仕入れ1,200円、売値4,500円。利益率73%——本当にそうでしょうか。
手数料、発送費、補修費、撮影と梱包の時間。 全部入れて計算し直すと、実は27%しか残っていない。こういうズレは古着屋では珍しくありません。
先に結論
- 利益率は仕入れ値だけでなく、手数料・発送費・作業時間まで全部入れて計算する
- 見る数字は3つ。総コスト、1着利益、利益率
- まず上位3商品だけ計算すれば、値付けの改善点が見える
なぜ正確な計算が必要なのか
最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。 メルカリの販売手数料は10%(メルカリガイド)。
人件費も手数料も上がる中で、仕入れ値だけの粗い計算では「忙しいのに利益が残らない」状態に陥りやすくなっています。
先に用語をかんたんに
- 総コスト: 1着を仕入れて、直して、売るまでにかかった合計費用
- 利益率: 売上のうちどれだけ利益として残ったかの割合
- 手取り: 売上から全費用を引いた後の金額
使う式は3つ
1着あたり総コスト = 仕入れ値 + 補修/クリーニング + 梱包 + 発送 + 販売手数料 + 作業時間コスト
1着あたり利益 = 販売価格 - 総コスト
利益率 = 1着あたり利益 ÷ 販売価格 × 100
数字で見てみる
- 販売価格: 4,500円
- 仕入れ値: 1,200円
- 補修/クリーニング: 250円
- 梱包: 120円
- 発送: 750円
- 販売手数料(10%): 450円
- 作業時間: 20分(時給1,500円として500円)
総コスト = 1,200 + 250 + 120 + 750 + 450 + 500 = 3,270円
1着利益 = 4,500 - 3,270 = 1,230円
利益率 = 1,230 ÷ 4,500 × 100 = 27.3%
仕入れ値だけで見た「73%」と、実際の「27.3%」。この差が見えるだけで、どこを改善すべきかがわかるようになります。
見直しの手順
- 売上上位3商品の総コストを出す
- 利益率が低い順に並べる
- 仕入れ条件を見直すか、販売価格を上げるか決める
- 2週間後に売れ行きと利益率を再チェックする
ありがちな失敗
- 仕入れ値と売値の差だけで「利益率が高い」と思い込む
- 手数料と発送費を月末にまとめて引くから、1着ごとの実態が見えない
- 撮影・補修・梱包の作業時間を原価に入れていない
今日やること
- 売上上位3商品の総コストを計算する
- 利益率を算出する
- 利益率が最も低い商品を1つ選ぶ
- 価格か仕入れ条件を1つだけ調整する
- 2週間後の見直し日を設定する
まとめ
「売れてるのに残らない」の原因は、たいてい見えていないコストです。
総コストを出してから値段を決める。この順番を守るだけで、古着屋の利益管理は大きく変わります。