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人手不足65.3%時代のシフト設計: 小さな店のFL比率を守る実務ガイド

最低賃金1,121円と人手不足が続く中、売上規模に合わせてシフトを組み直す方法を解説。FL比率の計算式と実例付き。

公開 2026年2月14日
人手不足最低賃金シフトFL比率飲食店経営日本
目次

採用は難しい。時給は上がる。なのに客単価は簡単に上げられない。

2025年の飲食店は、この3つを同時に抱えています。

厚生労働省の公表では、2025年度の最低賃金は全国加重平均1,121円。前年から+63円です。さらに帝国データバンク調査では、飲食店の正社員不足割合は65.3%でした。

ここが本題

人件費は「高い/安い」ではなく、売上に対して適正かで見ます。

そのための最短指標がFL比率です。

FL比率 = (食材費 + 人件費) ÷ 売上

まずは賃上げ影響を数字で把握

月間増加人件費 = 賃上げ額 × 人数 × 1日労働時間 × 営業日数

例:

  • 賃上げ額: 63円
  • 3人
  • 1日6時間
  • 月24日
63 × 3 × 6 × 24 = 27,216円/月

月2〜3万円の増加は、小規模店では無視できません。

売上別シフト再設計の型

売上40万円/週未満

  • ピーク帯に集中配置
  • 仕込みメニューを絞る
  • 閑散帯は1オペ前提で動線を作る

売上40〜70万円/週

  • ランチとディナーで役割分担を固定
  • 週2回は発注/仕込みをまとめる
  • 低粗利メニューの提供時間を制限

売上70万円/週以上

  • 原価率と人件費率を別々に管理
  • 販促日は人員先出し、平日は最小編成
  • シフト作成時に「粗利/人時」を見る

1日の判断基準を作る

現場では、次の3項目だけ毎日確認すると運用が安定します。

  1. 予定売上
  2. 予定人件費
  3. 粗利/人時
粗利/人時 = (売上 - 食材費) ÷ 総労働時間

この数字が下がる曜日・時間帯を特定すると、感覚ではなく配置で改善できます。

よくある失敗

  • 人手不足だからと常時フル人数にする
  • 原価率だけ見て人件費率を別管理しない
  • メニュー数を減らさずに人件費だけ削る

人件費対策だけ先にやると、現場が崩れます。シフト、メニュー、仕込みをセットで見直すのが前提です。

今週やること

  • 直近4週間のFL比率を算出
  • 賃上げ影響額を月次で計算
  • 曜日別の粗利/人時を可視化
  • 低粗利メニューの提供時間を見直し
  • シフトをピーク集中型に再配分

参考

よくある質問

2025年度の最低賃金は全国平均でいくらですか?

全国加重平均は1,121円で、前年から63円引き上げられました。発効は2025年10月1日から31日にかけて都道府県別に順次適用されています。

飲食店の人手不足はどの程度深刻ですか?

帝国データバンクの2025年4月調査では、飲食店の正社員不足割合は65.3%でした。

FL比率は何%を目安にすべきですか?

業態差はありますが、まずは60%以下を目安に管理し、超える週が続く場合はシフトとメニュー構成を同時に見直すのが実務的です。

人件費を下げるとサービス品質が落ちませんか?

人数を一律に削るより、ピーク時間へ再配分し、低粗利メニューの工程を減らす方が品質を守りやすいです。

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