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飲食店の粗利、いくらあれば安心?──「目安」より「自店の推移」で見る方法

売上はあるのに手元に残らない。そんなとき最初に見るべきは原価率ではなく粗利です。自店の12週平均と比較する週1チェック法を紹介します。

更新 2026年2月18日
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閉店後、売上を確認する。「今日は結構入ったな」と思って口座を見ると、先月と変わらない残高。

この違和感の正体は「粗利」にあります。粗利(あらり)とは、売上から食材費を引いた残りのこと。ここが崩れていると、売上がいくら増えてもお金は残りません。

先に要点

  • 粗利の目安は「世間の正解」より「自店の12週平均」と比べるのが実用的
  • 週1回、粗利率と1食あたり粗利を見れば十分
  • 下がったときは、売上上位3品から修正するのが最短

いま粗利管理が大事な理由

2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多(帝国データバンク)。食品値上げは20,609品目。最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。

食材費も人件費も同時に上がる。この状況で売上だけ見ていると、粗利がじわじわ崩れていることに気づけません。

計算式は2つだけ

粗利

粗利 = 売上 − 食材費

粗利率

粗利率 = 粗利 ÷ 売上 × 100

これだけで、まず判断の材料はそろいます。

計算例(ある居酒屋の週次データ)

  • 週売上: 700,000円
  • 食材費: 255,000円
粗利 = 700,000 − 255,000 = 445,000円
粗利率 = 445,000 ÷ 700,000 × 100 = 63.6%

先週の粗利率が66.0%だったなら、2.4ポイント下がっています。ここで「全体が悪い」と慌てるのではなく、売上上位3品の1食あたり粗利を見直しましょう。

なぜ「1食あたり粗利」も見るのか

粗利率だけだと、どの商品が原因か分かりません。

1食あたり粗利 = 売価 − 1食原価

この数字が下がっている商品を特定して直す方が、全商品を一気に見直すより確実で速いです。

よくある落とし穴

原価率30%だけで安心する。原価率が良くても、人件費や家賃を引くと利益がゼロということは普通にあります。粗利まで見ないと実態が分かりません。

売上増=改善と思い込む。売上が増えても、仕入れが同じ割合で増えていれば粗利は変わりません。

全商品を一気に分析して挫折する。まずは上位3品だけで十分です。

今週のチェックリスト

  • 今週の売上と食材費を集計する
  • 粗利と粗利率を計算する
  • 12週平均と比較する
  • 上位3品の1食あたり粗利を確認する
  • 来週修正する商品を1つ決める

まとめ

粗利の目安は、ネットで見た「一般的な数字」をそのまま当てはめてもあまり意味がありません。自店の12週平均と今週を比べる方が、ずっと実務で使えます。

まずは今週、粗利と粗利率だけ出してみてください。修正すべき商品がはっきり見えてきますから。


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参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

飲食店の粗利は何%を目安に見ればいいですか?

「○%なら安心」という固定値はありません。業態によって全然違います。まずは自店の12週平均を出して、今週と比較する方がずっと実務的ですよ。

粗利と利益は同じですか?

別物です。粗利は売上から食材費を引いた金額。利益はそこからさらに人件費・家賃・光熱費などを引いた最終の残りです。粗利が高くても利益がマイナスということはあり得ます。

粗利が下がったら、まず何を直すべきですか?

売上上位3商品の1食あたり粗利を見直してください。全商品を同時に触るより、効果が大きい商品から手をつけるのが確実です。

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