「箸とスプーン、無料で出し続けるのがきつい。」
テイクアウトが増えるほど、
この悩みは重くなります。
先に結論
- 箸・スプーンの判断は「慣習」より
月間原価で見る - いきなり全有料より「必要な人だけ」に寄せる方が安全
- 2週間テストで、客離れと粗利を同時に確認する
なぜ2026年は見直しが必要か
- 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)(2026-01-13公表)
- 飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)
- 2026年2月の食品価格改定は 674品目、平均 16% 増(2026-01-30公表)
- 令和7年度の最低賃金は全国加重平均 1,121円(2025-09-05公表)
ここでいう 価格転嫁 は、
上がったコストを販売価格に反映することです。
反映しにくい時期ほど、
小さな無料サービスの積み上げが利益を削ります。
まず使う式
月間カトラリー原価 = 使用本数 × 1本原価
回収率 = カトラリー関連売上 ÷ 月間カトラリー原価 × 100
損益影響 = カトラリー関連売上 - 月間カトラリー原価 - 客数減少による粗利減
1本原価 には、
仕入れ単価だけでなく、余剰在庫や破損ロスも入れます。
5分でできる試算
月間データ:
- 箸: 2,800膳(1膳 2.5円)
- スプーン: 1,400本(1本 4円)
- フォーク: 400本(1本 4円)
- カトラリー関連売上: 6,800円
- 客数減少による粗利減: 1,500円
月間カトラリー原価 = (2,800×2.5) + (1,400×4) + (400×4)
= 7,000 + 5,600 + 1,600
= 14,200円
回収率 = 6,800 ÷ 14,200 × 100 = 47.9%
損益影響 = 6,800 - 14,200 - 1,500
= -8,900円
この例では、
「一部有料」だけでは回収が足りていません。
まずは必要確認で使用本数を下げる方が、
客離れを抑えながら改善しやすいです。
現場で回る3ルール
1) 先に「必要ですか?」を聞く
受け取り時に一言確認するだけで、
不要配布が減ります。
2) 「箸だけ」「スプーンだけ」を選べるようにする
セット固定だと、
使わない備品まで配ることになります。
3) 理由を短く掲示する
資材価格高騰のため、カトラリーは必要な分のみお渡ししています。
会計時に必要本数をお知らせください。
理由と選択肢を一緒に出すと、
反発は下げやすいです。
コミュニティで多い悩み
- テイクアウトの袋やカトラリーは無料が当たり前なのか
- どこまで有料化してよいのか線引きが分からない
- 無料サービスを減らすと客が減るのではないか
- そもそも実コストを把握できていない
相談を見ると、
「ルール」より「記録不足」で迷う店が多いです。
むずかしい言葉をやさしく
- 回収率: かかった費用を、どれだけ売上で回収できたか
- 粗利減: 客数減などで減った利益
- 損益影響: 施策の前後で利益がどれだけ変わったか
今週やること
- 2週間、箸・スプーン・フォークの使用本数を記録
- サイズ/種類別の1本原価を計算
- 会計時に「必要本数」確認を徹底
- カトラリー関連売上と客数変化を比較
- 14日後にルールを再調整
まとめ
箸・スプーンは、
無料か有料かの二択だけで考えない方がうまくいきます。
使用本数、回収率、客数変化。
この3つを見れば、店に合う運用が決めやすくなります。
参考(確認日: 2026-02-17)
- 帝国データバンク: 2025年「飲食店」の倒産動向(2026-01-13公表)
- 帝国データバンク: 「食品主要195社」価格改定動向調査(2026-01-30公表、2026年2月は674品目・平均16%)
- 厚生労働省: 令和7年度最低賃金額答申(2025-09-05公表、全国加重平均1,121円)
- Yahoo!知恵袋: レジ袋有料化とテイクアウト無料の違和感(q10250273480)
- Yahoo!知恵袋: 飲食店テイクアウトの袋代を取らない場合の相談(q13227610588)
- Yahoo!知恵袋: テイクアウト前提店の袋有料に関する相談(q10298035690)
- Yahoo!知恵袋: 袋有料化の対象範囲に関する相談(q12221252572)
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