「原価管理表を作れと言われたけど、どこから手をつければいいか分からない。」 この悩み、ずっと多いです。
小さな店ほど、 完璧な表より、 止まらない表の方が利益に効きます。
先に要点
- 原価管理表は、最小4シートで十分です。
- 最初は売れ筋10商品だけ入れれば回せます。
- 週15分の更新でも、原価ズレはかなり減ります。
いま見直しが必要な背景(2026-02-17確認)
- 帝国データバンク(2026-01-13公表)では、2025年の飲食店倒産は900件。
- 同資料では、飲食店の価格転嫁率は32.3%(全業種平均39.4%)。
- 厚生労働省の答申では、最低賃金の全国加重平均は1,121円。
食材費と人件費が同時に動く時期は、 「昔作った表を放置」がいちばん危険です。
コミュニティでも同じ相談が続いています
Yahoo!知恵袋でも、次の質問が確認できます。
- 2014-11-27: 「棚卸・在庫管理・原価計算ができる無料Excelテンプレートを探している」
- 2017-10-18: 同内容の相談が再び投稿
- 2012-04-14: 「飲食店の原価計算表をどう作るか」
つまり、 必要なのは新しい理論より、 今日から回る形です。
難しい言葉を先にやさしく
- 原価管理表: 原価と売価を見える化する表
- 棚卸(たなおろし): 月末に在庫を数えること
- 差異(さい): 予定と実績のズレ
最小4シートで作る
1) 商品台帳シート
入れる項目:
- 商品名
- 1食原価
- 売価
- 原価率
式:
原価率(%) = 1食原価 ÷ 売価 × 100
2) 仕入単価シート
入れる項目:
- 食材名
- 現在単価
- 前回単価
- 更新日
ここが止まると、 他の数字は全部古くなります。
3) 週次見直しシート
入れる項目:
- 売れ筋10商品
- 先週原価率
- 今週原価率
- 差分
差分だけ見ると、 どこが悪化したかがすぐ分かります。
4) 棚卸メモシート
入れる項目:
- 期首在庫
- 仕入
- 期末在庫
- 使用量(概算)
式:
使用量 = 期首在庫 + 仕入 - 期末在庫
5分の実例
前提(からあげ弁当):
- 1食原価: 398円
- 売価: 890円
- 先週原価率: 42.1%
- 今週原価率: 44.7%
原価率 = 398 ÷ 890 × 100 = 44.7%
差分 = 44.7 - 42.1 = +2.6pt
+2.6ptなら、 単価更新漏れか量目ブレを疑うべき数字です。
週15分で回す運用
- 月曜: 仕入単価を3食材だけ更新
- 火曜: 売れ筋10商品の原価率を再計算
- 水曜: 差分が大きい上位3商品を確認
- 木曜: 修正案を1つ決める
- 金曜: 来週の更新日を固定
最初から全部は不要です。 上位10商品で十分です。
よくある失敗
- シートを増やしすぎる
- 商品を全件入れようとして止まる
- 更新日を決めず、空いた時間でやろうとする
原価管理表は、 きれいに作るより、 続ける方が価値があります。
今週のチェックリスト
- 最小4シートを作った
- 売れ筋10商品だけ入れた
- 原価率の式を入れた
- 仕入単価の更新日を記録した
- 来週の更新曜日を決めた
まとめ
原価管理表は、 大きな仕組みから作る必要はありません。
小さな店は、 最小4シートで始める。 これだけで、原価の見え方と判断スピードはかなり変わります。