め翌月15日払いなら、支払いサイトは15〜45日。
入金サイト: 売上が発生してから口座に入るまでの日数。カード決済の入金が月末締め翌月末払いなら、入金サイトは30〜60日。
この2つの差が「資金のギャップ」です。
判断に使う計算式
サイト差 = 入金サイト − 支払いサイト
- プラスが大きい: 入金が支払いより遅い。手元が薄くなりやすい
- ゼロに近い: 比較的安定
- マイナス: 入金が先。資金繰りは楽
具体例
- 仕入れの支払い: 15日後
- カード売上の入金: 30日後
サイト差 = 30 − 15 = +15日
この15日間、手元資金で持ちこたえる必要があります。現金売上が多い店なら問題ないかもしれませんが、キャッシュレス比率が上がるほどこのギャップは大きくなりますね。
見直しの進め方
1. カレンダー1枚に入金日と支払日を並べる
大げさな表は不要です。カレンダーに「入」「出」を書き込むだけで、資金のボトルネックが見えます。
2. 先払いが重い費用を確認する
仕入れ、決済手数料、配達関連費用。この3つが先払い上位に来ることが多いです。
3. 見直しは1社ずつ
「月末締め翌月払いにできませんか?」と仕入れ先1社に交渉するだけでも、資金繰りが楽になることがあります。一気に全社は無理でも、1社ずつなら進められます。
原価管理と一緒に見る理由
支払いサイトだけ改善しても、売れている商品の粗利が薄ければ苦しさは残ります。
1食あたり粗利 = 売価 − 1食原価
資金繰りと粗利、両方を週1回チェックするのがベストです。
今週のチェックリスト
- 入金日と支払日をカレンダー1枚に並べる
- サイト差を計算する
- 先払いが重い費用を3つ書き出す
- 見直し対象を1社に絞る
- 上位3商品の粗利も確認する
まとめ
支払いサイトの見直しに、難しい財務知識はいりません。入金日と支払日をカレンダーに並べるだけで、資金繰りの詰まりがかなり見えるようになります。
まずは今週、1枚のカレンダーから始めてみてください。
KitchenCostで各メニューの粗利を管理しておくと、資金繰り改善と原価管理をセットで回せます。