「原価率は下がった。なのに利益が出ない。」 この状態、実はめずらしくありません。
理由はシンプルで、
原価率だけ見ていると全体が見えないからです。
先に要点
- 原価率改善だけでは、利益改善は確定しません。
- 食材費以外の費用が増えると、利益は薄くなります。
- 週1回、3つの数字で見ると原因を絞れます。
2026年に起きやすい背景(2026-02-17確認)
- 2025年の飲食店倒産は900件(帝国データバンク)。
- 2025年の食品値上げは20,609品目(帝国データバンク)。
- 価格転嫁率は53.5%(中小企業庁)。
- 最低賃金の全国加重平均は1,121円(厚生労働省)。
食材費だけでなく、人件費や周辺コストも上がる局面なので、 原価率が良く見えても利益が残りにくいです。
原価率が下がっても利益が出ない3つの理由
1) 人件費が先に増える
営業時間の穴埋めや急な採用で、人件費が上がると利益を押し下げます。
2) 手数料が見えていない
決済手数料や配達関連手数料は、売上が伸びるほど増えます。
3) 固定費が重い
家賃やサブスクなど、売上に関係なく出る費用が高いと利益は残りにくいです。
先に見る3つの数字
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上 × 100
1食あたり粗利 = 売価 - 1食原価
固定費比率 = 固定費 ÷ 売上 × 100
この3つを並べると、どこで減っているか見えます。
5分で分かる実例
先月
- 売上: 800,000円
- 食材費: 320,000円(原価率40%)
- 人件費: 220,000円
- 固定費: 180,000円
- 手数料: 40,000円
営業利益 = 40,000円
営業利益率 = 5.0%
今月(原価率は改善)
- 売上: 900,000円
- 食材費: 315,000円(原価率35%)
- 人件費: 280,000円
- 固定費: 210,000円
- 手数料: 70,000円
営業利益 = 25,000円
営業利益率 = 2.8%
原価率は下がっても、利益率は下がっています。 これが現場でよく起きるズレです。
今週やる改善(小さく)
- 売上上位3商品の1食あたり粗利を再計算
- 決済/配達手数料の率を再確認
- 固定費を1項目だけ見直し
一気に全部やらない方が続きます。
現場の声
飲食店ドットコムの調査でも、
「見かけの売上高は上昇したが、利益は減少」というコメントが出ています。
売上や原価率だけで安心しないのが大事です。
今週のチェックリスト
- 営業利益率を出した
- 1食あたり粗利を出した
- 固定費比率を出した
- 悪化原因を1つに絞った
- 来週の再確認日を決めた
まとめ
原価率が下がったのに利益が出ないときは、 見ている数字が足りていないことが多いです。
3つの数字を週1回見るだけで、 どこを直すかの順番はかなり明確になります。