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定食屋のご飯少なめ20円引き、続ける?やめる?(2026): 原価で迷わない判断基準

『ご飯少なめ20円引き』を続けるべきか迷う小さな定食屋向け。グラム差と米単価だけでできる簡単計算で、客離れを抑えながら利益を守る判断方法を解説します。

公開 2026年2月17日
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目次

「ご飯少なめは20円引き」にしているけど、 これ本当に合っているのかな。

この悩み、定食屋さんでかなり増えています。 結論から言うと、感覚ではなく グラム差 で決めるのが安全です。

先に結論

  • 判断の軸は 減らした米の原価 >= 値引き額 です。
  • 20円引きをやめる前に、まず2週間だけ実測すると失敗しにくいです。
  • いちばん揉めやすいのは金額より ルールの曖昧さ です。先に文言を整えるのが先です。

なぜ今、見直しが必要か(2026-02-17確認)

帝国データバンクの公表では、 2026年2月の食品値上げは 674品目、平均値上げ率は 16%。 値上げ要因で 人件費66.2% でした。

同じく帝国データバンクの調査では、 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)。 価格転嫁率は 32.3% で、全業種平均 39.4% を下回っています。

ここでいう 価格転嫁 は、 上がったコストを販売価格へ反映することです。 値上げしにくいなら、少量値引きの設計精度がそのまま利益に効きます。

さらに飲食店ドットコム Foodist の調査(回答282)でも、 「米の価格」が影響大と答えた店が 55.7%。 前年より仕入れ総額が上がった店は 90.8%、 11%以上上がった店は 66.7% でした。

現場で起きている“ズレ”

コミュニティでは、 「少なめは何gなのか」「値引きはいくらが妥当か」「おかわり条件は無料か有料か」で 混乱する相談が目立ちます。

実際、 少なめ100g・普通180g・少なめ20円引き のような具体例で 損得を確認する質問が繰り返し出ています。

つまり問題は、 割引そのものより 運用ルールが見えないこと です。

5分でできる判断式

まずはこれだけで十分です。

1食あたり改善額
= (通常盛りg - 少なめg)× 米単価(円/g) - 値引き額
  • プラス: 少なめ販売が増えても利益を守りやすい
  • マイナス: 値引きが大きすぎる可能性

月次で見るなら、次を掛けます。

月の改善額 = 1食あたり改善額 × 少なめ販売数(月)

かんたん実例(20円引き)

前提:

  • 通常盛り: 180g
  • 少なめ: 100g
  • 差: 80g
  • 米単価: 0.58円/g(例: 10kg 5,800円)
  • 値引き: 20円
1食あたり改善額
= 80g × 0.58円 - 20円
= 46.4円 - 20円
= +26.4円

少なめ注文が月700食なら、

月の改善額 = 26.4円 × 700 = 18,480円

この例では、20円引きでも赤字ではありません。 ただし、少なめ注文でもおかわり無料 にしている店は別計算が必要です。

ここを外すと逆に損する

次の1行を追加してください。

制度の実質改善額 = 月の改善額 - 追加おかわり分の米原価

少なめ割引を選んだお客さまの一部が、 結局おかわりする運用だと原価が戻ってしまいます。

なので、

  • 少なめ割引は「おかわり対象外」にする
  • もしくは「おかわりは+○円」にする

このどちらかを明記した方が、数字も接客も安定します。

2週間テスト手順(小さい店向け)

  1. 少なめg数を固定する(例: 100g)
  2. 少なめ件数とおかわり件数だけ毎日記録する
  3. 14日後に、実質改善額がプラスか確認する

記録項目を増やしすぎないのがコツです。 まずは 少なめ件数おかわり件数 の2つで十分です。

店内告知テンプレ(そのまま使えます)

米価格の上昇にともない、ご飯の量と価格設定を見直しました。
少なめ(100g)は20円引き、少なめ注文のおかわりは+100円です。

長文より、 理由・量・金額 を短く書く方が誤解が減ります。

今週やること

  • 通常盛りと少なめのg数を実測する
  • 1gあたりの米単価を計算する
  • 1食あたり改善額を出す
  • 少なめ注文時のおかわりルールを1行で決める
  • 2週間後の見直し日を先に決める

まとめ

ご飯少なめ20円引きは、 続けるかやめるかの二択で考えるとブレます。

グラム差 × 米単価 で先に線を引く。 この順番なら、客離れを抑えつつ利益を守りやすくなります。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

ご飯少なめ20円引きは、利益が減る施策ですか?

店によります。まず『減らした米の原価』と『値引き額』を比べてください。減らした原価の方が大きければ、少なめ販売が増えても利益を守りやすいです。

価格転嫁って何ですか?

上がったコストを販売価格に反映することです。値上げが難しい時は、無料や値引きルールの設計を細かくする必要があります。

粗利(あらり)って何ですか?

売上から原価を引いた、店に残るお金です。ここでは『定食価格−食材原価』でざっくり見れば十分です。

20円引きのままでも大丈夫か、すぐ判断する方法はありますか?

あります。通常盛りと少なめのグラム差に米単価を掛けて、20円より大きいかを見るだけです。

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