エクセルを開いたまま、 「どこに何を入れればいいか」で止まる夜、ありますよね。
損益分岐点(そんえきぶんきてん)は、 赤字にならない売上ラインのことです。 難しそうに見えますが、3セルに絞ると急に使える数字になります。
先に要点
- 3つ入れるだけで、赤字ラインは出せます。
- 売上目標だけでなく、必要客数まで出すと現場で使いやすいです。
- 週1回の更新で十分、まずは続く形にするのが先です。
いま見直しが必要な背景(2026-02-17確認)
- 2025年の飲食店倒産は900件(帝国データバンク)。
- 2025年の飲食料品値上げは2万609品目(帝国データバンク)。
- 最低賃金の全国加重平均は1,121円(厚生労働省)。
食材費と人件費が同時に動くので、 「去年の感覚」で売上目標を置くとズレやすいです。
エクセルはこの3セルだけで始める
入力(3セル)
B2: 固定費(月)B3: 変動費率(売上に連動する費用の割合)B4: 客単価
計算(コピペでOK)
B6(損益分岐点売上) = B2 / (1 - B3)
B7(必要客数) = B6 / B4
B8(週の目安売上) = B6 / 4
用語をやさしく
- 固定費: 売上ゼロでも出る費用(家賃、固定人件費など)
- 変動費率: 売上が増えると一緒に増える費用の割合(食材、包材など)
- 損益分岐点: 赤字と黒字の境目の売上
5分の実例
前提:
- 固定費: 1,100,000円
- 変動費率: 0.57
- 客単価: 1,250円
損益分岐点売上 = 1,100,000 / (1 - 0.57)
= 2,558,140円
必要客数 = 2,558,140 / 1,250
= 約2,047人/月
週の目安売上 = 2,558,140 / 4
= 約639,535円
ここまで出せれば、 「今週どこまで必要か」が数字で見えるようになります。
つまずきやすい2パターン
1) 変動費率が古いまま
食材価格が動いたのに、去年の率を使ってしまうケースです。 目標売上が低く出て、月末に苦しくなりやすいです。
2) 売上だけ見て安心する
Foodist調査でも、 「見かけの売上は上がったが、利益は減少」という声が出ています。 売上だけでなく、損益分岐点との距離を見る方が安全です。
続く運用は「週1回・10分」
- 月曜: 売上上位3商品の原価だけ更新
- 火曜: 変動費率を更新
- 水曜: 損益分岐点売上を再計算
- 木曜: 週目標との差を確認
- 金曜: 来週の修正を1つ決める
全部を完璧にやるより、 毎週同じ手順で回す方が利益は残りやすいです。
今週のチェックリスト
- 固定費を1つの表にまとめた
- 変動費率を最新値に更新した
- 損益分岐点売上を出した
- 必要客数を出した
- 週目標に分解した
まとめ
損益分岐点のエクセルは、 複雑な表を作るより3セルで始める方が失敗しません。
赤字ラインが見えれば、 値上げ、仕入れ、シフトの判断がかなり早くなります。