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回転率を上げたのに利益が増えない? 改善前にまず見るべき3つの数字

回転率を上げる施策を打ったのに利益が変わらない。それ、客数だけ追っていませんか? 改善前に確認すべき3つの数字と、順番を間違えない方法をまとめました。

更新 2026年2月18日
飲食店 回転率回転率 改善客単価粗利小規模飲食店
目次

「席の回転を速くすれば、もっと稼げるはず」——

そう思って、ランチタイムの提供スピードを上げて、待ち時間を減らして、テイクアウトも始めた。

客数は確かに増えた。でも月末に数字を見たら、利益はほとんど変わっていない。

回転率を上げても利益が増えない。 実はこれ、よくある話なんです。

先に結論

  • 回転率だけ追うと、客数は増えても利益は変わらない
  • 回転率・粗利額・時間帯人件費率の3つをセットで見る
  • 改善は「利益が薄い時間帯」から手をつける

なぜ回転率だけでは足りないのか

回転率は「席がどれだけ使われたか」を示す数字です。

回転率 = 来店組数 ÷ 席数

たとえば20席の店で、ランチに60組来れば回転率3.0。これ自体は良い数字です。

でも、60組のうち半分がワンドリンクだけだったら? 回転率3.0でも、客単価が下がって売上は伸びない。しかも60組を回すために追加でアルバイトを入れていたら、人件費が上がって利益は減る。

回転率は「忙しさの指標」であって、「利益の指標」ではない。 ここを混同すると、がんばっているのに報われない状態になります。

まず見る3つの数字

1)回転率

回転率 = 来店組数 ÷ 席数

まずは時間帯別に出します。ランチ・アイドルタイム・ディナーで分けると、どの時間帯が「回っている」のかが見えます。

2)時間帯別の粗利額

時間帯粗利 = 時間帯売上 - 時間帯食材費

回転率が高くても、その時間帯で注文されるメニューの粗利が低ければ利益は残りません。ランチの回転率が3.0でも、原価率40%のメニューばかり出ていたら粗利は薄い。

3)時間帯別の人件費率

時間帯人件費率 = 時間帯人件費 ÷ 時間帯売上 × 100

回転率を上げるために人を増やすと、人件費率が跳ね上がります。最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。1時間追加するだけで、月26日なら約29,000円のコスト増です。

よくある3つの落とし穴

1)値引きで客数を増やす

ランチを100円引きにして客数が1.3倍に増えた。でも粗利は1品あたり100円減。

改善前: 50組 × 粗利500円 = 25,000円
改善後: 65組 × 粗利400円 = 26,000円

15組増やして、粗利は1,000円しか増えていない。しかも15組分の追加オペレーションコストを考えると、実質マイナスです。

2)追加人員で回転を速くする

ピーク時間にアルバイトを1人追加。1日4時間×1,121円×26日=約116,000円/月。この追加コストを上回る利益が出ていなければ、回転率は上がっても利益は減ります。

3)高粗利メニューが埋もれる

回転率を上げようとしてメニュー数を増やした結果、原価率が低くて粗利が大きいメニューが埋もれてしまう。注文が分散して、稼ぎ頭のメニューの出数が減る。

改善の正しい順番

  1. 時間帯別の売上・粗利・人件費を出す(まず現状を見える化)
  2. 「回転率は高いのに粗利が薄い」時間帯を特定する
  3. その時間帯のメニュー構成と人員配置を見直す

いきなり「もっと速く回そう」ではなく、「どの時間帯の、何が問題なのか」を先に特定する。 これだけで施策の精度がまるで違います。

今週やること

  • 時間帯別の来客数を出す(ランチ・アイドル・ディナー)
  • 各時間帯の売上上位3品の原価率と粗利額を確認する
  • 各時間帯のシフト人件費を計算する
  • 「客数は多いのに利益が薄い」時間帯を1つ特定する

回転率の改善は、「速く回す」ことではなく「利益が残る回し方にする」ことです。まず数字を見てからでも遅くありません。


メニューごとの粗利額を一覧で見るなら。KitchenCostにレシピを登録すると、どのメニューで利益が出ていて、どのメニューが足を引っ張っているかが一目でわかります。

参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

回転率を上げれば利益は増えますか?

増えるとは限りません。回転率が上がっても、客単価が下がったり人件費が増えたりすると、利益はむしろ減ることがあります。回転率・粗利額・時間帯人件費率の3つをセットで見てください。

最初に見るべき数字は何ですか?

回転率、時間帯別の粗利額、時間帯別の人件費率の3つです。回転率だけ追うと、客数は増えたのに利益が残らない落とし穴にハマります。

値引きで回転率を上げるのは有効ですか?

短期的に客数は増えますが、粗利が薄くなるため中長期では逆効果になりやすいです。値引き前に客単価と粗利額を確認してから判断してください。

回転率の改善はどこから始めるべきですか?

まず時間帯別の売上データを出して、客数は来ているのに利益が薄い時間帯を特定するところから始めてください。

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