米10kgが3,500円だった時代は終わりました。いまは7,000円前後。 飲食店ドットコムの調査では、2025年に「米の価格高騰が経営に影響」と答えた店が**55.7%**にのぼります。
定食屋にとって米は原価の土台です。 ここが倍近くになると、値決めの前提そのものが崩れます。
先に結論
- 一律値上げより、定食ごとの粗利差を先に確認する
- ご飯量ルール(普通・大盛り)を数値で決め直す
- 据え置き定食を残して、値上げの衝撃を分散する
いまの数字
- 米価高騰の経営影響: **55.7%**の飲食店が「ある」と回答
- 2025年の食品値上げ: 20,609品目
- 2025年の飲食店倒産: 1,002件(過去最多)
米だけの問題ではなく、全体コストが上がる中で米が最後の一押しになっている状態です。
まず計算する式
定食粗利額 = 売価 - (主菜原価 + ご飯原価 + 副菜原価)
ご飯コスト増分 = 新ご飯原価 - 旧ご飯原価
- 粗利額: 1食売っていくら残るか
- 増分: 米価高騰でどれだけコストが増えたか
たとえばご飯1杯あたりのコストが30円上がっていたら、1日100食で月9万円のインパクトです。 この数字を見ずに「なんとなく厳しい」のまま放置するのが一番危ない。
再設計の3ステップ
1) 売上上位5定食の粗利額を並べる
まず現状把握。どの定食が利益を稼いでいて、どれが赤字に近いのか。
2) ご飯コスト増分が大きい商品から優先調整
ご飯の比重が大きい定食(大盛り無料、おかわり自由など)から手を付けます。
3) 「据え置き/微調整/重点改定」の3分類に分ける
看板定食は据え置きにして集客力を維持しつつ、採算割れの商品をしっかり直す。
大盛りルールの見直し例
| パターン | 内容 |
|---|---|
| 条件付き無料 | 平日ランチのみ大盛り無料 |
| 時間帯別 | 夕方以降は+50円 |
| 商品別 | 特定の定食だけ+80円 |
無料を完全にやめるかどうかではなく、時間帯・商品で分けると無理が減ります。 「平日ランチだけ無料」にした途端、クレームが減ったという店もありますね。
今週やること
- 売上上位5定食の粗利額を計算する
- ご飯コスト増分を出す
- 大盛りルールを見直す
- 「据え置き/微調整/重点改定」に分類する
米価高騰への対応は「上げるか上げないか」の二択ではありません。 粗利差を見て順番に直す。これがいちばん現実的なやり方です。
定食ごとの原価と粗利を出すなら、KitchenCostでレシピを登録しておくと計算が楽です。ご飯原価の更新だけで全定食の粗利が自動再計算されます。